君の命令で、君を抱く。

メトロ

metro

メトロ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神82
  • 萌×263
  • 萌32
  • 中立8
  • しゅみじゃない10

20

レビュー数
20
得点
766
評価数
195
平均
4 / 5
神率
42.1%
著者
本郷地下 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
価格
¥720(税抜)  
ISBN
9784834264524

あらすじ

性に対して親から抑圧され続けてきた水葵は、通学中の電車内、いつも同じ時間、同じ車両で、見知らぬ男に体を触られていた。
逃げることは出来たのに、その行為を受け入れてしまう水葵。
ある時、水葵は男――忍を見つけ出し、取引を持ちかける。
「…教えてください。電車でした、それ以上のこと」
マゾヒスティックな水葵の〝命令〟に、淡々と応えていく忍。しかし、背徳に耽り、欲望に溺れる日々の中、無感情だった忍にも、次第に変化が訪れ始め……。
闇を抱える男×抑圧に苦しむ少年の、生々しくも美しい、インモラリティ・ボーイズラブ。

表題作メトロ

黒瀬忍・電車で水葵を痴漢する男
白岩 水葵・病気で留年した高3

その他の収録作品

  • fine(描き下ろし)
  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数20

クライマックスの台詞が刺さる

本郷先生は元々一般向けの別作品で知った先生だったので、BL描くんだ!?と思って手に取った一冊でした。
結論から言って、買って良かったです。本当に良かったです。最高でした……。
灼けつくような情と繋がり、ふたりのギリギリを這うような危うい逢瀬が本当になんとも言えないです……。
自分も創作をしたりするのですが、こんな作品が書きたい……と思ってしまった……。

「僕だけのために 苦しみながら生きて下さい」
クライマックスのこちらの台詞が、めちゃくちゃ性癖に刺さりました。
この台詞にグッとくる方は、是非お読みになられた方がいいです。本当に!!

0

2人の成長の物語

闇を抱えた青年×厳しい母親に抑圧される少年のお話。
痴漢、SM、社会人×高校生、仄暗い雰囲気。決して万人受けする設定ではないかもしれませんが、色んな人に見てもらいたい物語です。

「痴漢」がテーマの本作ですが、される側が可哀想な被害者である一般的な「痴漢」とは異なります。「される側=無知な高校生」の水葵から持ちかけ、彼が主導となって物語は展開していきます。

味覚や感情を失い、終わりを望む大人の忍は変化を求めない。
忍との出会いがきっかけで新しい世界を知った水葵は、日々変化していく。

いつだって切り開くのは無知な少年でした。

最後、どこへも行けるわけないと告げる忍に告げた「1人で降りて楽になるなんて絶対許さない」苦しみながら生きろ、傍にいろという命令の言葉。
仄暗い地下鉄のメトロで始まった歪な関係。彼らはこれからも共に乗車し、共に目的地へと進んでいくのです。

これは、彼等2人の成長の物語です。

1

ダウナー系が読みたいときに

読むタイミングを完全に間違えました。ハマるときに読んでいたらもっとハマったと思う。勿体無いことをしました。いつか読み返したときには評価が変わっている可能性大です。

ずっと薄暗い作品です。緩急が強い作品の方が好きな傾向にあるので、もっと日常のシーンが混ざっていた方が入り込めたと思います。黒瀬(表紙奥)がレトルト飯を食べるシーンなんか生々しく描いてくれたらなぁ。黒瀬の表情の薄さについても、理由がそれなら描き下ろしでせめてもう少し変化が見られたら嬉しかった。
そんな中で特に水葵(家庭で抑圧されている高校生)が担任と話す数ページはひきつけられるものがありました。水葵と黒瀬の情事など想像もつかないだろう担任との学校内での会話です。

地下鉄を使った創作物には元々一家言ございまして、地上から地下鉄を使って別の地上へ向かう…地下にある間外の世界は見えないので、異世界への入り口ないし経由の場所のイメージが強く、とても好きな要素です。
メトロというタイトルが非常にいい反面、表紙はあまりこの作品と合っていないと感じてしまったな。

