茶鬼さんのレビュー一覧

香港情人夜話 小説

甲山恋子  羽田共見 

日常は子供、仕事はヤリ手で一目おかれ、夜は娼婦、と理想的な受け様です

香港組織の情人モノと聞けば、もちろんエロエロよね!ということで見事期待に答えてくれた主人公の受け様”珠龍”
AV女優なみの喘ぎに、全裸待ち受けなど、男前な乱れっぷりですが、組織の交渉役としての仕事も立派にこなし、麗人の如くの容姿で親衛隊もできるほどの、仕事人としても男前であります。

「飛龍」のボス・ロバートの情人として、また組織の交渉役として高級会員制クラブ「胡蝶」の支配人として働く珠龍に…

2

極東追憶博物館 コミック

ARUKU  

やっぱり遥々アルクはイイ!

今回の短編集はどれも切なさを少し含みながらも、人を思う気持ちを紙の上に堕ちた水滴が広がっていくように染みわたらせる、ちょっとしたデザートのような話の数々です。
本当に、心を描くのが上手いです!

表題作
戦後、ロシアに組み込まれたウラジオストクに住む康夫は本土にいる家族と離れ離れになり、帰れない。
そして宛先不明で帰ってくるのに手紙を書き続けているさびしい人だと思う。
小さな博物館で顔…

8

ハイファイライフ コミック

三池ろむこ 

恋に気付いて、恋を意識するまでが新鮮でいいな~

短編集ですが、全編通して流れるお互いの気持ちが共鳴する瞬間というのが、とても心地よい一冊でした。
男であろうが、女であろうが、こういう気持ちの流れって本当胸を掴まれますね。

表題作は一番気に入りました。
同窓会で出会った名前も忘れていた同級生。
上辺だけのつもりで、家来ればと言ったら本当に来て・・・
お互いが側にいることがとても居心地がよいことに気が付く。
HiFiなんてオーディオ…

1

言葉にしてはいけない 小説

櫛野ゆい  北上れん 

年下ワンコ嫁攻めは無口なの。

前作も本物と人間のワンコが登場しましたが、今回もまたまた登場です。
しかし、今回はちょっと無口な男前でした。

姉が交通事故で亡くなって、その悲しみから抜け出せない姉の恋人池上を好きな弟の志乃。
池上が自傷行為をするのを止めようとして、最後まではしないのですが快楽を与えて眠らせるのがすっかり習慣になって早3年。
池上の姉を思う気持ちに踏み入ってはいけないと、好きだという気持ちは言葉にでき…

0

闇を喰らう獣 小説

中原一也  石原理 

性格の違う双子のような兄弟の二組カプが楽しめて、おいしさも二倍!

片やクールビューティーな兄と男前で鋭利なヤクザ。
片や兄にコンプレックスを抱くヤンデレ風弟と野獣のような刑事。
この4人が絡んでものすごく楽しめる一冊に出来上がって、読後感もとっても満足です!

桐生慎はバーテンダー、ヤクザの綾瀬に一目ぼれされ、散々口説かれて。
でも自分は男には興味がないと散々突っぱねるけど、ゲイであると公言している弟の烈が綾瀬と仲良くしているのを見て放っておけなくて、…

2

美貌の誘惑 小説

遠野春日  ライトグラフII 

スパイ任務に失敗しても玉の輿が待っていた。

アラブものは積極的に読む方ではないのですが、イラストがライトグラフⅡ(小笠原宇紀)さんなのを見て、エロエロに違いない!と確信いたしまして~
はい、エロエロで甘甘のちょっとスリルありのラブラブストーリーでしたよ。
アラブといっても、北欧とのハーフで舞台はアメリカでしたので、ただ、とんでもない金持ちでした。
ひょっとしたら、これもBL版ハーレクインになるのかな?

国の重要な機密が隠された児…

1

夜をわたる月の船 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

擬態おじさんに最後まで翻弄されまくりました。

木原氏の新刊が出ると知り待ち遠しく思っておりましたが、表紙の絵に”え?老人、手首包帯って自殺未遂?”とかあれこれ想像がふくらんでおりました。
そして読んだ感想は・・・やられました!!
壊れた男・・・柴岡・・・何だよー、愛おしいじゃないか、本当は捨てておきたいのに!!気分は河瀬になってしまっていました。

部署移動をエサに体の関係を強要した柴岡。
頭がキレて、能力もあり、人当たりもよく人気…

6

好きだけど理不尽 コミック

西原ケイタ 

ツンデレ受けとドS攻めも相変わらずに

西原ケイタさん、デビューの頃の作品を一度読んだことがあるのですが、薄っぺらな感じで今一つでありましたが、最近本屋でやけに目につくので、変化はあったかな?と手に取ってみました。
絵は上手くなりましたが、シチュは作家さんの好み傾向が強く出ているので相も変わらずにパターンは似てますね。

表題は、幼馴染で親友だと思っていた相手が女性と体験済みと聞いて自分はそいつが好きだったと気が付いて、、というお…

1

ランブル・ラッシュ コミック

高緒拾  神室晶 

飯島課長、大好きです!

表紙を見て、”ええーっ!ちょっとこのオヤジいやだ。カッコつけすぎ”とか”ハードボイルド?”と思った人は、思い切り裏切られてください。
この表紙の人物こそ「飯島課長」とんでもオヤジです。
愉快で楽しくて、エロい係長に惑わされてくださいね。って、自分もすっかりファンになった一人なんですが・・・

表題作はズバリ「痴漢電車」でありますよ!
飯島課長は実は鉄道会社の社員なのです。
イケない欲望…

3

晴れたる青空 コミック

深井結己 

狂気と真の愛の数々です

バッドエンド苦手の方には辛い一冊かもしれませんが、ところどころ救われてもおります。
しかし、深井さんの作品はどれも胸に響くものが多くて短編集ながら一作一作が、それぞれの核心をついて深い味わいのあるものですので、ここが病みつきになる所以なのだなと、いつも感心させられるのですが・・・

表題作、母親を殺した男が唯一自分の神様だった男に再会して自主を決めるというストーリー。
これだけ書くだけで、…

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