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カバーが綺麗で、帯もめちゃくちゃいいんです。デザインがとってもいい!
この表紙カバーが薄い紙製で、カバー裏に入れたすごく綺麗な柄が透けるようになっているんです!それがとってもいい味出してて、素敵すぎるデザインです。
私はこのぶあっついのを一晩で一息に読んだのですが、
なんだかすごく幸せな気持ちで眠りにつくことができました。
BLジャンルではあまり書かれない、『どうして結婚するのか』ということ。考えさせられました。
…まぁ日本では、男同士では出来ないわけですが。
まずそこから突っ込むこのジャンルだからこその深さがあったのかな。
これがノーマルのカップルだったら、この感動は半減だろうな…。なにか当たり前に思えてしまう。
まぁ結局、現実的な葛藤をしながらもオチはギャグに走りこんで、『それは現実ではありえないかなー』的な展開になってしまうのですが…
熟年編は正直、このまま終わったらどうしようかと思いました(笑)
でも、はちゃめちゃなコメディ要素もありながら、めちゃくちゃ切ない山場もあって、とっても心を揺さぶられました。最後は心穏やかに落ち着くという流れで、読後はとても爽やかでした。流れが良いのです。
はじめて国枝さんの本を手に取りましたが、さすが大ベテラン先生!という貫禄?です。
モノローグやセリフまわしがとても綺麗。
絵は健人が凡庸な男という感じでとっても地味な顔だし、いたる所にちょっと時代を感じるけど、みんな表情が豊かで、もってかれます。瑛の色気にノックアウトされかけました…。すっごくかわいいのです!本の裏にある『ツンデレ』表記にはちょっと疑問を感じるけど、たいそう萌えました。
しかし瑛にはフツーのかっこをしてていただきたい…表紙も実はおにぎり柄シャツなんだよね。最初は気づかなかったけど、このセンスはないででしょー!脱いでくれ(笑)
この二人の信頼関係が見える瑛の先生の話・『旅の途中』も好きだけど、やっぱり瑛のかわいさがみえる『月の曲線』・『夏の狐火』が好き。
こんなに得たものを感じることができて、爽やかで幸せな終わりを味わった本はいつ以来かな…本当によかったです。
一番最後の熟年編は新境地、って感じでしたけど、笑って読めました(笑)
いつまでもお幸せに。二人が出会えてよかった。
がっつり読みたいとき用の保存版です!
ノンケの教師・健人×ゲイの美術教師・瑛の、ぎゅーってしたくなるくらい愛着がある一冊。読み返し率がかなり高いです。
特別感動的なお話でも、物凄く考えさせられるようなものでも、胸が痛くなるような切ない話でもありません。
二人が出会ってくっついて、そんでもって時々バタバタしてるだけのカップルの話なんですよね、本当に。結構バカップルだし。
ただそれだけなのにとても心に残る。
主役二人のキャラクターが、人間臭い魅力に溢れてるからだろうなと思います。
美人なゲイの瑛は、どっちかというと軽い恋愛観のタイプで、気が強いんだけど繊細でちょっと気侭なところが猫みたい。
がっつりノンケの健人は、野暮ったくて無骨で真面目。融通がきかなかったり無神経なところもあるんだけど、愛情深い人柄。
お二人さん、恋愛相手にするには実はお互いに条件が悪い。
背後に家をしょってる一人息子の健人は、チャラチャラしてる瑛にとっては荷が重すぎるし、結婚願望が強いノンケの健人にとって瑛は男である時点で本来ならアウト。
おまけに性格も価値観も違いすぎるから、すれ違うし衝突もする。そして真剣になればなるほど一番問題となってくるのが、やはり男同士であること。
でも時々、好きだっていう気持ちがそういった溝を飛び越えるんです。
その瞬間がやたらとじーんときます。
衝突の後にちゃんと理解がくる。そして歩み寄る。
一緒にいる未来を選択するわけです。
そういう今現在の積み重ねが、「お前百までワシャ九十九まで」な遠い将来の二人に繋がっていくんだなあと。
当たり前のことなんですが、そんな前向きな気持ちにさせられました。(書き下ろしが最高。私的にはオチてなくてもモウマンタイ、むしろばちこいですv)
男同士がネックというBLならではの内容なんですが、同性カップルだろうが異姓カップルだろうが、根本的には他人と人生を共にするのには変わりはない。
そういう意味で、身近で普遍的なテーマだなあと思います。
しかも割合コミカルなタッチだから、大袈裟じゃなくさらっと演出されてるのが心地いいです。いい具合に力が抜けます。
二人だけの狭い世界じゃなくて、二人を取り巻く周囲の人々の世界ともちゃんと通じている。そんな健全さにも安らげました。(病んだのも好きですが)
それにしても、じいちゃんばあちゃん夫婦が絶妙ですね。
遠い未来の二人の姿が、重なります。
透明感ある柔らかな印象の装丁もかなり素敵です。ほくほく。
国枝さんの暗めのお話しが苦手だわ~ってな方にもダイジョーブ!と太鼓判を連打で押しますよー。
そして瑛のシャツ柄にも注目です。笑
面白いです.。゚+.(・∀・)゚+.゚さすがな仕上がり。
以前発売されたコミックスも読んでるんですが、「書き下ろし」の一言に釣られて買ってしまいましたこの作品。
思ったよりも長く続いてたんだな~。でも、まとめて読めて嬉しかった。
「神」とはこういう作品を言うのですねwwお勧め。
プロポーズして振られた攻さんが、夜の飲み屋でであった超美人。
あれよあれよと身体の関係になだれ込むが、その美人は男で、しかも翌日職場でばったり再会。それ限りのはずが、またしても身体を重ねてしまい・・・!?
