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わたしにください-十八と二十六の間に-

watashi ni kudasai juuhachi to nijuuroku no aida ni

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表題作わたしにください-十八と二十六の間に-

森尾祐樹,高校生(18)〜建築家(26)
崎田路,高校生(18)〜児童施設職員(26)

その他の収録作品

  • あとがき&描き下ろし

あらすじ

傷つけ合いながらも、ようやく距離を縮めることができたはずの路と森尾だったけれど、それぞれの恋情はこじれたままだった。
路への強い想いを自覚しながら、路を激しく傷つけた自分が許せず、再び想いを伝える資格がないと思い悩む森尾。
そんな森尾を追い詰めるかのように、後輩・臼井が路から「退け」と森尾に迫り……。
「わたしにください」のその後、多感な高校時代を経て、大人になるまでを描いた続編登場。
切な痛い恋と葛藤が胸を揺さぶる衝撃作!!

作品情報

作品名
わたしにください-十八と二十六の間に-
著者
樋口美沙緒 
イラスト
チッチー・チェーンソー 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784592877486
4.1

(92)

(57)

萌々

(16)

(6)

中立

(5)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
17
得点
372
評価数
92
平均
4.1 / 5
神率
62%

レビュー投稿数17

両片思い萌えまくる

ネタばれです。

余りに健気で、ひたむきに攻めを思う受けちゃん。
勇気を振り絞って、自分を嫌いだと思い込んでいる攻めに告白します。
読者からしたら、攻めの留学を、前にやっとやっと両片思い解消か、と期待するところが、自分の過去を許せない攻めは、受けちゃんの思いを『受け止められない』と返してしま。攻めの言葉がたりなすぎて、受けちゃんは、実は攻めが自分を好き過ぎる事実すら知れずに、攻めと離れてしまう。
二度と会わないつもりであることを感じさせて、ただ受けちやんはのことは『忘れない』とだけ言って留学してしまった攻めが、遠いところから限られた手段だけでとってくる連絡を、受けちゃんは本当に見事に前向きに受け止めて、攻めの幸せを願いながら、自分の人生にも真摯に向き合う。
攻めもまた、恵まれた資質を極限まで伸ばして自分を鍛えて、そしていつも受けちゃんの幸せを願っている。何でも忘れっぽかった攻めにとって、『忘れない』と伝えることは、ある意味最愛の告白のように思います。
このストイックな二人が結ばれる迄の長さ、切なくてじれったくて、途中で止まれない。
両片思いと健気な受けちゃんが大好物ですが、この二つのポイントを本作品はかなり押しまくってくれました。
樋口先生の他の作品も読みたくなりました。

0

ファンタジーかな?

 すっっっごいすれ違い。すれ違いランキング一位に入れるほどのすれ違い。
 というか相手の為とか言っておきながら、全部自分の都合のいいように処理してる。
 勝手に相手の気持ちや、俺といると幸せになれないとか決めつける。
 一悶着後に路が森尾に告白したときの森尾の返答が、地雷返答すぎてイラァします。愛する愛されるに資格なんてねーんだよ! って言ってやりたくなる。
 いくら相手を好きでも8年も待つって気が長すぎる。8年は長い。海外に逃げるのも姑息だし、連絡もなしに日本に戻ってくるのもひどいな。森尾、身勝手にも程がある。
 ストーリーの展開上仕方ないとは思うけど、重要なことを口に出さなすぎでは……。加味すると10年以上は本心隠したまま。現実的じゃなさすぎて、段々ファンタジーかな、1つ年を取るのに5年くらい掛かる世界なのかな、って思えてくる。

 ほとんどが「路はこう思ってるはず(決めつけ)」「森尾はこうしたそう(決めつけ)」で完結してしまう二人。
 黒田の「お前はどうしたいの?」がベストアンサーすぎる。
  完璧人間なのかな。自分を許す許せないって常人にはない感覚だ。

