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あにだん in USA(表題作「ミーアンドマイパンダ」)

anidan in USA

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表題作あにだん in USA(表題作「ミーアンドマイパンダ」)

美美(ルーク)、ジャイアントパンダの進化種、5
及川一彩、アニメーション制作会社デザイナー、24

同時収録作品ボディクーガード

クライド、新しいボディガード
スイ、大富豪の御曹司、21

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大人気シリーズ「あにだん」第五弾! パンダ×内気な日本人、クーガー×超セレブなお坊ちゃま。恋の舞台はビバリーヒルズ!?

作品情報

作品名
あにだん in USA(表題作「ミーアンドマイパンダ」)
著者
浅見茉莉 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
シリーズ
あにだん~アニマル系男子~
発売日
ISBN
9784773060003
3.6

(6)

(0)

萌々

(4)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
22
評価数
6
平均
3.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

アメリカのアニマル男子


アニマル男子、第5弾。
進化種と言われる人間に変化できる能力を持ち繁殖能力の高い絶滅危惧種の個体
(人間とでも繁殖できる上性別も関係ない)のお話。
5冊目といえど、説明も入っているので今作だけでも大丈夫です。
今作はパンダとクーガーの2カップルです。


「ミーアンドマイパンダ」攻め視点。

1作目にも出てきたパンダ。今作はアメリカ生まれのアメリカ育ちの進化種パンダの話。
ビバリーヒルズにある動物園でパンダとて、外ではDJとして活躍中のルーク(攻め1)とアニメ制作会社に就職し日本からやってきた一彩(受け1)。

英語に慣れず頼りなさげな一彩を放っておけずに世話を焼いてしまったルークが、落ち込んでいる一彩を励ますにはどうしたらいいかと悩んだり、恋人になってからもなかなか先に進めずじたばたしたり、一彩の意思を尊重しようと一生懸命我慢したり、一彩の一挙手一投足に喜んだり悲しんだりするのがすごく楽しいです。
普段俺様なルークが、一彩に嫌われたくなくて行動できなかったり、連絡がないだけでどんどんネガティブになっていく様子が、普段は自信満々なくせに一彩が絡むと途端に弱気になってしまうのがルークの本気を表していてよかったです。

一彩は一彩でビバリーヒルズに居を構える人気者のルークの隣にいるために少しでも近づきたいと頑張っていて、最後には二人とも最初からお互いが大好きなのが伝わってくる話でした。



「ボディクーガード」受け視点。

母親を亡くしたばかりのころ、心寂しいスイのために父親が連れてきたクーガーをクライドと名付けて相棒としてわいがっていたのに、ある日突然保護施設に送られてしまい、あまりの悲しみにすっかり動物から縁遠くなってしまっていた大富豪子息のスイ(受け2)。
大学生になり、クライドのことはほとんど思い出さなくなったころ、同じ名前のボディーガードが父親から派遣されてきます。

こちらは再会ものです。
初めはそうと知らなかったスイですが、何故かクライド(攻め2)が気になり、恋をしているんじゃないかと思い至り、脈ありかどうか確かめるために夜這いしようとして進化種であることに気づくという、消極的な印象と違いかなり積極的な子でした。
相手の出方を気にしてなかなか進めなかったりしますが、基本スイが動いて話が進む感じでした。

スイの会話がいちいちかわいいです。
「ちなみに初恋だから!」とか「シャワー浴びたい!なぜなら初めてだから!」
とか他人との距離を取りがちな感情の起伏のあまりない印象だったのが、クライドが相手だとちゃんと自己主張するところが読んでいて気持ち良かったです。

早々に双子ちゃんが生まれていましたが、この調子だと子だくさんになるんじゃないかと期待できそうです。

ルークと一彩のところの仔パンダが生まれるところも読みたかったな。


今作ではじめて進化種保護機関の関係者以外とカップルになる話でした。
二人とも進化種というものをあっさり受け入れていたり、アメリカらしい明るいポップな感じな話だったと思います。
さらっと楽しく読むことができました。

次はどんな動物の進化種が現れるのでしょうか。
私はハシビロコウのオサムさんがお気に入りなので、いろんな進化種カップルの
オサムさんお悩み相談室、また読んでみたいです。

0

気軽に読めちゃう特殊設定BLといえば「あにだん」

もっふもふアニマルBLがとうとうUSA編に突入。
といっても内容はいつも通りほがらかーな短編集です。
さくさくさくっと進むのが心地よい、リラックスして読みたい一冊です。