どうする!?どうするの!?そんでどうなるの!?な作品。
至極真面目すぎる攻には、キュンとさせてもらえる半面、真面目すぎて逆に笑わせていただきました。
受も、いつもはチャラチャラしてて、これまでも男を渡り歩いてきた経歴があるものの、真面目な攻に感化されて純情なキャラにもどったり、急にセンチメンタルになったり。
可愛くなったかと思えば、魔性のごとくエロエロになったり。
とにかく飽きないです。
最後の書き下ろし。
結婚してもう60年・・・って・・・
「「そんなんありかーーーーーーーーっ!!!」」
思わず叫んでしまいました。度肝を抜かれるサプライズです。
笑うしかない。・゚・(ノ∀`)・゚・。
でも、こんな感じがきっとこれからも続いていくんだろうな~と思うと胸がホッコリしました。もう一回よみかえそっかな。
話の内容はほかのレビュアー様が書いてくださっているので割愛します。
どーみても合わなさそうな二人がなんだかんだと上手くやっていくんですが、やはり二人の前に立ちはだかるのは「男同士の恋愛」であることでした。
健人は本当にクソ真面目な男で、「結婚」という形にこだわっています。もちろん男同士では結婚なんてできないし、健人のジジババにも反対されて、瑛はウンザリしてます。
それでも健人の「家族」というものにたいしての思いや、自分に対する熱い気持ち、そして自分の健人に対する愛もあって、二人は結婚?することに。
健人の家で一緒に住み始めます。
私はBL歴はまだまだ浅いのですが、ずっと男同士の恋愛の行きつく先はどこなんだろうって考えてました。
男女だったらやっぱり形としては結婚がゴールだと思うんですよ。独身で恋愛経験も薄い自分がこんなことを言うのも何なんですが(笑)
結婚してからも大変なんだとは思うんですけどね。
でも同性だと結婚はできないし(日本だと)、BL作品を見ながら「このカップルたちは今後どうなるのかな」などと考えては切なくなっていました。
周囲の反対があって別れることににあるのかもな、とか、男同士でうまくいくわけない、今はラブラブでもきっといつかダメになるんだ…とか。
好きなカップルであればそれだけなんだか悲しい気持ちになったりもしました。
「きっとここで終わってるからこそこの作品はいいんだろうな」っていう作品が多いですよね。
この『未来の記憶 風の行方』では「熟年編」と称して60年後の姿が拝めるんですけど(笑)、これがなんともねーとても幸せな気持ちになれるんですよね。(まぁこれは瑛の夢だったんですけど)
「お前百までワシャ九十九まで」っていい言葉ですね。うん。
この二人みたいに「結婚」という形にならなくても、お互いのことを思い合って何十年たっても喧嘩しながらでも一緒にいられて、最後のひとときまで「一緒にいられてよかったなぁ」って思えるような、そんな幸せな恋愛をしてほしいですね。
この「熟年編」はかなり笑えるんですけど、ほんとに心があったかくなりました。
男女であろうが男同士であろうが、恋をして愛し合ったことは絶対意味のあることなんですよね。
私自身の恋愛観も変わりました。
いい作品に出会えて幸せです。皆様もぜひ読んでみていただきたいです!
国枝さんの作品の中でこれが一番好きかもしれない。
彼女に振られた学校の先生が、酔った勢いで寝てしまった男性と、色々ありながら、全てを受け入れて向き合って一緒に生きて行く道を選択するという、平たく言えばそんな話なのですが。
そこには、誰しも持っている結婚観とか、夫婦(この場合は男同志ですが)の在り方とか、いろいろ考えさせられたりもするんです。
熊谷は女性に、幸せな家庭生活を夢見ている。
でも、同じ学校の保健医をしている彼女に振られるわけで、この彼女の望む結婚という形は、そういう平凡で幸せな守られるような奥さんではなく、ある部分対等でいたいという夫婦の形だったと思うのです。
しかし、うっかり寝てしまった同僚の瑛の淋しさを知ると、放っておけなくて、ものすごく気になる。
そして、愛おしいと思った時、女性との結婚のようにかわいい子供や奥さんでなくても、お前がいたから幸せだって、だから一緒にいたいんだって、いうことに気がつくのです。
ここに、女性が相手である場合と、同性だった場合の違いがはっきり出ます。
BL好きの自分の求める部分の本質がここにはっきりと表わされていたのです。
ノンケだからとかゲイだからとかいうこだわりの前に、相手とどうありたいかの姿勢が一番大切なんだよって語っていると思うのです。
きっと、相手が女性だったら熊谷は誰に対しても家を守るかわいい奥さんというのを期待してしまうはずでしたから、そういう意味で瑛は赤い糸で結ばれた相手といって間違いないと思うのですよ。
そうして、ヤキモチを妬いたり、家族の問題を抱えたりしながらも、暗くならずに、徹底的に明るく二人の関係が確固なものになっていく様が描かれていて、時に笑ったり、ホロっとさせてくれるのです。
熊谷の頑固じいちゃんがよかったな~
それに対抗する瑛の姿も、嫁・舅戦争みたいで、、、ちょっと楽しめたり。
このじいちゃん、ばあちゃん夫婦だって、長く添い遂げても色々あったんだよ、っておばあちゃんが熊谷に語るところ、人生の先輩だなと思わせるあったかい場面でした。
ラスト、多分90歳くらいの熊谷・瑛の男夫婦の姿が拝めて、爆笑です!
モチには気をつけましょう♪