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小説花丸 猫は、金魚鉢の中

neko ha kingyo bachi no naka

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表題作小説花丸 猫は、金魚鉢の中

磯畑直,20歳,寝床を転々としている無職の青年
六実優輝,29歳,サプリメント制作会社マーケティング部勤務

あらすじ

居候させてくれる人を「飼い主」と呼んで寝床を転々としている明るい金髪が特徴の直は,飼い主に捨てられた夜、宝石のように綺麗で美しい六実優輝と出会った。「男と試してみたい」という優輝に応えて一晩寝床を提供してもらい、家事や猫の世話、ベッドでの相手をするかわりにしばらくの間居候させてもらえることに。ところが「飼い猫」として新たな寝床でもうまくやっているはずの直に、優輝は「バイトを探せ」「アパートを借りろ」と真剣に言ってくる。愛人の子として息を潜めて生きてきた直にとって、こんなに真正面から向き合ってくれる人は初めてでどきどきしてしまい――。野良猫男子×堅物リーマンのピュアラブ!

猫は、金魚鉢の中(1) 40ページ
猫は、金魚鉢の中(2) 39ページ
猫は、金魚鉢の中(3) 39ページ

作品情報

作品名
小説花丸 猫は、金魚鉢の中
著者
藤龍河 
イラスト
鉢野うら 
媒体
小説
出版社
白泉社
電子発売日
3

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萌々

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中立

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趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

成長ものとしてはあり

野良猫のように、自分を欲してくれる人々の家を寝床に渡り歩いて来た青年。
拾われては捨てられ、また拾われ。
"飼い主"の代わりに家事をこなし、愛嬌を振りまき、時には身体も。
そんな、根無草のような無職の青年が主人公です。
うーん、厳密には貢がせたりはしていないので、ヒモというよりも居候なのかな。でも生活費は貰ってるし…野良猫という表現がぴったり…?

1話〜3話からなるお話。長さ的には中編ほどでしょうか。
サラリと読める、非常にほのぼのとした作品でした。
一言で言うのなら、心の底に少しの孤独を抱えながらふわふわとなんとなく生きてきた青年が、人生で初めて自分と真面目に向き合ってくれる人と出逢う物語。
全編攻め視点・年下攻め、年上童顔サラリーマン受けです。
どうにもあちこちからヒモっぽさを感じる攻めなのだけれど、決して感じが悪くはないのは、直が優輝のことを考えながら真っ直ぐに向き合っているからなのかもしれません。
ひょんなことから飼い主と居候の野良猫の立場となった2人が、終始やわらかめの雰囲気の中で距離を縮めていく。
良い意味で熱々ではなくて、ぬるめの飲みやすい温度になったミルクティーみたいなお話でした。

愛人として生きた亡き母親の影響もあって、独りの寂しさを紛らわすために野良猫…もとい、無職のまま人と人の間を短期間で渡り歩く野良猫生活を送っていたというのは、ちょっと理由付けとしてはパンチが弱いかなと思います。
ただ、主人公であり攻めである直が、優輝と出逢ったのをきっかけにして前向きに生きようと少しずつ成長していく姿は暖かい目で見守ることが出来ましたね。
直のことを微笑ましいと思うか、青いと思うか、尻を引っ叩きたいと思うかは人によって分かれるかもと思いますけれど、成長物語としてはあり。
ですが、BL的に萌えたかというとどうかなあという感じ。
女性と友人男性を絡めたエピソードは、分量的にももう少し少ない方が良かったのでは?と思います。
彼らのエピソードを読むよりも、やはり2人のお話が読みたかったので…
やわらかな雰囲気は好みでした。今回はこちらの評価で。

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