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あらすじ

告り逃げをした元親友の孝太郎と、仕事の取引先で十年振りに再会した充希。
高校入学直後、我が儘な充希が周囲と衝突しそうなところを助けてもらったことから、二人は親友になった。
高校を卒業してもそのまま親友でいられると思っていたのに、
卒業式当日、ずっと愛してたという言葉を残して、孝太郎は充希との連絡を断ってしまった。
再会した二人は親友に戻れるのか──! ?

作品情報

作品名
王様はいつも不機嫌
著者
柚月美慧 
イラスト
こうじま奈月 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775528754
3

(5)

(0)

萌々

(2)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
14
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

お見合い相手が気の毒…

初めて読む作家様です。次の新刊がセンチネルバースということで、作風を知りたくて直感で選びました。電子版だとこうじま先生のイラストは表紙のみで残念。

何度読んでも飽きない、再会もの。高校時代の親友から卒業時に「告り逃げ」された充希が、社会人10年目に仕事でその親友・孝太郎と再会し、恋心を自覚していくストーリー。

お坊ちゃまで一人息子の充希が唯一わがままっぷりを発揮できたのが、親友の孝太郎でした。再会後は嬉しくてたまらなかったのに、持ち前の王様キャラが再浮上し、素直に喜べない。親友の特権は自分だけのもの──孝太郎とまみえる時はいつも、充希の脳内で王様キャラと乙女キャラがせめぎ合い、攻防が始まるのです。

恋愛ものとしてはバッチリ萌えを押さえてくれていて申し分ないのですが、28才男性にしては恋愛面において情緒不安定すぎる充希が心配になりました。すぐ泣くし…。

孝太郎がゲイだと知り、充希は理解を示そうと努めるけれど、孝太郎は充希に抱いていた思いがすでに過去のものだと受け流してしまいます。そこからのすれ違いや嫉妬のエピソードはほんと、キュンキュンしちゃう。

ノリノリで読んでると、時々ガクッとずっこけそうになる大げさな言い回しに遭遇するのが玉に瑕といいますか…。

好みとしては喜怒哀楽が激しくてキャッキャした感じよか、抑制のきいたしっとりとした雰囲気に萌えを感じるので、受けにはキャラ的にもっと惹きつけられる何かがあって欲しかったかも。乙女なくせに暴言吐いちゃうのもかわいいんですけど、王様キャラに頼りすぎな恋愛観が幼くて。ボケナス発言には笑っちゃいました。

その一方で孝太郎には萌え爆走でした。充希に一途で包容力の塊なんです。スパダリとも溺愛ともちょっと違って、充希をうまいことヨシヨシしながら、相手に溺れず自分が決めたことは譲らない。そこに対等感があってよかったです。

にしても28才で課長、30才で部長ってすごい。自分の職場だと有り得ないので、職種によって肩書きって変わってくるんだなと。お仕事部分も描かれていますが、仕事と恋愛をキッチリ分けている二人には好感が持てました。

孝太郎の従兄弟はスピンオフ案件かしら。地味に気になるキャラクターなんですよね…。

オメガバースも何作か書かれているので、そちらも読んでみたくなりました。ちょっと期待しちゃってます。

4

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