むつこさんのレビュー一覧

もろとも コミック

西田ヒガシ 

切ない

短編が三つ入ってます。
どれも失敗のない切ないお話ばかりです。

やっぱ表題作が一番良かった。
真面目な会社人間(攻め)と、天真爛漫なその異母弟(受け)の切ないラブストーリー。
性格が180度違うこの兄弟は、とても仲がいい。
弟は兄に迷惑ばかりかけてるんだけど、兄は弟の明るさに救われている。そして、お互いに恋している。
そんなある日、酔った勢いで越えちゃいけない一線を越えてしまう。
最後まで切なく…

6

大人の問題 コミック

今市子 

オススメ超オススメ

某ブログでオススメされてたので読んでみました。余談ですがここのブログ主は、私の趣味をハズしたことが2回しかない。めっちゃ面白かったです。オススメです。
ちょっと変わった作品なんですが、万人にオススメできます。

主人公はノンケです。最後までノンケ。
ゲイに目覚めた父親と母親は、主人公が五歳のときに離婚してます。でも両親は今でも仲良しで、母親は父親の恋の相談をしばしば受けている。
ある日父親が約20…

3

願い叶えたまえ(2) コミック

西田ヒガシ 

痛くてヤバイ

かなり痛いシーンが連続して起きる第二巻。痛さも切なさも倍増です。
容赦なさすぎ。

ピアニストの恋したヤクザは、敵対組織のキモクソジジイに拉致され、クスリを打たれて強姦される。
ピアニストくんは身をていして彼を救い出すんですが、クスリの後遺症でボロボロ。
彼が立ち直るために必死でピアノを弾く。それしかできないからだ。

何度か、『このヤクザ、ピアニストくんのことが好きなんじゃないかな…』と思うシー…

3

願い叶えたまえ(1) コミック

西田ヒガシ 

切なすぎてヤバイ

西田東さんの漫画のなかで一番好きな作品がこれです。みんなに勧めてまわりたいぐらい大好きです。

主人公は下手なピアニストです。
そんな彼が、ヤクザに恋してしまったところから物語は始まります。
このヤクザはエキセントリックな性格をしてます。人間として歪つ。ネジがゆるんでるというか、タガが外れてるというか。ヤクザとしての顔のときは鬼畜。命にすら執着心がない。常識もない。けど、時折見せる奇妙な行動の一つ…

5

最後から一番目の恋―神経衰弱ぎりぎりの男たち〈3〉 小説

高遠春加  東山紫稀 

圧倒的な番外編

番外編の神っぷりに精神力のすべてを持っていかれました。
泣いて泣いて泣きじゃくって、文章読めなくなって、嗚咽しながら読み終えました。
なんだこの作品は。
なんだこの作品は。
このシリーズは、高遠琉加(春加)さんにしたら、どちらかというとポップで可愛い感じの小説だったから、この番外編にはやられました。予測不可能な場所からアッパーカットされてノックダウンです。

番外編は、本編の主役の一人である匡一の…

1
非BL作品

トーマの心臓 コミック

萩尾望都 

傑作

傑作です。
10代の多感な時期に読み、心どころか魂まるごと震えた作品です。
同作者の『ポーの一族』よりも好きでした。
読むたびに印象が変わる作品でした。くだらないと思うこともあったし、ただただ悲しくも美しい物語だと思うこともあったし。

『これがぼくの愛。これがぼくの心臓の音。きみにはわかっているはず』
トーマという少年の死からはじまる物語です。なぜ死ななければならなかったのか、そこにある10代前…

8
非BL作品

ポーの一族 2 コミック

萩尾望都 

名作

『ポーの一族』は、後世の作家さんたちにめちゃくちゃ影響を与えてると思う。漫画、小説、映画、舞台、あらゆるジャンルにおいて。
吸血鬼ネタがBLに多いのも、この作品があったからこそという気がします。
宮部みゆきさんも書いてましたが、『インタビュー・ウィズ・バンパイア』の作者は、間違いなくこの作品を読んでると思うw

時系列順に並んでないし、登場人物の関係が複雑なので(年取ってたり、誰かの子孫だったり)…

1
非BL作品

ポーの一族 1 コミック

萩尾望都 

名作

昔むかしに読んだ漫画を再読しました。
BLではないです。
ニオイ系ですが、そう呼ぶのもなんか違う気がする。ジャンル分けが存在しなかった頃の作品だし。
BLとか少年愛とかまったく意識しないで読んでいた。
けど、主役のエドガーとアランが好きで、メリーベルのことはそんなに好きじゃなかったので、萌えはたしかに男同士に感じていた。

名作です。
草分け的な作品となったのは間違いないし、ストーリーの深みは、昨…

4
非BL作品

ポーの一族 3 コミック

萩尾望都 

名作

この作品のテーマは一貫している。
孤独だ。
はからずもバンパネラとなった年齢が成長期の14歳だったせいで、エドガーもアランも、成人したバンパネラ以上に、同じ場所に長くとどまることができないのだ。永久に旅を続けるしかない。恋もできない。友達も作れない。
二人が真実気を抜いてやすらげる場所は、ひたすらお互いの中にしかない。

結末も寂しかったな。
今の漫画家さんなら、もうちょいラストでアレコレとサービ…

0
非BL作品

ばら色の頬のころ コミック

中村明日美子 

切なすぎる

『Jの総て』に登場した、モーガンとポールの中等時代の話です。
『Jの総て』も面白かったんですが、この作品は更に面白かったです。
切なくて切なくて、死にそうになった。モーガンの長くて報われることない片思いが、ここから始まってたんだなァと感慨深かったです。
作品の傾向がぜんぜん違うので、『Jの総て』が苦手だった方にもオススメしたいです。
どちらかというと、中村明日美子さんのあの名作『同級生』みたいな、…

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