ののみ
ふたりでソファに並んで座る菱本さんと伊瀬くん。
手元にはバインダーに挟んだ入居届の契約書が…。
「伊瀬くん、あとは君が書くところだけお願いします」と
自分の欄を記入済みの契約書を渡す菱本さん。
その紙をじっと見つめ、「たかふみ…さん」と思わず呟く伊瀬くん。
「はい?」と反応する菱本さんに対し、
「すみませんっ!なんでもないです!」と大慌てする伊瀬くんに、
ふふっと笑いながら
「なんでもなくはないでしょう?」とぐいぐい近づく菱本さん。
赤くなりもじもじしている伊瀬くんを穏やかに見つめ、
「また呼んでくれましたね」と。
実はだいぶ前に、掃除中、封筒の宛て先を見ながら伊瀬くん、ボソッと菱本さんの下の名前を呟いていた模様。
「かわいかったので、聞こえないふりしましたけど」とほほ笑む菱本さんに対し、
「そこは言ってくださいよっ」と更に恥ずかしがる伊瀬くん。
そんな伊瀬くんの頬をなでつつ「佑樹くん」と呼び、顔を近づける菱本さん。
突然のことにドキっとしながら、
「なんですか、いきなり」とバインダーで菱本さんの顔をガードする伊瀬くん。
今、伊瀬くんが「言ってください」って言ったのを違う意味でとったんですね、菱本さん(わざとですか?)。
「じゃあ、どっちで呼ばれたい?」と伊瀬くんの唇を指でツツとなぞる菱本さん。
またしてもバインダーでガードしつつも、
「た…か…ふみさんの好きな方でどうぞ…」と赤くなる伊瀬くん。
バインダーをすいっと避けて、伊瀬くんにキスしながら菱本さんが呼んだ名前は…?
という非常に初々しいお二人。
これから一緒に暮らす中、また一つ一つお互いを知り、ゆっくりと恋を育てていくんでしょうね。
久々に見た菱本さんのお顔、穏やかな中にどこか艶のある視線にこちらまでドギマギしてしまいました。
「秋頃予定の続編もよろしくお願いします!」と作者様からのメッセージ入りだったので、今からドキドキしつつ2人の恋の続きをお待ちしたいと思います。