茶鬼さんのレビュー一覧

薄くれないの花、流るるがごとく 小説

吉田珠姫  みずかねりょう 

解き放つ若い力

一応恋愛の物語ではあるのだけど、どちらかというと一人の画家の強い思いにガチガチに囚われて身動きできなくなってしまった当人含め主人公と周囲の人々が、
主人公を想う若い一途な力によって、そこから解き放たれる。
そして誰もが誰かを思いやっているといったお話だと思います。

展開としては、囚われてしまった人々が身動き出来ないでいる姿や、主人公の姿にイライラ感を抱きもしたりしたのですが、結末が訪れた…

3

女王サマの口説き方(1) コミック

奥田七緒 

ツンデレ女王様は犬に似ている?

ちなみに1巻です。
片方が全然恋愛のレの字の欠片もなく、もう片方も具体的な恋のコの字の片鱗をうすぼんやり状態なので、まだまだこれから。
2巻完結だとすると、その2巻が怒涛のラブ展開に行くのかな?
と、そんな始まりのこの第1巻。


頭脳明晰、スポーツ万能、容姿端麗、非のうちどころのない完璧な男の生徒会長・八木下布由。
方や、彼に下僕扱いされている会計係の高遠夏生。
自分にはめっぽう…

1

クレイジーな彼とサバイバーな彼 ~嘘と誤解は恋のせい~ 小説

小林典雅  小椋ムク 

バカップルはアンケプレイがお気に入り♪

この本の発売を知った時、超ビックリ!
ひょっとして「恋する遺伝子」を本物のカプにする気では・・・果たして一体どうやって?
始まりの『嘘と誤解は~』のアンケネタはよほど結哉と和久井のツボにはまったようで、裏表紙もアンケ来ました!(爆笑)作中でもアホアホアンケがバカップルのエッチ演出に一役買い、アンケは外せない周到されるべき、このシリーズの重要アイテムになったのか。。。と


劇団シベリアブ…

5

初恋猫のお嫁入り 小説

櫛野ゆい  Ciel 

花嫁にはお色直しも付いてます

作者さんの初ケモミミ&花嫁モノだそうで。
”かわいい”を目指したとあとがきに書かれているだけあって、主人公の雪がスれてない設定のせいもあり、まっすぐにかわいらしいお伽話のお話になっていたと思います。
もう、ラストなんかもね皆で祝福~♪って、めでたしめでたし感が満載で。
もふもふ度はちょっぴり少ないかな?
本当は大きな黒い犬に寄りそう人型のネコ耳尻尾じゃなくて白い猫というそんなシーンも欲しか…

1

愛情たっぷり 君恋ふ特別ショートストーリー 特典

愛情あふれる

光耀帝の平安っぽい時代に戻ってきた二人の心温まる(?)エピソード。
ここでは、今までにない千里だけでない帝も含めた二人の歩み寄りが見えて、「愛」がはぐくまれているな、と。
そして千里も随分と大人になったものだと、微笑ましく二人の様子を楽しみました。

大勢の見守る中、用意された炊き立ての白米と梅干と鮭の塩焼きを前に、帝が今挑戦しようとしているのは、なんと握り飯作り!
前のスリップの時、苦…

1

君恋ふ ~ 晦日からの芽出し ~ 小説

chi-co  旭炬 

ほんの小さな一歩は、大きな一歩

いよいよ完結しました!
祖母の家の蔵の中の長持ちの中から平安みたいな時代にタイムスリップしてしまった、根暗な16歳の千里が、
時の御上である昴耀帝に見染められ無理矢理妻にさせられてしまった始まりのこのお話。
逃げる千里に追う帝といった鬼ごっこな二人は一体どうやって決着をつけるのか?

千里が元の時代に戻ってくるのに帝も付いてきてしまって、そして千里を苛めていた泉も千里のいる祖母の家にやっ…

3

ストロボハート コミック

梅松町江 

思いっきりほだされました☆

もう表題だけでハートを撃ち抜かれて、キュンキュンきちゃった!!
主人公は無精ひげのある、一見もっさい感じの大学3年生なんだけど、彼がねカワイイんです♪
一体何がカワイイかって、後輩の好意にほだされていっちゃう様子が☆☆☆


写真サークルに所属する3年の啓にはちょっとした特殊な力があるのです。
それは人の心というか気分が具体的な形になって見えてしまうということ。
新歓コンパで仲良くな…

5

幾千の刻を越えて コミック

水名瀬雅良 

死が二人を分かつまで

何となく、いつもの水名瀬路線の作品の雰囲気を持った作品だなと。
作者さんの作風の特徴でもあるのでしょう。
特に強く印象に残る作品かというと、読み終えた後はそうではないのだが、でも時間がたっても記憶に残る作品、そんな1冊であるかもしれません。
そんな結末がこの作品には用意されていましたから。


私立高校の英語教師をする圭には、人気モデルの弟春人がいる。
二人は、血のつながらない兄弟。…

4

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

純愛

題名といい、表紙イラストを含めた装丁といい、何て魅惑的なんでしょう!
口絵イラストも中のイラストも大胆な構図で目を惹きますが、いつもドロドロしたダークさを期待してしまう丸木作品に、今回は純愛を見ました。
執着愛も根っこを探れば純愛をこじらせたものと考えることは出来ますので、路線としてはきっとはずしてないとは思うのですが、それでも健気さが前面に出た展開が今回は新鮮でした。


貧しい村の百…

18

恋はドーナツの穴のように 小説

砂原糖子  宝井理人 

穴があるからドーナツはおいしい

29歳のちょっぴり生きる希望を失くしているような、そんな雰囲気がするドーナツ店の店長と、実は心に根っこがあった不思議少年めいた高校生の歳の差モノ。
こうした大人と子供の組み合わせは、自分的に地雷を踏む事がおおいのですが、大人にも子供にもそれぞれの事情がある、という設定がその地雷をなくしてくれ、
そして読み進めるうちにいつの間にかのめり込んで行きました。
”うん、この二人の組み合わせなら自分許…

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