色々言いましたが最初に書いた通り、この作品を味わいたい気分の日だと大絶賛しているかも…

0

間違いなく2019年で一番凄い

痴漢から始まる恋...だけではありません。

受け攻め2人それぞれが抱えた問題が重たくて苦しくて、セックスの描写でやっと息をつけるような緊迫感が漂っています。

黒瀬さんの感情がリアルでした。どれだけ後悔しても起こった事は変えられないし、時の流れは残酷に心の傷を癒していく。水葵が成長していく描写が、足踏みを続ける黒瀬さんと比較されて、より一層辛かったです。

一口でハッピーエンドとは言えない終わり方が、とても好きでした。いつか別れがきても、2人の未来が明るいものでありますように。

1

痴漢漫画ではない

性的なものを過剰に拒否する母親に育てられた主人公が、
痴漢相手と関係を持ち抑圧された性欲を解放するお話。

モブおじさんが痴漢するならまだしも、なんでこんなイケメンで金持ちがリスクのある痴漢行為をするのだろうと最初は違和感が凄かったのですが、読み進めていくうちに納得できました。

エロ描写は多いですがそれメインではなく、
性行為により2人の心を解きほぐしていくのに必要な描写って感じです。
電車や痴漢がメインのお話でもないです。あくまで2人が出会うきっかけという感じ。

トーンがずっと暗いので元気な時に読みたいかな。
お話は面白かったですが、個人的には萌えられなかったです。

0

この都会の片隅で。茫漠とした緊張感を読み手側に強いる黒と白。

なるほど。「メトロ」なのだ。
舞台は「東京メトロ」の何処かなんだろうけども。読後感は確実にフランス映画のそれだ。
この物語は「サブウェイ」でも「チューブ」でも無く、「メトロ」なのだと思う。
或いは、メトロポリタンを略した「メトロ」なのかもしれない。この都会の片隅で、苦しみもがき、抑圧されて。それでも必死に生き抜こうとする小さな心と心。終わりたいと願い、それでも生きていく。そんな小さなストーリーだ。

台詞の少ない冒頭のシーンは、元々短編の為に描かれたものだけあって、強烈なインパクトを脳裏に遺す。その黒と白は、ひたすらに茫漠とした緊張感を読み手側に強いる。息が詰まる。
それは、顔も知らない誰かに躰を弄られて 感じてしまっている水葵の緊張感にも似て。みみず腫れの様な傷が走る手も恐ろしい。官能に溺れてしまいたい、けれどそれは恐ろしい。こんな場所ではダメだ、恥ずかしい。いくつもの感情がせめぎ合い、すんでのところで官能が勝ってしまうのだ。
水葵は堕ちていくのか? といったところで、エピソード1は終わる。この男は一体何者なのか?
一読してしまえば、その重たい緊張感は霧散してしまう。仕方のないことだけれど、それは少し残念に思う。謎は謎のままにしておいて欲しい気もしてきてしまうのだ。
今となっては、この短編で終わって欲しかった気さえして来るのだ。
もちろん読んでしまってからも、幾ばくかの謎は残る。
忍は事故に遭ったその日、周囲の反対を押し切ってまで何故そんなに急いで家に帰りたかったのか?
ピアニストの名声と共に何もかも失くしてしまった様に見える忍には愛する者はいなかったのか。
水葵はどうして留年する程の病気を抱えてしまったのか。母との事でストレスを抱えたのか。
いつか水葵は母を置いて行くのだろうけれど、おかしくなってしまった母を置き去りに出来るのか?
精神を病んでしまった母と和解はあるのか?
などなど。考える余地すら残さないで短編として美しく終わって欲しかった気もしてくるのだ。
晴れて恋人同士になれた2人は良いとして、あまりしっかりと顔を描かれることのなかった母が辛い。母は「僕自身に興味が無い。」と水葵は言い切るが、その母との思い出は何も無いのか?
母の顔をしっかりと描かれない事で、水葵が母の顔を見ていない、母に興味が無いのは水葵の方じゃ無いのか? と、思うのは穿ち過ぎか。
茫漠とした緊張感はいつか寂寞とした不安に変わる。それは、おまけ描き下ろしにて、今はプレイとして乳首攻めを楽しむ2人を描かれていても。この寂しさはどうしようもないのだ。
一応、歪な関係を始めた2人がいつしか恋を知り、現状を打破して生きる意味を知る、いい話風に物語は帰結するんだけど、この寂しさは後を引く。それこそフランス映画の様な余韻でもって。

