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表題作堕天使

十川,ラーメン屋常連の悪魔
西島 圭,21歳,ラーメン屋でバイトする大学生

同時収録作品堕天使

高橋,36歳,圭の恋人
西島圭,21歳,大学生

その他の収録作品

  • おまけ(描き下ろし)

あらすじ

西島 圭がバイトするラーメン屋には、
人が隠していることを何でも暴く客がいる。
その男・十川の正体は、黒い翼を持つ本物の悪魔。
圭自身も初対面でゲイであることをバラされたり、
恋人に四股かけられていることを知らされたりと
いろいろ被害を被った一人。
最初は人間の不幸を楽しんでいるのかと思った圭だったが、
圭が困るたび、なぜか助けに現れたり
励ましてくれたりする十川にしだいに惹かれてーー…。
人の世に紛れて暮らす生真面目な悪魔と
ちょっとおバカな大学生のピュアLOVEストーリー!

作品情報

作品名
堕天使
著者
歩田川和果 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
ISBN
9784801966550
4

(46)

(17)

萌々

(18)

(9)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
186
評価数
46
平均
4 / 5
神率
37%

レビュー投稿数11

都合よすぎるファンタジー設定だけど、好き

予備知識なしで、作家買いで予約してたので、ガチで悪魔に恋してしまった男の子のお話だとは思わなかった。

ごく普通の、ラーメン店で始まった物語。
ある日あらわれた不思議な雰囲気の男は、周りの人間が隠していることを次々と暴いてしまう。
暴いただけでなく、アドバイスまでしてくれたりする。
バイトの大学生の圭もゲイを隠しているのを暴かれて、、、。

個人的な趣味としては、メインキャラがこの位ネガティブなのが好み。
クズ男に引っかかってた圭も、堕天した過去を引きずっていた十川も、
後ろ向きだったキャラが、未来を目指そうって変化していくところがいい。
絵も好き。
意外なことに(失礼な)、西島みたいな普通のイケメンも描けるんだ。
あと、歩田川先生の作品って、吹き出しが読みやすくて好き。

1

大当たり!世界観が大好きです。

初読み作家さんです。
この作品は発売前からすごく気になってましたが、期待通りの内容の濃さと面白さで大当たり!
なんて不思議な世界観…コミカルで、ほのぼのしていながら、全体を覆うダークな雰囲気。
既刊作品をチェックする楽しみができました。

この作品は堕天使の救済物語でしょうか…
内容はもちろんなんですが、登場人物のキャラがみんな濃い!
一番地味なのが主人公のラーメン屋でバイトする大学生の圭かも。
ラーメン屋常連の十川は人の秘密が解るんですが、その理由は悪魔だから。

圭は15歳年上の恋人 高橋がいるんですが、
ゲイ隠しの為に見合い結婚し、今のままの関係は続けたいと告白されます。
そして、実は四股を掛けられている…この高橋がクソゲスなんですが、ゲスっぷりがいい。
圭とは遺跡発掘現場で出会ったので大学助教授とかでしょうか…見てくれはクールイケメンスーツです。
人間の浅はかさや強欲さ、高橋を取り巻く人間の恐ろしさなど描写は見応えありで、
最初から最後まで大活躍の高橋は、個人的にある意味一番興味深い人物でした。

そして、十川が客観的に分析して適格に圭に助言する二人の会話が好きです。
初めは高橋絡みの話しから、圭の心情を掘り下げているんですが、
圭の素直さや良心に惹かれてしまうイイ子です。
最初は十川の指摘がからかいのようにも思えますが、
そのうち励まして手助けしていることに気付くと、今度は十川という存在に夢中になる。

そして、高橋と関係が切れた頃に、新しい悪魔の一野が、圭と十川の関係について口を出して来る。
一野の存在も謎が多く、十川よりも一野の方が悪魔らしい発言をするんですが、
十川を案じているようにも聞こえます。
圭の側をまとわりつく二人の悪魔…すごく面白いです。

圭は高橋の件で身を削って処罰を受けた十川に、少しずつ情が湧き、
一野から聞く十川情報で、人間を愛して堕天使になった事を知り、更に十川に気をとられていく。
天使は性器がないという詳細な設定や、天国、天使、悪魔、地獄の設定の淡々とした面白さがいい。
そして、愛した人間は死んで天国に行き、
堕天使となり天国に行けない十川は愛する人には会えない…不条理。