今回の登場アニマルはUSAパンダとクーガー。

USAパンダ進化種のルークさんは、パンダ姿の時は動物園のアイドル、人間姿の時はクラブのDJ兼インフルエンサーというカリスマ。ちょっと上から目線でかっこつけ。
だけど、動物園で片言の英語で語りかけてきた天然系ピュアボーイ一彩くんと出会ってから、そんな余裕はどこへやら。あっという間に世話焼きツンデレぐるぐる思考の可愛い男の子に。

こんな可愛いルークさんが攻なんですよ。
攻視点でこれだけぐるぐる可愛い姿が見られるお話はめずらしいかも。

後半はクーガー編。
クーガー…初耳だったので読後に検索してみると別名ピューマ。
あのPUMAのモデルだそうです。

御曹司スイくんの新しいボディーガードの名前はクライド。
昔飼っていたペットの仔クーガーと偶然にも同じ名前。
すぐに仲良くなり、気づくと恋をしてしまいます。
振り向いて欲しいスイくんは何とクライドの寝込みを襲う計画を立てますが…

恋を自覚したすぐ後にクライドが昔兄弟同然に遊んでいたクーガーだったことが発覚。
おかげで恋愛なのか友愛なのかお互いにグレーゾーンなまま進む日常がなんとも甘酸っぱい。
ですが、ちゃんと事件を乗り越えめでたく結婚、間もなく妊娠・出産。
これぞあにだんのテンプレ感満載ですが、それでいい。それがいい。
短編でページが少ないので一つ一つのシーンが派手になりすぎないんですよ。
これが普通の世界の普通の男性同士だったら、平凡で物足りなくなりそうな話なのですが、
アニマル特殊設定になるとこのバランスが不思議なくらいしっくり来る。
進化種についても、みんなの理解が非常に早く、説明が冗長にならないので読むのに助かります。

シリーズを裏切らない、安定あにだんワールド。
定期的に摂取したくなりますね。

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いけめんパンダ耳は最高に可愛い

シリーズ買い。今回はアメリカ編とのことで金髪、碧眼のパンダ編と、金髪+ヘイゼルナッツ色の瞳のクーガー(大型ネコ科)編でした。1作目の蓮蓮同様、パンダがアイドル路線まっしぐらで面白かったですが、さっくり読めてしまったので萌にしました。シリーズですが全く問題なくこれ単独で読めますので、もふもふ好きな方でしたら是非。パンダ編が140P弱、クーガー編が100P弱+あとがき。

パンダ編:ビバリーヒルズにある動物園にいるパンダの美美(めいめい)。進化種と自覚してから4年、そろそろ動物園の客に愛想振りまくのにも飽きてきていたのですが、客の中にジーっとひたすら見つめてくるアジア系の青年がいることに気付き・・と続きます。登場人物は受けの友達一人ぐらい。

クーガー編:12歳の時に母を亡くしたスイ。父がマッキンレー財団のトップで生まれながらのセレブですが、もふっとした温かさに飢えていたのか、ある日父が連れ帰ってきた仔クーガーに夢中。クーガーのやんちゃに手こずりながら楽しい日々を送っていましたが・・と続きます。登場人物は受け父ぐらいかな。

**好きだったところ

パンダもクーガーも攻めがとーにーかーくイケメン!+耳付きで、目が♡です。勿論色っぽいシーンではみずかね先生の手による筋肉美が堪能できまする・・・幸せ。

パンダの美美はアイドルの自覚満点、人型でもDJやってインフルエンサーとして大活躍しているものですから、きゃあきゃあ言われて当然の強気な態度がとても可笑しいです。クリエイターである一彩(かずさ)がパンダキャラを描くのに美美を見に来ていると知るや、一彩が来るたびに「ほれ、描け!」と言わんばかりに滑り台から滑ってみせたり寝っ転がりだの頑張るのも可愛いかった。何より一番は丸黒耳!イケメンの頭にそれがあるだけで既に可笑しい!!!!

クーガーは子供時代のやんちゃざかりなところと、大人になってからのしなやかな大型ネコ科動物の野性を感じさせるところが良かった♡ちっちゃい頃はぐるぐる懐くし、大きくなってからもべろべろ舐めたり、もふもふを堪能できたり、ネコ科動物ならでは!です。

お話としてはさらっと読める内容なので大盛り上がりはないのですが、各動物ならではのテイストを楽しめるので、動物好きな方にはおススメしたいなと思いました。

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U.S.A!

