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くぅ~物足りない!と毎回どこか思うのですが、
心は結構ふんわり満たされているという。
元ハルヒラさんの作品の好きなところです^^
秒速ゼロマイルはタイトルからなんとなく惹かれて購入。
今回もまーゆーっくりふんわ~りですw
なんだろう、別に内容的にはそこまでぽわぽわしているわけではないのですが、
絵のタッチとか表情の変化とか、キャラの穏やかさとかですかねえ、
なんとな~く安定感のあるもぞもぞする優しい萌が一冊を包んでいるんですよねえ。
こだわりをもった主人公は実はある紳士と河川敷で出会い、育てられる。
失いたくない場所を建設の関係で失うことに。。。。
ひょんなことで知り合った男性と一夜を過ごすが、
実はその人は開発に関わっている張本人のプランナー。
様々な想いがめぐり、結局彼のもとを離れたが、
数年後、自分自身にけじめをつけて彼の元へ。
おじさんと若いアルバイトのカップルが誕生する。
ざっとこんな感じです。(ほんとにざっと)
おじさんの疲れ具合がなんだか大人の色気を感じました(´`*)
若い青年に振り回されるなんて・・・色男冥利につきますよ♥笑
題名を見た時に「秒速ゼロマイル」って無風状態?
風なら飛び立てないけど水なら流れまかせ?
そんな題名にふさわしいスローでまったりした流れと雰囲気のお話でした。
セリフも少なく、その状態の人物の気持ちを前後から察してという全体の流れの中から読み取る作業が必要な為に、ダイレクトでストレートな表現が好きな人にはじれったさを感じるかもですが、雰囲気系が好きな自分にもこれは主人公と同じペースまでスピードを落として、ひとコマひとコマを味わいながら読む必要がありました。
ちるちるのインタビューで作者さんはこの作品のテーマは「再会」とおっしゃっておられましたが、自分には再会というよりリセット=再出発とか、旅立ちというイメージだな~と思ったのですがどうでしょうか?
身寄りが亡くなった主人公・太一が養父となった神田と出会った河川敷。
大好きな思い出深いその場所で今度は座間という男と出会う。
たった一か所、河川敷という場所が、優しさや思いやりや未練や愛や、そんなものがたくさんつまった場所として描かれて、その場所を通して、太一が神田から座間へバトンタッチされて飛び立って行ったように思えたのです。
思い入れ深い河川敷が再開発されると聞いてショックを受ける太一。
その再開発のプランナーとしてそこを訪れていた座間との出会い。
座間が妙な人です。
太一が気になって仕方なくなる。
同僚が人なつこいと表現していたけど、後半部で依存症だという。
詳しい彼の人となりの描写はないけれど、きっと彼はさびしがり屋なんじゃないだろうか?
きっと太一と関係を持ってしまったのも、放っておけない→チクショウ!かわいいじゃないか!→ムラムラ と見たんですがどうかな?
一方、太一はフケ専かもww
座間の年齢はわからないけど、明らかに30越えてるでしょ?w
義父の神田をそういう好きかもしれないと思っていたくらいなんで、
その太一の天然ブリが、なんかじれったく思うより、意外にもツボだったりもします☆
詳しく突っ込もうとするとピースの形があいまいできっちりはめることができない。
だからこれは卒業と新しい未来への旅立ちのお話なんです(きっと)
しかもゆっくり、ゆっくり、じんわり、じんわり、、、
とても台詞が少なく、雰囲気や登場人物たちのちょっとした表情の変化で心情を読んでいく作品で、なんとも緩やかに流れていく作品でした。
イメージ的には日本の淡々と進んでいく映画や、フランスのミニシアター系の映画を思わせます。
はっきりした、派手なお話をお好みの方にはかなり煮え切らなく思える作品かも。
レビューを書くのがちょっと難しいなと思ったのですが、そこの所は茶鬼さんがほんとに上手く表現されてると思います(すみません、勝手にお名前挙げてしまいました^^;)。
茶鬼さんのレビューをこの作品を読んでから読ませてもらったのですが、なるほど~そうか!と思うところがたくさんありました。
好みとしてはきっと分かれる作品だとは思うのですが、じわじわと心に来る作品だと思います。
両親を亡くした太一くんは、河川敷で男やもめの市長に出会い養子として育てられます。
太一くんはまるで女の子みたいに可愛くて、
市長のために毎日手料理をつくり、大切な思い出の河川敷を愛する日々。
そこで出会った都市開発プランナーの座間に、養父を重ね、惹かれていきます。
河川敷や養父への想い、いつまでもこのままではいられない。
ゆっくりと流れに身を任せつつも、
周りや自分自身の変化を受け入れて、卒業していく物語なのかなと思いました。
ハルヒラさんの作品は初めて読みました。
絵がスッキリしてて、けっこうどなたでも受け入れやすいと思いました。
ただ、キャラ設定はすごく素敵なのに、あっさりし過ぎているかなと思いました。
他の方のレビューを拝見すると、これがハルヒラさんの良さとも評されてますが、私にはちょっと物足りないかなと思いました。
太一くんのお父さんに対する気持ちってけっこう重たいものだと思うのですが、ここを掘り下げてたら、ぐっと印象も違ったような気がします。