圭には言わないものの、十川が圭を大事に想っていることは、一野のちょっかいで充分に解る圭。
十川と一緒に過ごすにはどうしたらいいか、悪魔の時間は永遠で、
これからもずっと一人で生きていく十川を案じる圭…身体を繋げても一緒に生きることに応じない十川。
愛する人と一緒に生きたい…圭の真っ直ぐな気持ち、挫けない強さが堕天使を救います。
この件は少しドラマティックでしたが、愛しているからこそ案じて進めない十川には必要でした。
仮でも人間になれた十川は、圭と同じ時間を生きることができます。

一野は十川が人間になる手助けをしましたが、
悪魔に唆された堕天使が更に人間に堕ちるという形にも見え、やはり一野は立派な悪魔なのかな。
そして、この作品は、命を懸けた純愛物語でした。
最後、仮人間になった十川の圭への独占欲と執着具合にグッときてしまった…。

ラーメン屋の常連たちのコミカルなお話も大好きでした。
攻め受けの二人はもちろん、悪魔の一野もドゲス高橋もみんな好きです。

この読後感が最高…評価は神よりの萌2ですが、神に変更しているかも…ほぼ神なんです。

※シーモア:修正なし。見えない絡みの描写です。

3

天使と人間と悪魔

感情の波や文法は完全に歩田川先生のソレなのですが、"悪魔"が乗っかってるファンタジーなので少々異色の作品です。

ここ2,3年、"天使"やら"悪魔"やらの作品をまま見る気が…前からあったかな〜気のせいかもしれない。90年代も結構多かったイメージ。

◾︎十川×西島(ラーメン屋店員)
ちるちるのBLアワードでは確か表紙部門でノミネートされていた気がします。表紙だけ見ると西島が天使みたいですね。まーある意味そうだったのか。

BL的話は置いておいて、天国と地獄に対する歩田川さんの解釈が面白かった。天国に行くと悩みは何も忘れて気の抜けた笑顔が並んでいる…うーん人間が思い描くと恐怖を感じる絵面だけど…なんとも。でもそんな楽園でリンゴかじっちゃうアウトサイダーもいそうな気がするんだけど、無理なのかな。神の力は絶対なのかな。

電子限定おまけ4頁 本編後でベッドシーンで十川のデレ、買うしかない

2

人を愛しすぎる悪魔と愛されボーイの、共に生きるLOVE

大好きな歩田川先生作品。
何が好きって、まず「絵」が大好きなんですが、本作は「足の細さ」が少し太くなって、よりリアルな人間ぽい感じになってました。線みたいな過去絵も、本作くらいのも好きです!
さて本作は、人間界にフツーに悪魔が降り立って、ラーメン屋さんの常連客になり、人々の危険回避などをやり始める、というような不思議なお話。
ラーメン屋バイトの学生・西島圭は、悪魔である十川にゲイをアウティングされ、相手が四股してる事などを知らされて、それが実際に本当である事が次々とわかって、否応無く十川がヒトならざるものである事を知る。
そして、なぜか十川が自分に執着(?)してる事も。
失恋と傷心。優しくしてくれる十川によろめく圭。
そこに新たな悪魔・一野が現れ…
一野から十川は悪魔というより「堕天使」で、人間に恋して堕天した事を知る。
そこで、天国と地獄と天使と人間と悪魔と、という話になっていきますが、この辺はちょっとごちゃついてる。
ただの「十川と圭の両想い」のはずだけど、天国だの地獄だのが入ってきてめんどくさい話になっちゃってます。
作品のトーンとしては、十川と圭は結ばれてるので、地獄とか悪魔とかの設定が飛ぶくらいには楽天的な空気感があります。圭の陽パワーで、十川の陰陰なメンタルが救われる?というような雰囲気。
あの世とこの世の混じり合う不思議なファンタジーラブ、という感じの作品でした。

0

悪魔なのに「守ってやる」

悪魔×人間です。
でも黒い羽根がある他はそう悪魔っぽくありません。怖くない悪魔です。

圭(受け)は不実な恋人・高橋から助けてくれた十川(攻め)を好きになり、十川も好意を持っているのですが、十川は恋愛に臆病です。その理由を、悪魔の一野から教えてもらい、圭は十川を幸せにしようと説得をするーーという展開でした。

主人公の西島圭(受)は大学生ですが、十川(攻)とバイト先のラーメン屋で出会ったためか、大学シーンはちょっとしかありません。ストーリー後半は夜の公園で話している感じです。

そのためか、ごちゃごちゃ話しているなぁという印象にもなりますが、要所要所で「守ってやる」と言う十川はカッコイイですし、「俺も」と笑う圭も男前だと思いました。

若干セリフが多めに思えますが、セリフの吹き出しに花や顔が飾られていて可愛いですよ。

ただ、序盤に圭と高橋とのベッドシーンがあるので、そういうのが苦手な方はお気を付けください。

0

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