茶鬼さんのレビュー一覧

初恋タイムカプセル 小説

烏科ひゆ  吉崎ヤスミ 

君たち、本当に大人ですか?(苦笑)

本の帯「夢中にさせてから、捨ててやる」この言葉を吐いたのは、小学校時代のいじめを覚えていて、そのせいで人間関係を作るのが苦手になり、性格が悪くなってしまった受け様・笹倉。
そう思わせたのは、小学校時代笹倉を女装させ、無視するので散々嫌がらせをして苛めた同じ会社で同期の樋口。
一種のトラウマものですが、何だかミイラ捕りがミイラになるお話で、笹倉の思惑も幼稚で稚拙なんですが、そのおバカなところが何…

2

傷痕にキス 小説

神楽日夏  吾妻巳緋 

低温やけどをしそうな関係?

バーが舞台で、時間帯は夜ということが多いからかもしれませんが、作品のイメージカラーはチャコールグレーから黒といった雰囲気。
主人公達も、感情をむきだしにしてぶつけ合ったりということがほとんどない為、しかし淡々としているというわけでもなく、不思議な作りの一冊でした。

主人公の昴哉は会社帰りに見かけた、高校の時の同級生の威があるバーに入っていくのを見て、いきなり会社を辞めて、そのバーの従業員と…

2

恋の仕方 小説

谷崎泉  楢崎ねねこ 

メールが主流の今、手紙ってとても新鮮で一番心がこもっていますね

谷崎作品は、ラブがあっても結構シリアスだったりするものが多いので、今回この作品を読んで、こんなかわいい引き出しもあるんだと再発見した感じで、とても新鮮でした。
楢崎ねねこさんのかわいいイラストも効果をUPさせています。

青山の有名美容室の美容師として勤める朝陽は毎日休みも満足にとれないほど忙しい毎日を送っています。
そんな彼が行きつけのバーで、以前から朝陽をずっと見ていたと言う商社マンの…

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As you like it(合同誌) コミック

村上左知  岡崎ろむ 

ビバ・リバ!?エツとリオはいつまでもかわいいデス

村上知左さんと岡崎ろむさんの合同誌になります。
村上さんのは「ルールそのいち完全版」のリオとエツのラブラブぶりが再び拝めるということで、思わず飛び付きました!
ぶっちゃけ、岡崎さん知らないので初読みになるのですが、このカプもリバ?リバになるの?前作読んでないとわからないよ~。

「誰にも見せないで」
最近エツがタチばかりでリオは御不満の様子、タチをやらせてほしいってお願いすると、エツがか…

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異端の刻印 小説

華藤えれな  つぐら束 

ヴァンパイヤとツンデレ神父の永遠の愛を貫く感動ストーリーでした

華藤さん、二カ月連続の神父ものですが、今回はヴァンパイヤ(正確にはダンピール)×神父という、世紀末ウィーンとローマを舞台にしたロマン溢れる内容になっています。
退廃的雰囲気にヴァンパイヤ設定はぴったりだと思いますが、何せ特殊な設定なため今一つ時代感や海外ものという部分の雰囲気が自分には伝わってこなかったのですが、お話の上手さはとても評価できると思います。

主人公マクシミリアンは13歳の時に…

4

腐ォロー コミック

葉月つや子 

モノとフクロのリアルさにアニマルを感じて萌えた!?

いやーびっくりしました!
カラーページめくって目次にいきなり下半身完勃ち露出した男性絵がついていて、それでもって劇画風の絵で、や、これ、BLじゃなくてホモエロ劇画?
と思ったら、あとがきで判明しました。
この作家さん官能レディコミと青年劇画を描かれていた方なんですね。
で、その官能レディコミでホモのマンガを描いていて、それが廃刊になったのでアクアで単行本出版になったそうです。
作風が違う…

3

THE.BL 5 (合同誌) コミック

井ノ本リカ子  BENNY'S 

今回もエロいけど、2作とも切なかったです

BENNY'Sさんと井ノ本リカ子さんの合同サークル ”天下一ベイビーズ”の第5作目ですが、それぞれ共に動きがあって、ますます目が離せない状況になりました!!
もちろん、今作も単独でもOK、エロさも抜群です。

<BENNY'S>
元ヤンのお兄ちゃんケンヤの元に転がり込んできた家出少年・佑介(仮)の事情が今回明らかになりました。
佑介のお父さんは大学の教助って、教授助手…

2

はつはな コミック

草間さかえ 

各話、それぞれのとんでもオヤジの魅力がありました

<愛煙家の登校日>
『イロメ』の中にあった「はないちもんめ」ソーナンとできた留年2年生の森崎のリハビリ時代の話、これ読みたかったんですよ。
一体どうやってホモになったかって、さほど森崎も執着なさそうだったけど、リハビリの人一体どんな人物だったんだろうって?
うっはー!!下半身に節操のない人でしたよ(ビックリ)
足を触られて変な気分になっちゃった森崎もちょっと誘ってる部分なきにしもあらずでし…

1

逃亡者 小説

水原とほる  いさき李果 

トラウマというのは、なるのではなくて、自分でトラウマにしてしまうのですね

”痛い”が代名詞になっているような水原作品の最近作はここ2作品続けてとても健康的です。
前回は中国拳法ものでびっくりしましたが、今回はスポーツトレーナーが主人公です。
とはいっても、トラウマを抱えているという部分でグルグルするという展開は当然の如く前提でありますが。

題名の『逃亡者』というのも、自分から逃げている主人公のことなんですね。
アメリカでプロスポーツ選手相手のパーソナルトレー…

4

インプリンティング 小説

浅見茉莉  円陣闇丸 

純粋培養のヒヨコは猪突猛進なのでした

世俗世界を全く知らない御坊ちゃまが、たった一言の刷り込み(インプリンティング)によって染まっていくお話は、榎田さんの「執事の特権」と遠野さんの「茅島氏の優雅な生活」を足して割ったような、でもとても面白いお話でしたよ♪
こういう浮世ばなれしたキャラクターというのは味がありますね。

玲也は1歳にもならない頃、子供のできない資産家の御法川夫妻に引き取られ、息子として育てらます。
しかしそれが普…

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