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金融王の寵愛~伯爵と仔ヤギと花嫁と~

kinyuuou no chouai hakushaku to koyagi to hanayome to

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表題作金融王の寵愛~伯爵と仔ヤギと花嫁と~

東條アレクシス,名家の次期当主で若き金融王
五十瀬末明,祖父母のヤギ牧場再開を夢見る大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

仔ヤギと一緒に暮らす末明は、祖父母の遺した土地で牧場を営む夢を持つ大学生。従兄弟の聖と一緒に日々努力していた。聖の勤める銀行の新オーナーは金融界の寵児で、銀行のあり方を変えようと奮闘する青年実業家・アレクシス。そんな彼の元へ融資の直談判に赴く末明は、アレクシスから夢実現のための指導を受けることになり!?意外な接近に戸惑う中、抱き寄せられ「そんな顔で煽って、いけない子だ」と灼熱を容赦なく捻じ込まれ!?深い愛で繋がる、もふもふ&ウェディングラブ。

作品情報

作品名
金融王の寵愛~伯爵と仔ヤギと花嫁と~
著者
妃川螢 
イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
ISBN
9784866692098
2.8

(9)

(0)

萌々

(2)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
24
評価数
9
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

攻様を変えた可愛い仔ヤギちゃんのお話です

今回はフィンランドの名家の次期当主候補で金融王と呼ばれる実業家と
祖父母の残した山々でヤギの牧場を夢見る大学生のお話です。

受様のヤギをきっかけに攻様の助力を得て牧場経営を軌道にのせるまで。

攻様は、日本人の母が留学したフィンランドで出会った名家跡取りの父と
恋に落ちて生まれます。しかしながら、母は父の一族に結婚を認められず、
攻様は母子家庭で非嫡子として育ち、今でも攻様は母の性で呼ばれること
を好んでいます。

独力で金融界に新風を巻き込む若き銀行家、投資家となったある攻様は、
今は父の後継者、次期当主と言われるようになりますが、父が望むように
彼の事業と家督を継ぐことに興味はありませんでした。

攻様の次の取組みは経営が傾いた地方銀行からの買収話です。父に心酔し
監視役でもある秘書を引き連れて向かった銀行のある町の様子から、攻様
は銀行を立て直すには経済そのものの回復が必須だと思います。

そんな町で祖父母の残した広大な土地を継承し、残されたヤギ牧場を事業化
したいと夢見る青年が今回の受様になります♪

受様の祖父母は町からローカル線路とバスを乗り継いだ先の土広大な地で
ヤギを飼い、田畑を耕して自給自足の生活をしていました。受様は両親を
亡くした後は祖父母にに育てられますが、その2人も受様が大学入学する
のを見届けたかのように亡くなります。

祖父母の残した土地はあまりに田舎で買い手が付かず、物納するにはヤギ
の処分が必須と言われた受様は、相続税はなんとか両親の預金と保険金で
払えたものの、このままでは牧場管理が行き届かなくなりな状況です。

1度は大学を辞めて働こうと思いますが、地元銀行に就職した従兄には新卒
ですら就職難だと諭されます。今は従兄とともに受様の夢見る事業への融資
策についていろいろと助言をもらうのが精一杯でした。

そんなある日、受様が手元で育てている仔ヤギと公園を散歩している時、
野良猫に驚いて飛び出した仔ヤギが攻様のスーツを汚してしまった事から
攻様と知り合いになります。

スーツの汚れとともに擦り傷を負った攻様の消毒をさせて欲しいと自宅に
招いた受様でしたが、せめてもと自家製のハーブティやヤギのチーズを
使ったケーキなどを用意している間に、仔ヤギはすっかり攻様に懐き、
攻様も思いがけない仔ヤギの歓待に癒されるのでした。

そして受様が一か八かで従兄の銀行の新オーナーに直談判に行くと、その
新オーナーこそが攻様で!?

果たして受様の夢であるヤギ牧場を開業する道は有るのか!?

初出のローズキーノベルズを文庫化した1冊で天涯孤独になった受様が
やり手の実業家である攻様の力を借りて夢を実現させる、シンデレラ的
サクセスストーリーになります。

タイトルにある通り、金融王と呼ばれる旧伯爵家の後継者である攻様が
偶然知り合った受様と仔ヤギに興味を惹かれ、受様の夢であるヤギ牧場
開園の手助けしていく中で誤解やすれ違いを経て、恋を実らせるという
王道な展開です。

出生の複雑さから情に流されない仕事人間の攻様が、仔ヤギという非日常
とともに現れた可愛い天使に惹かれていくのも、従兄以外に頼れる人の
いない受様がカッコよくていかにも出来る大人な攻様に憧れるのも、

可愛い従弟を身内以上に想って手助けする従兄の懊悩も、そんな従兄を
面白いとロックオンする攻様の秘書が何かしそうなのも、読者の予想を
裏切らず萌えポイントも押さえられていて読みやすいですし、

基本は手腕も資本も有る攻様が受様の夢のために手助けする流れで
キャラクター的にも妃川先生お得意のスパダリ系攻様に天然受様が溺愛
されるという組み合わせなので、安心してワクワク&ドキドキできて
楽しく読ませて頂きました♪

2人のキューピットだった仔ヤギとの戯れシーンが随所にあってほのぼの
されられ、癒しされます (^-^)v

旧版も持っていますが遥か彼方の昔に読んだので多少の加筆修正はあり
そうでしたが、それほど大きな変化はないように思います。ただ文庫化
なら書き下ろしあるよね♪と期待してGETしたのに、新作は初版ペーパー
だけだったのは少し残念でした。

攻様の秘書にロックオンされてしまった気の毒な受様の従兄のその後が
とっても気になるので、2人のスピンオフが読めたら嬉しいな。

今回はフィンランド繋がりで妃川さんの既刊『オーロラの国の花嫁』は
いかがでしょうか。こちらはフィンランドが舞台です。

2

仔ヤギ溺愛

新書で出されていたものの文庫化。新書は読んでいないので詳細不明ですが、携帯ではなくスマホと記載されていたので改稿はしておられると思います。弱点が一切見当たらないスパダリが仔ヤギを溺愛するお話、本編240P弱+あとがきです。

祖父母が残してくれた広大な牧場とヤギはあるものの、大学に通う今は牧場を経営することもままならず、父母の残してくれた家で育児放棄された仔ヤギのユキちゃんと暮らす末明(ほのか)。なんとか朽ちた柵を修理する資金だけでも融資してもらえないかと考えていたのですが、従兄弟の聖(さとし)が勤める地方銀行の新オーナーに体当たりで相談したところ、色々考えてくれて・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ユキちゃん(仔ヤギ、生後1か月未満、めぇめぇ喋って参戦、可愛い)、従兄弟の聖、攻めの秘書(クール眼鏡)、受けの大学友人少々ぐらいかな。

**以下より内容に触れる感想

要は元貴族ハーフスパダリに仔ヤギな受けが溺愛されるお話、以上!なんですが、追加すると、とにかくユキちゃんが可愛い。受けと会話してます(笑)それから、ヤギのミルクをつかったケークサレだの、チーズだのパンだの、受けが頑張って作るものがめちゃ美味しそうで良かったです。

あと、サブキャラの眼鏡クールな攻め秘書。これがちょっと怖そう・・従兄弟の聖がロックオンされたみたいなのですが、この二人のお話が別にあるのかな?探してみようと思います。

受けさんはユキちゃん同様、本当に良い子で可愛い仔ヤギ状態なので、スパダリ×仔ヤギという組み合わせが好きそう!と思う方は手にとられても良いのではと思いました。

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