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77/138(合計:1371件)
立野真琴
葡萄瓜
親本は2001年9月にビブロスより刊行。 同時収録作を一篇加えた新装版となって復刊致しました。 BLでロミオとジュリエットをやるという趣向は時を経ても 古びておりませんね。 重くなってしまいがちな部分を上手にあしらいながらゆっくりと 大団円が構成されています。 同時収録作は兄弟愛の一つの形、そして執着の終着点。
黒川あづさ
ネタバレ
先輩漫画家に惹かれ、そして肌を重ねてしまった 新進漫画家。でも彼は幸せでしたが不幸だったの です…。 攻の祐木先生は天然鬼畜と傍からは視えるでしょうね。 彼は決して自分から鈴彦さんに愛を与えようと動かない。 鈴彦さんから捧げられる愛着を受け止め、鈴彦さんが 自分の実子と妖しい空気を醸し出してしまっても静かに その事実を受け止めるだけ。 与えない、繋ぎ止めないという姿勢は愛された…
天堂まひる
収録作全編を一貫している主題は「愛の奴隷」と 読み取っておりますが、奴隷となっているのは さて受と攻どちらでしょう。 それぞれ愛を軸とした主従関係ではあるのですが、 隷属の関係ではないのですね。 需要と供給の均整はきちんと取れています。 そう言う関係を嫌味なく描けるという筆力をしみじみ 味わうのも一興かと。
神憑りなヴォーカリストの心を奪ったのは、 人畜無害な仮面を被った死神が口ずさんだ 歌だった。 自らを封印した死神を蘇らせようとする ヴォーカリスト。その封印は徐々に解けは したが、代償は大きく、そして…。 人畜無害な仮面を被ったろくでなしは、実に 厄介です。仮面でさえも実は本当の顔なの ですから。そう言う手合いに夢中になろうもの なら二人を常に相手にしている様なものでしょう。…
松下キック
肉体関係がないから「受攻無」になっているだけで、 絆の濃密度加減からすれば「標準的」判定をしたい 程の気持ちに溢れた作品集です。 あらすじで紹介されているのは収録作の初っ端、 表紙にもなっている「ユアマイサンシャイン」の筋 ですね。この作品で描かれる気持ちの駆け引きが 又妙に色っぽい。敢えてこれ以上何も言いませんが。 全収録作満遍なく二人で居る事に対する甘酸っぱい 気恥ずか…
作者の立野さん自身、後書きにて「BLじゃなくて ごめんなさい」と繰返されている展開でありますが、 この兄弟の絆はBLと言う枠の中でしか恐らく描き 得ないでしょう。この二人はかけがえのない一対 なのですから。 最初弟が兄の元を離れたのは運命に抗う為でした。 しかし、二度三度と出会いと別離を繰り返す内、 弟は知るのです。頑なにされた兄を救えるのは 誰か、と。 一方、兄は弟に執心し…
須貝あや
表題作は描き下ろし。 そして収録作の殆どの初出誌が光彩書房刊行の SMアンソロジーである「絶対麗奴」です。 その為、概ね鬼畜・SM趣向が漂っているのですが …正直言ってそそられません。 とりあえずここまで描けば合格点と言う感じのノルマを 淡々とこなして進行させている様にしか伝わってこない のです。 良くも悪くも整った絵柄しか印象に残らない、と言う 感じがとても残念です。 あと一…
黄河洋一郎
表題作シリーズ(「オオカミ~」)は男子高校生同士を 狼少年に見立て、激しいじゃれあいを笑い多め少し 純情風に仕立てたシリーズ作。 実に歯応えのある作品であるにも拘らず、この巻を もってシリーズは中断されたままになっています。 光彩書房のアンソロジー(「Boy's」及び「Boy's EXCEL」) 連載分のみでそのまま進行が止まってしまっておりますね。 男子高校…
品川かおるこ
兎に角も美麗な画面です。 漫画と言うよりはむしろイラスト集と言いたい程に美麗。 その画面構成に合う様に妄想も程好く汲み出されて おりますしね。 ただ、作品の世界観に読者が入り込む隙があるかどうか。 『品川かおるこ』の色が強すぎて、読んでいる側は恐らく 嘆息しか吐けない様な気がします。
「恋の奴隷」をキーワードに編まれた商業同人を 問わぬ再録集。 一作一作は読み応え充分なのですが、「奴隷」と 言う言葉の重みが作家さんによって違う為、些か 混乱が生じるかと。 厳密な区分で言えばテーマに一番沿っているのは 七瀬さんの作品で、他の作品はむしろ別の主題で 取り上げられるべきかと愚考します。 評価は作品に対してではなく、アンソロジーの方向性に 対して、とお考え戴きたく。 …