「あにだん」シリーズ第5弾、なんとアメリカに進出です!

で、こちら、超進化を遂げ人型を取れるようになった動物「進化種」と人間との恋愛を描いたシリーズで、1冊につき読み切りの中編が2編と、オムニバス形式で語られます。
単品で問題無く読め、様々なカップルが登場する為、気軽にお好みのお話を見つけて楽しめるんじゃないでしょうか。
基本、どのお話も、コミカル路線のほのぼの甘々ですしね。
ちなみに、今回はin USA。
登場人物達はビバリーヒルズに暮らすセレブと、海外ドラマのような雰囲気もワクワクさせてくれました。


「ミーアンドマイパンダ」
パンダの進化種・ルーク(美美)×日本人のアニメーション制作デザイナー・一彩と言うカップリングです。

ビバリーヒルズの動物園「ビバリーキングダムズー」で人気者のパンダ・美美(メイメイ)。
進化種である彼は、今をときめくインフルエンサーでグラニー賞にも輝いたDJとして、パンダの傍らセレブ生活を満喫する若者なんですね。
で、彼が最近気になってるのは、毎日動物園へとやって来て、パンダであるルークに語りかけてくる日本人の青年・一彩。
そんなある日、クラブで絡まれている一彩を見かけー・・・。

まずこちら、ルークですが、生まれも育ちもロサンゼルス。
超ポジティブで自分大好き、チヤホヤされるの大好きと言う、ある意味とてもお目出度いキャラになるんですね。
で、そんな彼が出会ったのが、夢を追いかけアメリカにやって来た引っ込み思案な青年・一彩。

絡まれていた彼を助けた事をキッカケに、二人は親しくなりますが、控え目で頑張り屋な一彩に恋をするルーク。
しかし、ある出来事を境に、彼から距離を置かれ・・・といった流れ。

これ、実は初恋成就ものになるんですね。
ルークですが、生まれてまだ5年。
そう、まだまだ青い若造も若造です。
また、やたらポジティブでありながら、妙な所で天然と言いますか。
一彩の事が気になって気になって仕方ないものの、それが何故なのか、自分の気持ちに気付かない。
で、そんな彼が、一彩をビバリーヒルズの豪邸に招待して、彼が自分の家に居る事に異様に興奮したり、会える約束をしては、ウキウキと楽しみにしたりする。

いや、何だろう・・・。
こう、もうひたすら甘くて可愛くてハッピーって感じのお話になるんですよね。
個人的に、受けの事が大好きな攻めと言うのがツボなんですけど、ルークが一彩の一挙手一投足に、天にも舞い上がりそうになったり、逆に地面めり込みそうなほど落ち込んだりしてるのが、なんか可愛くて可愛くて。
一応これ、年下攻めになるんですけど、自分の気持ちに正直でちょいアホな男の子って、年下攻めだからこその楽しさだよなぁと。

「ボディクーガード」
新しくやって来たボディガード・クライド×大富豪の御曹司で大学生・スイと言うカップリングになります。

母親を亡くし、寂しい思いをしていた時に、支えになってくれたクーガーのクライド。
スイですが、クライドを父親により、自然保護区に返されてしまった事が、未だに心の傷になっているんですね。
そんな彼の元に新しくやってきたボディガードは、ハリウッドスターばりの美形。
更に、何故かクライドと同じ名でー・・・。

こちらは再会もの。
ボディガードとして同じ豪邸で暮らし始めるものの、屋敷の中に動物の気配を感じ不審に思うんですね。
また、共に過ごすうちに、クライドに強く惹かれて行くスイ。
クライドの部屋へと夜這いをかけると、何故かベッドで寝ていたのは猛獣のクーガーで・・・と言う流れ。

これ、読者には、クライドの正体はバレバレだったりします。
まぁ、主人公が「家の中に絶対動物がいるよ!」とかやってるのを、ほくそ笑みながら楽しむ感じでしょうか。
また、クライドが居なくなった事が心の傷となり「動物は嫌いだ」とか言うスイに対して、クライドが「ええっ! そうなの!?」と、心底仰天してたりするのも楽しい。
お話としては先の先まで読めちゃうのですが、ひたすら明るく楽しい作品で、読み終えた後は元気を貰えるんじゃないでしょうか。


と、とにかく明るくハッピーな作品でした。
気軽に読めて、王道の萌えを味わえると思います。
痛いのが苦手な姐さんにもオススメ。

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