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64/138(合計:1371件)
CJ Michalski
葡萄瓜
受と攻の恋愛感情は限りなく普通です。 問題は受に執着する二人の男です。 一人は拘束と所有欲に塗れ、 そしてもう一人は従属と崇拝が嵩じて 所有欲に溺れかける。 後者はやがて多少浄化された様では ありますが、評者は彼に共感する事は 出来ません。 彼が愛を捧げているのは彼が心の中で 磨き上げた虚像に対してでしょうから。
小枕知寄
話の落しどころをギャグにする、と言うのは割に良くある話。 ですがそのギャグが原典の中に存在してそうでなおかつ 見過ごされがちなネタである、と言うのは結構珍しいかと。 それをさらりと掬い取ってクスリ笑いに変換されています。 シリアスな作品の切なさも、良い感じですね。
basso
bassoさんの新刊は、自家薬籠中のイタリア舞台作品です。 刺青師のガッドを巡り様々な男たちが鞘当と人生模様を 繰返す物語ですが、ガッドはどちらかと言えば主役よりは 狂言回しに近い役割なのかも知れません。 立ち位置は充分に主役なのですが彼は自身の事を強く 主張しない。周囲の男たちが彼について語る事で物語が 補完されてゆく。 ガッドの存在は、安葉巻の煙に似ているのやも知れません。 …
明治カナ子
潔癖症の余りに夢遊状態になると淫猥になってしまう弟と その欲を鎮める兄。 そして、兄弟の欲を鎮めるという名目で二人の体を貪る男。 下手に描いたならそれこそ陰惨さしか漂わない物語ですが、 兄弟それぞれの葛藤を描き足した事によって、物語に別の 色合いが加わり深みが増しています。 エロくて可愛くて、そして清潔で少し痛いです。
ボーイズラブに於ける性行為とは、こんなに 痛々しいものだっただろうか、とふと思って しまう一冊です。シリーズ前半を納める 『リアル1/2』と併せ読むと更にそう思えて くるでしょう。 代償行為としての性行為が展開される中、 得るべきものをきちんと得た人もいれば得る 事の出来た筈のものを逃がしてしまった人も います。その機運の善し悪しを渦中にいる その時にではなく、過ぎ去ってから…
葛井美鳥
実はこの物語、陰の主役である柏木(書影参考:白服の美人)が 存在しないと全然進行しません。 柏木がいる事で受と攻の想いが通じる訳ですし、また柏木が そこから一歩踏み出さないともう一つの物語…『Cat&Dog』など …が展開しないのです。 そうして捉え直してみると、この物語世界は一人の猫に三匹の犬が 翻弄される物語なのだとも言えます。猫もそれなりに波に揉まれて いますけど。
街子マドカ
当たり障りのないコメディかと思って読み進めてみれば 実に歯応えも胃応えも濃厚な一冊。かと言って重苦しい 一方ではなくきちんと息抜きの笑いも挟み、メリハリの ついた展開で飽きさせる事が一切ない作品です。 暑気払いに良さそうな一冊と評者は観ますが、如何でしょう?
禾田みちる
煌びやかな絵柄なのに受はゾンビで攻は雪男… 読む前に挫折してしまいそうな道具立てです。 しかもそこに三角関係の相手として刑事まで 絡んできて…。 読む前なら、この情報だけで際物と思って避けてる でしょうね、確実に。 ところが読んでみるとこれらの道具立てが実に 良く活かされてラブコメが成立しているのです。 版元の梗概では『スパイシーLOVE』となっていますが どちらかと言えばか…
仲村留海
そこにいるのは二人の不器用な男。 惹かれた相手を手放したく無い為に飼い慣らすと 言う選択をした男と、飼われ弄ばれる中で自らの 欲の源泉に気づき、それでも飼われ続けると言う 選択をした男。 檻に繋がれているのは、さてどちらやら。
天堂まひる
一口に申しますと、凛々しかった攻が受に振り回されて 行く内にヘタレになってしまうと言う話です。 救いなのは相思相愛の為甘い空気が作中に充満して いると言う点でしょうか。 受の天然加減が絵に描いた様に見事なのも救いの一つ ですね。これでもし計算の素振りが欠片でもにじんで いたとしたら、物語のトーンはどこか陰鬱なものになった でしょうから。