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2/50(合計:494件)
雁須磨子
むつこ
友達に片想いしてる高校生の日常をたんたんと描いているだけの作品。 いわゆる「BLらしさ」とは無縁の作品です。ばーんとドラマがあるわけじゃないし、キメ台詞とかエロとか、そういうものがない。 でも、めちゃくちゃ甘酸っぱくて切なくて優しくてほのぼのしててキュンキュンしました。 なるほど、これじゃ告白なんてできないよね。だって友人は普通に恋をしたりフラれたりしてて、性格は無神経で鈍感で、なによりとっても仲…
ARUKU
なんだろう、すごい危ういバランスの上で構成されてて、行き当たりばったりにストーリーが進んでいってるように見えるんだけど、読み終えれば実はすべてしっかり計算されてて、調和と整合性のある物語としてきっちり既決しているこのすごさ。 衝撃的な神作だった『猿喰山~』とはかなり傾向の違うお話でしたが、与えてもらった感動は同質のものだったという気がします。 表題作は、人から好かれることによって、そして人を好き…
国枝彩香
ああもう好き好き大好き。 私好みの短編集でした。 ネクラな話あり、アホで笑える話あり、可愛いお話もあり。 国枝さんは、どういう系統のお話を描いても、かならず私好みのストーリーに仕立ててくれるという稀有な作家さんです。 たとえば国枝さんなら、私の苦手意識のあるアラブやら花嫁やら猫耳やらも絶対に面白く描いてくれるんだろうな~と確信を持っていえる! そのぐらい常にツボなんですよね。 『夏時間』 攻めの…
西田ヒガシ
大好き!好き! 西田東さん最高です。 隅から隅まで楽しくて、なんだろ、すべてが好きとしか言いようがない。 天才です。 表題作は刑事もの。 びっくりするネタも仕込んでくれてますので、そのへんは読んでのお楽しみですね。おおっ!て思って、思わず最初から読み返してしまうほどでした。 主役二人ともキャラクター造形が素晴らしいです。 あと肉体美も素晴らしい。裸のお尻に見とれてしまう。筋肉のきっちり乗った体は…
水城せとな
ラストです。 このあたりは久しぶりに読みました。読み返すときもラスト近くは読まないようにしてたもんで。 はー、辛かった。 読みながら、『窮鼠~』『俎上~』との大きな違いみたいなものに、改めて気づきました。 『同棲愛』のキャラクターたちは、みんな潔癖です。きちんと一人の人間として立った上で相手と向き合うことをいわゆる“成長”の最終段階に置いている(カッコつきの成長ではありますが。人生の通過点の中で…
実は私、このあたりから先の話がそんなに好きじゃないんです。 このためにストーリーを積み上げてきたのはとてもよく分かるし、それが必要だったのも分かるんですが、非常にツライ。 ツライっていうか精神的にキツイ。 たとえばBLにおけるトラウマ克服の手段って、「愛があればok!」ってカタチで強引にねじ伏せちゃう部分が多分にあるんですよね。不幸な過去があったけど、愛する人と結ばれたからハピエン!みたいな。 …
水城せとなさんの上手さの一つに、女性の描き方があります。 BLにはよくサバサバ系の物わかりのいい女性が登場しますが、私はこれが好きじゃない。また、ザ・当て馬な女性キャラも好きじゃない。どっちも「都合のいい女」として存在してるだけの使い捨てキャラだな~って思ってしまうもんで。 水城さんの描く女性キャラには、そういう都合のいいタイプはほとんどいないんです。 この巻でいうと、ずっとマホリンの親友をしてた…
一緒に暮らしてる椿と薫、それぞれの抱える病理の正体が明らかになる巻です。 くっつくかくっつかないか、いつ恋人になるのか、いつセックスするのか、だけを期待して読むと、この巻の面白さは分からないです。 椿も薫も、若さゆえの身勝手さや潔癖やプライドなどがあって、誰と付き合うときもそれに振り回されてしまう。 それまで水城せとなさんがあちこちに張り巡らしていた伏線がココでやっと前面に出て、必ず乗り越えなけれ…
ここまで読むと、あまりにマホリンがフビンでフビンで…。 マホリンは非常に重要なキャラクターで、主要キャラの大半とエッチします。しかも彼らみんな、マホリンと付き合うことによって大なり小なり何かしらの成長をする。なのに、マホリン自身には大して感謝もせずに巣立っていくという…。 こんなフビン過ぎるキャラがいていいんでしょうか! 器用そうなのに実は一番不器用なのがマホリンだと思います。 完全な当て馬キャラ…
同棲愛カップルとしては、一番好きで、一番安定感があって、で、この巻で一番好きなキスシーンをしてくれる二人、光太郎と千里です。 ほんとこの巻のキスシーンが好きでさー。この数ページのみ何回読み返したことか。 食器を運ぶついでのようなキス、キッチンの前で苦しげな表情を見せる光太郎、ぽかーんとしてる千里、千里に襲いかかる光太郎。 この一連の流れ、神がかってる!と思います。キュンキュンが止まらない。 最初読…