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国枝先生初読みです。この後13作読みます。まとめ買いしすぎたかなと思いましたが、本作を読み期待感高まりました。
絵もお話もいい。
ごつい体のキャラが真剣な時の顔が怖いけどw
表題作がメロドラマっぽく。
次が、義兄弟のドロドロ愛憎もの。
ときて、真逆の雰囲気のコメディ。
ごついテツヤの乙女キャラ、笑いました。
さやかちゃんの女王様も。
眠る男はまさか死ネタだったとは。悲しい。
あとがきにあった担当さんのご意見わかります。
シリアスとコメディの差が激しくて1冊にまとめるのが…というもの。
そこへ読み切りの眠る男はよかったのではと思います。バランスがとれて。
どのお話もテンポ良く、特にコメディ、女性キャラの描き方が好みなので先生の他作品を読むのが楽しみです。
本来は、こんなダークな話は好きではないんです。
あと、真面目な話も。
国枝さんは、コメディでこそ
力を発揮できる方だと思っているので、
この物語の表紙を見た時に、
「ああ、読もうか読むまいか」と
迷いました。
でもダークな話なのにグイグイ引きこまれ、
最後まで読んでしまいました。
残された母親の手紙、
父の手がかりとなるかもしれない旅。
父かもしれない出会った男は最悪。
主人公じゃなくても、「最悪!」と
思いましたね。
結局主人公は、その最低男と
関係を持ってしまう……。
その時、その最低な男は何を思ったんでしょうね。
母の面影を重ねたんでしょうか…
それとも主人公だけを見たのか…
別れのシーンは
胸がジーンとなりました。
良かったです。
暗い話と、底抜けにおバカなお話が詰まった短編集。
あまりに両極過ぎて、どうコメントしてよいやら。
おバカな話も嫌いじゃないですが、私はこの作者さんは暗い話の方が好きかな?
「夏時間」は別のコミックで続きの話を読んでしまったので、更につらい。
この子、救われなかったのですね。
国枝さん、絵は綺麗だし話もしっかりしているのですが、「神!」と云い切れないのは、ここらにあるかも。
暗くても、最後に少しの光を残してくれたらなあと思ってしまうのです。
特にお互い生きている話ならば。
他の著作を合わせてみても、比較的暗い話は暗いままの話が多い作家さんな気がします。
でも、このコミックスの中では「眠る男」が一番好きです。切ない。
そして遡って読んでしまったので今更ですが、国枝さんの正体は昔好きで読んでいた漫画家さんでした。
国枝先生の作品の根底にあるものは「時間」じゃないかと思うんですよ。
時の流れで失われてしまったものを探す旅、みたいな。
かなりドラマ性の高い作品が多いのですが、ドラマCD化作品がないのが不思議なほど。
どれも映画のようなストーリーですが、やはり心掴まれるのは表題作でしょう。
母の死後、大量に残された未投函の手紙。
16歳の少年は夏休みに手紙の宛先を辿っていく。
もしかしたら、自分の「父」と会えるかもしれないと期待して。
ところが、期待した父かもしれない人は半分、世捨て人のような人で
ぐうたらで女といちゃつくような人。
そして、ちょっとしたはずみで少年は男性と寝てしまうんですが、
この時の男の告白は衝撃的です。
単に少年に母親の面影を求めてなのか…
精神的近親相姦なのか?
別れ際はあっさり、田舎駅のプラットホームで、
振り向きもしない男。
そして、少年はなぜか男に忘れがたいものを感じてしまう。
男と高校生の間にあったものが何なのか、かなり考えさせられる。
恋愛ではないだろうに、ひと夏の恋が終わったかのような虚脱感。
国枝先生は切ない表情の書き分けが抜群にいい。
ああもう好き好き大好き。
私好みの短編集でした。
ネクラな話あり、アホで笑える話あり、可愛いお話もあり。
国枝さんは、どういう系統のお話を描いても、かならず私好みのストーリーに仕立ててくれるという稀有な作家さんです。
たとえば国枝さんなら、私の苦手意識のあるアラブやら花嫁やら猫耳やらも絶対に面白く描いてくれるんだろうな~と確信を持っていえる! そのぐらい常にツボなんですよね。
『夏時間』
攻めの言葉の深さ重さときたら…。胸をえぐられました。
でも実は本質を語ってるのは受けの側だったかもしれない。それは分からない。分からないままにしておいたのがいい。
ラストの電車の場面で、攻めの表情を見せなかったのがいいですね。たぶん彼は泣いてたんだと思うよ、たぶん。
『熱帯夜』
ひぃぃぃ、暗い!
なにも言いません。
でもこのダークさ、大好きです。
『神さまの言うとおり』
『Sweet Little Devil』
うってかわって、ユーモアたっぷりのお話。
大小コンビが可愛いよ。
でも攻めがうぜーよ!
『眠る男』
かなしい…。