むつこさんのレビュー一覧

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

木原さんは番外編でも流し書きしません

木原さんのスゴイところは、番外編でもきちんとした「お話」にしてくるところだ。
しかもそれが、本編以上に気になる作品となってたりする。
最近レビューした『黄色いダイヤモンド』もそんな感じだったんですが、この作品もそうでした。
痴話喧嘩的続編やらひたすらエロエロしてる続編が多いBL番外編のなか、これは驚異的なことだと思います。そういうところも好きです。

表題作『さようなら、と君は手を振った』とその続…

11

情熱の温度 小説

木原音瀬  山田ユギ 

なんでこんな男に惚れちゃうんだよ!やめとけ!というのが木原イズム

教師と生徒で年下攻め。
これだけで萌えてしまう方がたくさんいるかと思いますが、木原さんの手で料理すると、このオイシイ設定でも、単純に萌えさせてはもらえません。
教師が本格的なダメダメのアホアホで可愛くなくて、「なんでこんな相手に惚れちゃうわけ?」と、生徒の胸ぐら掴みあげて問いただしたくなること受け合い。
またこの生徒がワンコタイプで包容力のあるいいやつなもんで、余計にそう思う。
中盤まではこの教師…

5

LOOP 小説

木原音瀬  高宮東 

輪廻する恋物語も、木原音瀬さんが書くとこうなる

BLに限らず輪廻モノのラブストーリーは色々と読みましたが、その設定はたいがい「前世では愛し合っていたのに結ばれず…」という形がほとんどです。
そういう輪廻転生恋物語の名作としては、『リング』の作者の鈴木光司さんのデビュー作『楽園』がめっちゃ面白かったので、オススメしておきます。

でも木原音瀬さんが書くと、単純な設定にはならない。
片方は頭がおかしくなるほどに愛していて、
片方は殺すほどに憎んでい…

3

黄色いダイアモンド 小説

木原音瀬  門地かおり 

胸がヒリヒリしました。泣きました。

木原作品でもナンバースリーに入るぐらい、好きな作品かもしれない。
そのぐらい印象深い、心に残る作品になりました。

『黄色いダイアモンド』
王道BLに近いです。
幼馴染み同士の恋。
キャラ設定は、榎田尤利さんの『君がいなけりゃ息もできない』の東海林とルコちゃんの関係に似てます。
世話焼きオバサン化してるデキのいい攻めと、何もできないアホアホパープリン受け。
とにかく攻めが、受けのことを好きで好きで…

13

翼あるもの 下 小説

栗本薫 

麻薬のような、毒薬のような作品。読み終えて圧倒的な喪失感に戦慄しました。

いやー、面白かったです。
下巻になって主役が変わります。
かつて今西良と同じグループにいて、良への劣等感からグループを離れ、転落人生を歩む透という男が主人公となる。
ストーリーは、上巻の裏側をなぞるようなカタチで進んでいきます。
上巻が光当たる場所での出来事なら、下巻は闇のなかでの出来事だ。
血ヘドを吐くような透の人生は、あまりにも悲痛だ。
常に前に立ちふさがっていた良に、愛憎あまりある感情を抱い…

3

愛しいこと CD

ちょ、松岡役の声優さん、『たっつん』ですか、喘ぎ声がすんげーイイんですけど!

濡れ場での喘ぎ声に、悶え狂い、死にました。
墓場からムックリ起き上がってこんにちは、むつこです。

DISK1のときにはいまいち分かってなかったドラマCDの聞き方が、ビミョーに分かってきたDISK2。
原作小説既読の場合は、CDには入ってないシーンを脳内補完しながら読めばいいのだ!
そう決めて読むと、お話がストレートに入ってきました。

いいですね~やっぱこのお話は。
後半になればなるほど松岡の切…

7

すべてはこの夜に CD

号泣しすぎて便器に顔を突っ込みそうになりました…ヤバい

英田サキさんの原作がめちゃくちゃ好きなので、購入しました。
今日は趣味の掃除をしてたもんで、イヤホン耳に突っ込んで、部屋中を磨きあげながら視聴しました。
ちなみにいつもは『声の図書館』というサイトでダウンロードした、芥川龍之介やら宮沢賢治やらを聴きつつ掃除してまして、聴きながらの掃除はお手のものなのです。

いやー、ヤバかったです。
とくにDISK2がヤバい。ヤバすぎる。
『夏の花』が最高すぎるん…

11

恋愛時間 小説

木原音瀬  やまかみ梨由 

初心者から上級者までok、木原音瀬さんの書く王道BLです

リーマンとリーマン、上司と部下。
木原音瀬さんの書く王道リーマンラブです。
アダルトです。
アダルトといってもストーリー的にはピュアです。
攻めがバカというかヘタレというかニブイというか…、煎じつめるとカワイイw
こーゆう普通のお話もいいなァ木原音瀬さんは何を書いても上手いなァと思いながら読みました。

冒頭はいきなりの告白からはじまります。
上司が、部下に告白されるのだ。
「好きです」と、たった…

7

片思い 小説

木原音瀬  桑原祐子 

かわい有美子さんの『透過性恋愛装置』以来の、ツンデレ受けに、萌え悶えました

『甘い生活』で見事な下剋上を堪能したあと、この小説で見事なツンデレを堪能してしまいました。
萌えの総合デパートや~♪
ツンデレでこんなに悶えるほど萌えたのは、かわい有美子さんの『透過性恋愛装置』以来でした。
ただ、『透過性~』がツン70%デレ30%なら、この『片思い』はツン99%デレ1%かな。でも大丈夫、その1%でハァハァできますw

ツンデレに大切なのは、「ツン」の部分だと思うんですよ。
中途半…

4

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

ゾクゾクするほど見事な下剋上でした

うひゃー!鬼畜キター!
どこが甘いんじゃい、と突っ込み、これは「甘ったれた」という意味だなと思って納得しました。
また胸くその悪くなる作品が登場です。
木原さんすごいよ、児童ポルノ確定だよ。
「気の弱い鬼畜」という、一見矛盾してるようで矛盾してない主役の登場です。
木原作品の鬼畜キャラというと、『FRAGILE』の監禁男や『POLLINATION』『FROWER』のスーパースペシャル鬼畜医者などが…

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