Mさんのレビュー一覧

愛執の赤い月 小説

高岡ミズミ  有馬かつみ 

子供の頃から続く、偏った大人の偏愛の物語

 姉の葬式で実徳が再会したのは、十年前に別れたきりの幼なじみ・正周。
 実は、ずっと前から正周のことが好きだった実徳は、正周が姉と結婚し、更にその間に子どもを設けていたことにショックを受ける。
 正直、姉が死んでしまったことよりも、その事実にショックを受けた実徳は身の置き所がない。
 それでも、実徳のことを「ママ」と間違える正周と姉の間の子どものために、と実徳は正周との同居を「一ヶ月だけ」と…

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愚か者の恋 小説

火崎勇  有馬かつみ 

もっと素直になれば……

 実母に捨てられ、名門旧家の父方に引き取られることになった美久。
 けれど当然、美久の存在が歓迎されることもなく、そんな美久を救ってくれたのが、義兄の真意。
 名門の家の次期当主の座にありながら、真意は自分が一人暮らしをする部屋で美久と一緒に生活をしてくれるというのだった。
 それ以来、美久と真意の二人暮らしは始まり、次第に美久は真意のことを恋愛対象として意識し始める。
 ところがそんな時…

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デジタルな誘惑 小説

水上ルイ 

ちょっと物足りない

【※BL注意】

 冴島珪一は、NY在住のハッカー。
 彼の仕事は政府や企業からの依頼を受け、クラッカーを追う事。
 そんな彼への今回の依頼は自社内に世界中を混乱させている「クラッカー」がいるんではないか? という某コンピュータ会社からの依頼。
 彼はそのコンピュータ会社にハッキングをしかけているうちに、クラッカーだと思われる荒木という男と彼にいいように弄ばれている安城芳章とのメールを覗…

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無作法な紳士 小説

榎田尤利  金ひかる 

逆マイ・フェア・レディ

 作者さんがあとがきで言っていたんですが、まさに「マイ・フェア・レディ」逆バージョン。
 しかも、年上の攻めが年下の受けにいろいろ教え込んで、ステキな男の子や青年にしたて上げる話はたくさんありますが、自分より年上のむさくるしい男を年下受けが見るものが振り向くいい男に仕立て上げる、というのはなかなかないと思います。

 物語は、父親が倒れ、九重財閥の跡取り問題を中心に展開されます。
 冒頭、…

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見ているだけじゃ我慢できない 小説

髙月まつり  天王寺ミオ 

度胸の据わった心の広い系攻め×懐かないにゃんこ系受け

 いやあ萌えました! の一言に尽きますね。
 面白かったです。

 内容は、長谷崎冬夜は黒ぶちメガネにモサモサの髪。
 その素顔を見せないようにしながら、日々生きてきた。
 そして、所属するのは親の会社の経理部。
 親は両親揃って元モデルで、現在はデザイナーやスタイリスト、メイクアップアーティストが所属する会社をやっている。
 そんな冬夜の片想いの相手は、一流スタイリストを目指す「宮…

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わるい男 小説

榊花月  小山田あみ 

事なかれ主義? 天然??

 最近は、読むBL読むBLが、かなり当たりが多くて幸せです。

 今回のお話は、一章目が荻野水紀視点。
 二章目が、その相手である冬堂視点でした。
 三章目は本当におまけのおまけの感じで、荻野視点でした。

 最初は、とあるお菓子メーカーの開発部に勤める荻野が、とあるお菓子の復刻版のおまけの製作をすることになり、そのプロジェクトのメンバーでもあった広報部の冬堂が、とことん荻野の出したア…

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王子さまは誘惑する 小説

黒崎あつし  高星麻子 

年下攻め

 大企業の三男坊でナルシスト気味な笠原月海。
 月海の見た目の美しさに惹かれてくる女性は後を絶たず、
付き合う女性にも苦労したことがなかった。
 けれど、そんな月海に突然、災難が降りかかる。
 いきなり父親の大学に圧力がかかり、月海は急遽私立高校の臨時教師をやることになった。
 普段、人から恨みを買うことのないように心がけている月海には、何でこんなことになったのかさっぱりわからないけれど…

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天使のいる塔 小説

香月宮子  やしきゆかり 

なつかしのBL

 中学2年に進級した拓海は、小学校以来ずっとはなすことさえしなかった幼馴染みの瑞帆と同じクラスになる。
 拓海は勇気を持って瑞帆に話しかけるも、瑞帆は素っ気無い返事。
 その後、休み時間にやっていたバスケットボールでが行方不明になって、学園にある塔の下まで探しに行くと、瑞帆が立っていた。
「ようやく来た」
 と言った瑞帆に、拓海はようやく保育園の時に瑞帆とこの塔で天使を見、その時に中学にな…

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恋のしくみ 小説

染井吉乃  高久尚子 

キレイな物語

【※BL注意】

 士峰学園高等部2年生の蓮川誓の家族は、10歳年上の兄と拾い猫のアクセル。
 普段仕事で忙しい誓の兄はほとんど家に帰ってこないため、ほとんどがアクセルの二人きり(一人と一匹)。
 賢い猫のアクセルは誓の仕事を邪魔することなく、誓の手の空いてる時には抜群のタイミングで寄り添っている。
 ところがそんなアクセルがいなくなってしまった。
 よくよく調べてみると、自室の窓が開…

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薔薇の下の恋人 小説

鹿住槇  小笠原宇紀 

女の人には少し痛いかも。

 サラリーマンの戸叶は、恋人がいながら職場の上司である島崎と肉体関係を持っていた。
 仕事もでき、優秀な島崎に惹かれている自分を自覚しながらも、行為の最中の島崎のどこか醒めたような瞳に、自分は島崎に想われていないのだということを思い知らされる日々。
 けれど、それでも身体を繋げることを止められない日々。
 一時期は別れようと思った大学時代からの彼女のことも、島崎から「いずれ結婚しないといけな…

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