8

ふたりが掴んだもの

表紙の攻めの目、受けの表情、インタビューでの
乳首責め推し…
これらから連想していた自分の恥ずかしい想像とは
全く違った深い展開に惹き込まれました。
あ、乳首責めはとてもよかったです。

母親からの異常なまでの性的な物へ対する抑圧、
行動の監視に対する伴わない自分への関心、
日に日に溜まっていく息苦しさ…
水葵は無知で上辺こそ透き通るような透明感ですが、
根底には様々な感情が沈殿していてひと混ぜしたら
全てが濁ってしまうような…
そんな印象を受けました。

そんな水葵が痴漢に遭い、押さえつけられていた
性の衝動が噴き出していく。
水葵がその痴漢行為をしていた忍に『汚してほしい』と
懇望し、身体を開かれ抱かれて顔にかけられて…
濁り切ってしまうかに思えたのですがむしろ
ドロドロとしていた感情を洗い流せたかのようで。

いつも怯えるように伏し目がちだった水葵が、
地下鉄のホームで忍へ気持ちをぶつける時に見せた
強い眼差しがとても印象的で、重苦しかった雰囲気に
光が差し込むような感覚でした。

忍も自身の境遇に絶望し、それすら越えた
虚無の状態から水葵という存在に一筋の光を見る…

個人的解釈ですが、ふたりが掴んだであろう
光は決してキラキラしてまばゆいものではない
けれど、確かなもの。
地下鉄の暗いトンネルも必ず抜けて差し込んでくる光の
イメージのように感じました。

4

「この先」が無いからこそ素晴らしい

ドットブルーム!!!(信頼の雄叫び)

今年、というか今年度のドットブルームはトバしてる。
「あちらこちらぼくら新装版」「マイリトルドギー」「向こうの人」「リンクアンドリング」と来て「メトロ」!!
どれも読み応えがあって、作家の色が完璧に出ている。
レーベルの色より作家の色を優先しているな、と思えるのがこのレーベルで、それが翻ってレーベルの色になっているんだろうなと。
ちるちるユーザーのようなディープ層にも、SNSで情報収集するライト層にも響くような設計の作品ばかりでそれがまた凄い。分かりやすくエロ一辺倒じゃないというか。(念のため言っておきますがエロ一辺倒も大好きです)
あとなんか、レビューしたくなる作品を作るんだよな〜〜まんまとレビューしちゃってるし!!

で、今回のメトロ。
あらすじ諸々はすでに語られまくっているので割愛させていただくとして、何が凄いってこのラストだと思います。
帯にもある通り「君の命令で、君を抱く」というところからの始まりだった二人。けれど最後には、忍が投げ捨てようとした命を水葵が拾って「いらないなら僕がもらう」「僕のために生きろ」と物凄く力強く言うんですよ。
初めての命令の時は、それはほとんど拘束力を持たないただの「懇願」にすら思えたのに、最後の水葵の言葉はしっかりと「命令」だった。
だから忍も観念した…観念「できた」んだと思います。
それほどの幸福を与えられてしまったら最後、惚れるしかないし、お望み通り水葵に命を明け渡すしかないんですよ。
もとより忍には「絶対に許されないことをした」という自身の負い目がある。(水葵がそれを許したとて事実は変わらないし変えてはいけないと思う)

