ふばばさんのレビュー一覧

萌えの死角(3) コミック

今市子 

文庫版「2」と被ってるけど許す

今市子先生によるコミックエッセイ「萌えの死角」、この3巻からA5版スタイルとなります。
が。
ちょっと、ちょっとちょっと!
冒頭の♯32から♯38までが文庫版の第2巻とかぶってんじゃないの⁉︎
実にこの一冊の3分の2だよ……
あーあ。
でも何度読んでもお引越しの回は笑えます。私は一応引越しの予定はないけど、年が年なもんで、もし何かあって入院でもしたら、とか。倒れたら、とか。そうしたら今…

1

萌えの死角 (2)(文庫) コミック

今市子 

腐女子魂の歴史は続く

今市子先生によるコミックエッセイ第2巻。
1巻同様、今先生が見た舞台やTV、映画などからの萌え語りから始まり、本作では豊富な知識をお持ちの腐友さんたちの生態?や大学時代の漫研の疾風怒濤、そして家族とのご趣味の登山のお話などが、ププッと笑える感じで続きます。
私が一番笑えたお話は、何と言っても♯32の「引越し」のエピソードです。
家の中はレジ袋と紙袋と空箱のゴミで埋まっていて、プラス大量の観葉…

1

萌えの死角 コミック

今市子 

映画好きの姐さん、読んでみて

こちらはコミックのBL作品ではなく「エッセイコミック」です。5巻ものの1作目。
私が持っているのは文庫版です。
これから読んでみようという方は、電子がオススメ。字が小さくて読めないよ…
ド近眼と老眼の身では、メガネをかけたりはずしたり忙しい。
今先生の個人的萌えどころを紹介するという内容で、初出は2005年。
例えば♯1はマシュー・ボーンの「白鳥の湖」。
例えば♯12は、アメリカのTV…

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逃亡者は恋に落ちるものだ コミック

さがの 

誘い受けの色気エロ炸裂

さがの先生の作品は一応全て読んでいます。
見やすい絵柄と、ちょっとヒネリがありつつ何故かスッと読めるストーリーが特徴なのかな?と思っています。
さて本作。
あまり親しくない4つ上のゼミのOB・羽沢さんの部屋に転がり込む伊庭。彼が「逃亡者」で、超ブラコンの兄と衝突して家出といういきさつです。
羽沢さんが金もないのに長期で泊めて欲しいという伊庭に出した条件は一つ。セ◯クスすること!
一応?ノ…

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夏休み コミック

松本花 

ショタ、実は大人

大きく2組の恋物語と現在・過去の話が混ざり合って展開していきます。

はじめは表紙の2人、高校生ながら家事スキル完璧のオカンくん・宮田真紀と、夏休み中の引っ越し屋のバイトで知り合った同じ高校のカワイイ男の子・野木たすくの物語から。
たすくはとても高校生に見えないショタっ子ながら一人暮らしを始める所で、しかし家事全般出来ない。オカン体質・真紀が放っておけず何かと世話を焼く。
たすくの笑顔が嬉…

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淫夢 小説

愁堂れな  笠井あゆみ 

オカルティックなサスペンス、プラスエロと隠された愛

あとがきにて作者様ご自身のコメント『サスペンス調のラブストーリーにエロティックさとオカルティックな雰囲気を加えたような作品』、これがもうズバリ本作の説明になっています。
主人公は刑事の龍で、最近同じ夢をよく見るようになったのだが、内容が自分が少年になって抱かれている、というもので、その少年に心当たりはないし、男性に性欲を抱いた事もないし、なぜそんな夢を何度も見るのか意味がわからず、誰にも相談もで…

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純愛 小説

愁堂れな  奈良千春 

愛の陰の疑惑

あとがきにて、作者様ご自身のコメントとして『『世にも奇妙な物語』のような話を書きたい』とありました。それは大成功だったと思います。
とても奇妙で、覚めない悪夢のよう。
デビュー前の個人サイト掲載作品「純愛」「忘却」に、書き下ろしの「回帰」を併せての3部構成なのですが、「回帰」まで読み終わっても物語の「解決」というものは無く、何が現実で何が幻想なのか、何が妄想なのか、何が虚構なのかが一向に判明せ…

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閉じ込める男 小説

秀香穂里  葛西リカコ 

怖いくらい甘い愛情

秀香穂里先生お得意の?執着系!楽しみ!と手に取りましたが、あらすじにある「狂気を孕む束縛愛」というよりも、私にはもっともっと優しい愛情が感じられましたよ。
というのも、主人公2人は小さな頃から同じ施設育ちの孤独な境遇で、ずっとずっとお互いで支えあって生きてきたのです。
短絡的にただ「かわいそう…」という感想を抱くのには罪悪感もあるけど、小さなハルのさびしい心を思うと胸が張り裂けそう。そんなハル…

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夏揺らぐキミをおう コミック

梅松町江 

なみだ、のち笑顔

大きく2つのお話が収録されています。

「夏揺らぐキミをおう」前編・後編
物静かで優等生のクラスメイト・榊がろくでもない教師に報われない恋をしている事を知った武田。
『先生を一生懸命好きな榊が好きになっちゃった』
しんどそうな顔は嫌だ、笑うとこ見たい。
そんな清潔で健気な想い。
教師との関係が切れたばかりでまだ時間はかかるけど、武田の優しさが榊に染みとおっていく予感。

「Chi…

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青色セクスアリス コミック

宮本佳野 

怖くて爽やかで、そして苦い

タイトルと表紙から思春期高校男子の甘酸っぱい恋愛ストーリーかと思っていましたが、違いましたねー…!この裏切られ感、いいです!
読んでみるとゾクゾクとするような、人間の心から来る怖さが響いてくる。
でも、表面に強く出ているこの怖さ、暗さと同時に、底に流れているのはやっぱり彼らの若さ。そしてそれに伴う生き生きした感情。
もちろん人に言えない悩みもある、それをひっくるめての青春の輝き。
学生寮か…

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