1

新ジャンル:【報われ】を提唱したい一冊


「わたしにください」続巻です。
路が変われたことに嬉しくなったり、二人のすれ違いで悲しくなったり…まるで感情のジェットコースターでした。

さすが樋口美沙緒先生だな…と思ったのは、二人の感情が大人になりきれいない高校生そのものが表現されているところ。
互いを想い合っているのに、すれ違ってしまう。
思春期ならではの思いに「こうすれば上手くいくのに…!」と拳を握りしめる、もどかしさ…。

また苦しい状況になってしまい、路は落ち込んで…それでもまた立ち上がる姿にはこちらまで勇気を貰えます。
心の中で「がんばれー!!」と思わず応援してしまいました(笑)
路がくじけそうになった時に現れたまさかの人物も驚き!

こういうハッピーへ向かっていく展開がすごく大好きなので、読みながらテンションが上がってきます。

―――しかし、その熱を冷ますように次のページをめくると、なんと八年後。
な、何があったんだ…!?と少し戸惑ってしまいましたが、タイトルに「十八と二十六の間に」とあったので、そういうことなんだろうなぁとどうにか自分を落ち着けて読みました。

そこからはもう、路がすごくすごく頑張ります。
森尾への思いや自分の考え方を伝える一言一言が胸に刺さりました。
けれど、それでも過去を捨てれない森尾は拒んで…。
読みながら「何で!!どうして!?」と私も路と同じく叫びそうになりました(笑)

そして気づく。
森尾、お前…ヘタレだったのか…。

とにかく切なくなって喜んで、大切な何かに気づかされて…。
こんなに感情が揺さぶられたのは久しぶりです。

そして特に良かったのが「描き下ろし」です。
その後が描かれているのですが、報われて本当に幸せになった二人と大村との絡みですごく良かったです!!

とにかく読了後は「とてもいい映画を見た!!」という気持ちが強かったです。

2

小冊子の電子化を…!

想いあってるのにすれ違い、好きだからこそ離れようとする二人の関係が切なくてもどかしかったです。

森尾が過去に臼井にしたレイプ発覚により、自分が人とズレていることで路に対しての負い目と後悔に苛まれた森尾が殻に閉じこもってしまい、近づきつつあった路との距離がまた開いてしまいます。

前回は森尾のツンデレに萌えられましたが、今回はほぼ後悔と懺悔で後ろ向き思考になりうじうじ悩んでいるので、仕方ないとはいえ早く覚悟決めて幸せになれよー!と若干いらつきました。笑

だって路はとっくに森尾を許していて、なけなしの勇気で何度も想いを伝えているのに。
一緒にいると路を傷付けてしまうかもしれないから気持ちを受け止められない。
でも受け止められないことがすでに路を傷付けていて…森尾が自分を赦せないのは分かるけど、森尾の言うとおり精神的には路の方がずっと大人で強いです。

森尾がいなくなって抜け殻のようになっている路は、前回もでしたが本当に全てにおいて森尾中心に回ってるんですよね。
路の原動力全部が森尾なので、森尾以外にも何か生き甲斐を見つけてほしいとつい親目線で心配に…。笑
この先二人が一緒にいる限り大丈夫なんでしょうが。

くっつくまでかなりの時間とハラハラ感を味わった割りにくっついた後のラブラブエッチがなかったのはとても不満です。笑
小冊子、ぜひとも電子化して頂きたい。。
カップルになった二人の行く末やラブラブもまだまだ読みたい気持ちがあるので続編を切望します!

1

自分勝手な

それぞれの心の中では決定的にすれ違ったまま、仮初の蜜月を過ごしていた路と森尾だったが、後輩の臼井が路に近づいてきて、、

路は、森尾の気持ちを思い違いしているだけで、自分の恋情は、ずっと、しっかり持ち続けている。
それに比べると、森尾の方は、自分で自分が許せないからって、随分自分勝手な言い草で、ぐずぐず、うじうじ、路を拒んでて、もう、かなりマジで、この森尾ってキャラを罵りたい気分なんだが、
そんな森尾を、ちゃんと説得した路くんに敬意を表して、萌1つプラス。

1

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