で、普通なら、ここから「先」を描きたくなるものだし、描かせたくなるものだと思う。
もっとイチャイチャラブラブしてほしい!続編欲しい!という気持ちを呼び起こすことを、間違いなく作り手はわかってると思うんです。散々そういう意見って、ほかのタイトルとかでも見てきたと思うし。実際、マジでなんでこの先見せてくれないの!?これからじゃん!?と思う作品だってあるし。

でもこと「メトロ」に関してだけ言えば、私はこの終わりが最高に美しいと思う。もちろん描き下ろしも含めて。むしろ描き下ろしがあって本当の終わりかな……。
改めて、この先二人がどんな人生を歩んでいくか、という未来について、物凄く想像の余地を残してくれている作品だと思います。
作家がその先を描いてしまったら、実質終わってしまう物語を、私たちの想像力に任せて“続かせてくれている”のが本作であるように感じました。
見たいところは余すところなく見せてくれてるしなー。二人の出会いと、濃厚なセックスと、最高にアツい告白と。全部見れた!ありがとう!!
そしてきっと、作り手側も「全部見せた」って思ったからこそ、ここで終わってるんだと思います。あとは皆さんのご想像に任せますよと。
翻ってそれは、「二人の未来はまだ無限に広がっているんですよ」というメッセージとして受け取ることが出来るんですよね。
それってめちゃくちゃ嬉しいことだよなー……

……と思うのはファンの贔屓目かもしれないんですが(笑)。
でも私はそう思えたので、この結末に物凄く満足しているし、それをどうしても伝えたくてレビューしたのでした。

あとこれはちょっと余談ですが、「痴漢」って現実では最悪だけど創作物としては相当キャッチーじゃないですか。でもあらすじでも帯でも一切「痴漢」って言葉を使ってないところに、「それだけじゃないからな!!飛び道具だけで勝負すると思うなよ!!」みたいなレーベルの本気みたいなものを感じました……(笑)
これも想像だしファンの贔屓目なんですが。
なんかそういう、作家や物語に対する「誠実さ」、好きだな!

ということで、次の新刊も楽しみですし、本郷先生のことずっと応援していきたいと改めて思うのでした。既刊の「世田谷シンクロニシティ」もまた別ベクトルで最高なので是非!

11

二人のはじまりのお話

父親の不倫で性的な事を「汚い」と言い放つ母親に厳しく管理されて育った水葵が
いつも電車で自分の体を触ってくる忍に「それ以上のこと」を要求。


抑圧からの反動で真っ新だった水葵が
どんどんエロいカラダになっていくのはエロ可愛かったです。
忍との一線を超えてからの水葵は
自分の中で渦巻いていた感情もスッキリして
自分を開放してくれた忍に惹かれていくのもまた可愛かったです。

一方で、ピアニストだった忍は事故の後遺症で
音楽ができなくなり味覚も無くなり絶望の底にいたが
水葵に人生を終わらせて貰おうとしていたことが発覚。

途中、水葵とのキスで一瞬味覚を感じるシーンもあるが
一時的なもの。
展開的にはハピエンですが、忍の心はこれから少しづつ
水葵との関係で快方に向かっていくんだろうな。
って終わり方が素敵でした。

3

雰囲気を大切にした作品

この物語は 単純な、主従関係SM物語ではありません。

地下鉄の仄暗い雰囲気の中に、微かに光が差し込むような独特の雰囲気を感じ、2人がそれぞれの柵から解き放たれるようなストーリーには、胸を打たれます。

しかしながら……
雰囲気を大切にする為に敢えて省かれたであろう表現が、物語を分かり辛くしてしまっているようにも感じました。

また、ムチムチで張り裂けそうな雄っぱいが好きな自分には、この作品で描かれた乳首責めは刺さりませんでした……

1

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