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ふわぁーっと、葛藤無き、不思議な村の物語。
20歳になって、自分の進むべき道もふんわりとしていて、夢も目標も無い若葉。
だからと言って思い悩む事も無く。
いつまでもフリーターをしているというので、親戚の世話になれ、と半ば追い出される。
世間体を気にする父と、そんな父に逆らうことのない母。二人はその後出て来ることは無い。
人里離れた田舎の家に住むジイさんを訪ねると、そこには龍と名乗るイケメンと妖怪たちが棲んでいた。
最初の内こそ、茶釜や帯が、ワサワサと動いては喋り、小鬼が飛び出して来ては、若葉を脅かすが、
彼等はそこにあるのが当たり前の様に、その存在感は割と薄い。
親戚のジイさんこと、虎七郎さんは、妖たちの医師というか、薬師を営んでいて、その後継として若葉を呼び寄せたと言うが、遠い昔、幼い頃、龍の妖、煌龍の許嫁として見染められていたのだと言う。
何となくロマンスの予感…も甘く漂う筈なんだけど‼︎ それも何となく弱い。
家の中で、若葉を驚かす妖たちは、位の高い龍の嫁である若葉に本気で酷いことを出来るワケも無く。
最初から何かと若葉にチュッチュしてくる、メロメロの龍もそこまでオレ様でも無く。
強引でも無い。ノンケの筈の若葉も龍の顔面力と「いつも俺を助けてくれる」という安心感に、割と早めに絆される。めでたし!みたいな。
モノに宿った妖のヒミツとか、名も無き小鬼(後に若葉から名を貰い喜んでいる。)とか、エピソードが作れそうなものなのになぁ。まぁ、そこ詳しく描いてもBLとは関係無いからかな。
同時収録は、フリーターをしていて、意味無く金髪にしていた若葉が何か黒い薬剤を被ってしまい、龍が美しいと言っていた幼い頃の黒髪になったのに。龍がゴシゴシ洗って、金髪に戻すという「××は三日で見慣れる」という、小説? ショートエピソード。何か黒い薬剤は、BL的に媚薬であって欲しかった。若葉は何を被ってたんだか…。
と、いつも作務衣や着物を着ている龍がドクター、若葉はナース、というコスプレに興じる「あやかしの贈り物」というおまけ漫画。どちらも本編同様ゆるーいです。
面白そうな設定なのに何かが足りない、もどかしさ。評価は「中立」に近い「萌」です。
かなり個人的に「妖不足」でした。
人型に擬態した龍と人間のお話によりタイトルに「あやかし」が入っているのは重々承知ですが、妖好きとしてはもうちょっと雑魚妖が見たかったです♪
あやかしは茶釜と帯と小鬼のみの登場。
小鬼は小物なので名前も無いし喋れもしないけど若葉に懐いてて(?)可愛かったです♡
お話は、
若葉は子供の頃田舎で溺れたところを龍に助けられ嫁になる約束をする。
子供の若葉が「人間は大人(二十歳)にならないと結婚できない」と言ったので若葉が二十歳になるのを待ち、あやかしの医者をしている若葉の大叔父を伝って二十歳になった若葉を田舎に呼び戻させる。
龍との事をすっかり忘れている若葉に不機嫌になりつつも「自分で思い出せ」と自分との過去は話さず一緒に暮らす。
龍がさすが大物あやかしだけあって態度がデカい♪
ちょっと俺様風な感じでなのに毎度若葉を助けてくれるし
なにょり若葉を見つめる時の目が優しいっ!!!
