茶鬼さんのレビュー一覧

魔神の苑 コミック

みなみ恵夢 

最後にほっとさせらる

みなみさんのファンタジー集。
4本作品が入っていますが、それはどれも一応最後は希望を持たせるラストではありますが、重いものを背負った話です。
ただ唯一表題になっている『魔神の苑』だけは、神秘的なカバーイラストのイメージを持ちながら、とても明るいおとぎ話に仕上がっていました。
今回もバラエティに富んだ短編集です。

表題は、わざわざ海を越えてアラビアのとある国のムコ選びに参加したリオン。

1

僕は天使ぢゃないよ。(文庫版) コミック

小野塚カホリ 

精神的にゆとりのある時に読むのをお勧めします

この作家さんの作品は皆10台後半から20前後くらいが主人公ですが、何だか、この若さでこの生き方してたら、長生きできなさそう(涙)
その一瞬が全力っていうのもあるけれど、余りに若いのに刹那的すぎるよ。
それが、この作家さんの特徴でもあり、いいところなんですが、丸々一冊はちょっと重たい。
気分がいい時に読まないと、ダメージ受けそうな感じ。
かといって、バッドエンドっていうわけではないんですけど…

2

ナースがお仕事(文庫版) コミック

星野リリィ 

エッロエロな星野リリィ

旧版コミックス「ナースがお仕事」に、まだコミックスに入っていない作品5本が入った新装版の文庫版になります。

ま、Juneだからな、エロエロなのは当然なんですけど、本当エロい。
カラーイラストが16ページもついていて、モザイク加工でございます。
ナースでエロっていったら「お注射v」♪
ユウナースは、患者さんにお注射されちゃうし、マコナースはドクターにお注射されちゃうし、、、
あっ!飲尿…

2

夢幻伽藍 コミック

みなみ恵夢 

神話や不思議がつまった一冊

全編宗教やらそういった不思議ワールドで構成された一冊で、楽しめます。
みなみさんの作品のいいところが出た本ではないでしょうか?

表題は「カーマスートラ」がテーマ
大英帝国の軍人・エロルが、インドの侵略で藩国の捕虜になり、性の奥儀のカーマスートラを教え込まれるが、国主・ビンビサーラは一切体を繋げる行為はせず、しかも解放される。
しかし、身体に教えこまれたカーマスートラに苦しむエロルは執拗…

3

情熱の終着点 小説

仙道はるか  佐々木久美子 

みんなイイ人

病気の妹を抱え家を出奔し、苦労している男がヤクザに拾われる。
なんか、男臭い?ヤクザの世界?
そんなものを期待していたのですが、蓋をあけると悪い人というのは過去の人だけで、みんなイイ人。
ヤクザの世界もバックにありながらも、あくまでも主軸は幼馴染の再会と初恋の成就。
それが中心であったので、実になまぬるく、あまあまなつくりになっていました。
ちょっとガッカリだったかな~。

諏訪は有…

0

猫のためいき。 小説

朝丘戻  井上ナヲ 

ヘタレでネガティブだけど、すごく好きな性格

この作家さんの文章が好きです。
今回はゲイであり、いつも報われない恋愛ばかりしているネガティブな年上男性と、現状を何とかしたいと、真っ直ぐな大学生との会話がとても見せました。
時々、鼻の奥がツーンとしたり、、

もう親から自立したいのに、充分すぎるほどの仕送りをもらい、でも都会に溶け込めず友人ができない雅が、何とかしたいと始めた雑貨店のバイト。
そこの店長・灰原はことあるごとに雅につっか…

4

セクシー番長 コミック

櫻井春綺 

エロ本です

表紙は一見マッチョ系なのかと勘違いしそうな絵ですが、確かに男臭いですが、マッチョとかではないです。
作品は98年~03年のものと、ちと古いのですが、それでもこの作家さんの初コミックだそうです。
そして特徴は、アメリカンな雰囲気が漂うところ。
しかも何かハーレーっぽい、というか骨太のヴィジュアル系バンドとかスラッシュメタルとか、一作品などは、マリリン・マンソンかブラックパレードなのか!?と思う…

0

誰より愛して欲しいのに コミック

ルコ 

格好悪さも格好イイ

携帯配信されていた作品で、作者さんの初コミックスだそうです。

とにかく絵がきれいです!
ただ少し同じ人物なのに向きによって別人の顔のようになってしまう箇所もみられましたが、なによりも印象的なのが目です。
黒目がちのベタ黒の目。
光彩が薄そうなキラキラした目。
そんな描き分けが登場人物の表情を豊かにしています。
あまりにキレイな絵で、主人公達は”男装の麗人”なのでは?という風にみえて…

3

つみびとの花 小説

佐田三季  上田規代 

胸が痛い

ページをめくると文章は二段組み。
あらすじを見ると娘をなくした父親が、怒りを保育士へぶつけるという、大変に重苦しそうな内容。
しかし読み始めると、すっかりのめり込んで、胸が痛くて痛くて、、、鼻の奥がツーンとして、、、一気に読み終えてしまいました。
読み終わっても胸がいたかったです。

保育園のバスが衝突事故を起こし、運悪く娘が亡くなってしまった妻を亡くし男手一つで育ててきた北川。
誰に…

4

決別の塔 小説

剛しいら  タカツキノボル 

白鷺くん、自立編

このお話読み終わって、絶対これ続編あるんですよね?
いきなり、この先が気になる本というのも珍しいんですが、
後書きにも触れられてないけど、絶対ないとモヤモヤしますから、作者さんそれを狙っているの?
というくらい先が気になるお話でした。

大学の研究室で皮膚培養移植の研究室に所属している医師の白鷺は、医療ミスの罪を着せられ、山間の診療所を紹介されてそこへ出向く。
教授の信任も厚いので、す…

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