ツンデレ気味の龍がカッコ可愛かったです。
結果、若葉は龍の嫁にはなったけど・・・
未来に関しては全く触れていないので、ファンタジーあるあるな”寿命問題”がノータッチなのがちょっと寂しかったです。
今回は訳あり風で受様に近づく謎のイメケンと
厄介者として大叔父預かりとなったフリーターのお話です。
受様が攻様との再会で捉えられてしまうまでに
コミックスと小説でそれぞれをかきおろしの番外編を2本を収録。
受様は20才になりますが、定職に就かずフリーターをしています。
そのため一流企業勤務の父とそりが合わず、エリート揃いの一族でも
変わり者と評判の大叔父の元に預けられることになります。
受様は一族の異分子同士で相性がいいのかもと大叔父の元へ向かいます。
大叔父は田舎に1人暮らしで、幼い頃に遊びに行ってお守りを貰ったり
毎年葉書を貰っていたのです。
しかし、大叔父の棲み処は記憶よりもかなりの山奥にある一軒家でした。
こんなところに年寄り1人で大丈夫なのかと心配になる受様でしたが
その家で待っていたのは大叔父だけだは有りませんでした。
しかも玄関で受様を待ち受けていたのは、都会でもお目にかからない程の
着流し姿のイケメンだったのです!!
この超絶イケメンこそ今回の攻様です♪
攻様は受様を待っていたといって終始嬉し気で構ってきます。
しかも、受様が裏山で迷子になって以来変色した左手小指の爪を巡って
大叔父と意味深な会話を繰り広げ、まるで受様が攻様との間に昔何か
あったかのような話をされますが、受様には全く覚えがありません。
その上、3人以外いないはずの家の中で受様は何やら不思議な気配が感じ
られ、手土産で持参した日本酒と疲れで居間で寝落ちした受様は夢うつつ、
攻様が誰かと不穏な会話を交わしているのを耳にしてしまいます。
受様は俺のものだ。俺の嫁に手を出すな。
翌朝目覚めた受様は昨夜の事を攻様に詰め寄ると、
お前は俺間嫁なんだからな。そういう誓いを立てただろう。
シレっと言い放たれてしまいます。受様は自分が男だと憤慨しますが、
攻様は性別など些末だとどこ吹く風です。
いったい攻様はナニモノなのか!?
受様は攻様の嫁になってしまうのか!?
真崎ひかるさんの小説 「嫁にこい~あやかし癒し~」のコミカライズで
人外ファンタジーラブコメディです♪
シャレード文庫人気作品のコミカライズ企画で電子書店配信された単話
をまとめて紙版コミックス化した第1弾になります。
原作小説シリーズはコンプですが、今回はどうしようか迷っていました。
というのも原作文庫の桜城先生の絵柄は硬質で色っぽい感じですが、
今回のコミカライズを担当された先生の絵柄はどちらかというと
可愛い系な感じに見えて違和感が強かったら嫌だなぁと思ったのです。
でもちるちるのインタビューで抜粋頁を見たらこれはコレで良いかも♪と
入手し、全体としては楽しく読めました (^O^)/
小説版だと受様のツンダレ気質と攻様の俺様度がすごく強く出ていますが、
コミカライズでは表情の変化がパッと感じられるので当たりが柔らかく
感じられました。愁いち先生の絵柄の雰囲気ですかね♪
ただ、やはり小説のコミカライズ故にドラマCD化と同様、抜粋と割愛が
けっこう合ってコミックス初見だとちょっと説明不足を感じました。
特に気になったのが受様の爪についてなのですよね。
受様に妖達が絡むのはこの爪が原因なのですが、説明があっさりすぎて、
妖達が受様をからかうためにちょっかいかけているようにしか見えず、
残念というか、物足りないというか (^-^A
異種間恋愛の問題点の鍵でもあるのですが、そちらは触れられずですし。
2人の恋愛に重点を置くと仕方ないのかな!?
コレだけでも読めると思いますが、小説既読だと抜けてる要素が多いので
楽しみが減っている感じなので評価は「萌」としました。
コミカライズ企画の第2段も購入予定なのでどうなるのか楽しみです。
今回は本作同様、受様を嫁に貰う約束をするお話で金坂理衣子さん
『可愛いのも嫁のおつとめ』はいかがでしょうか。こちらは人外花嫁です。