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表題作ありふれた恋よりも

神矢弓弦・高2
向高梓希・高1

その他の収録作品

  • 「愛」の種類
  • あとがき

あらすじ

高校1年の向高梓希が出会った一つ年上の神矢弓弦。
落ち着いた大人な雰囲気の弓弦と不思議と気が合った梓希は、二人が実は親戚だったことを知る。
そしてなぜか弓弦の家に預けられることに。
やがて二人の周りで、不思議な出来事が起こり始める。
そんな中、お互いのことを意識しだす梓希と弓弦だったが…!?大幅加筆修正した初期作品と書き下ろし続編を同時収録。

作品情報

作品名
ありふれた恋よりも
著者
きたざわ尋子 
イラスト
ほり恵利織 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344807006
2.5

(8)

(0)

萌々

(2)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
3
得点
16
評価数
8
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

霊能力ファンタジー?

とはいえスパイス程度です。イヤ、結構ストーリーには絡んでくるし『なくても支障のない設定』とは言えませんが。

ただ、決して本格的とは言い難いですね。それらしい雰囲気くらいに思っておけばOKでしょう。そういうのが苦手な方でも平気だと思いますし、逆に『霊能力』『オカルト・ファンタジー』を期待しすぎると肩透かしもいいところじゃないかと。

こちらはきたざわさんでもかなり好きなシリーズです。特に最初の1・2作が好きですね。特殊設定はホントに風味程度で、題材のわりにほのぼのトーンなのもよかった。

何よりキャラクターが好みなんです。主に高校生(と脇に大学生)で、若さがいい方に出ていると感じました。みんな余裕なくて、でもそれが可愛い(あくまでも高校生だから。コレが社会人だったらもちろん別です)。

梓希の母・喬子については、BLに出て来る酷い親に(親の目で見てしまって)ついつい無駄に熱くなってしまう私ですが、この喬子には怒りも嫌悪もありません。まあだからといって素晴らしい・素敵とも思っていませんが。

喬子のミス(があるとすれば)は、梓希と離れるときにその理由を必要以上に率直に告げたことだけでしょう。
あれが確かに喬子の本音が含まれたものだったとしても、それをまだ15歳の子にハッキリ言ってしまった気遣いのなさ以外は、大きな問題だとは感じません。

梓希が『捨てられた』とショックを受けるのはわかりますよ。でも、私は喬子を責める気にはなれない。
私が親の側に肩入れすることなんてまずないことです(いや、一方的に喬子の味方をするつもりもないけど)。我ながらなんて珍しい。

実際、たとえ内心いろいろな思いがあったとしても、喬子は自分の夢を諦めてでも梓希を産んで育てることに必死だったわけです。育児放棄も虐待も一切無縁で(喬子の両親亡きあとは)2人きりで支えあって生きて来たんですから。
そういうすべてが台無しになるほどだとは思わないってことなんです。

ラブ面でいえば、表題作では気持ちは通じあったものの身体の方は最後まで行っていません。書き下ろしの『「愛」の種類 』は後日談(2作目表題作『いつか君が降った夜』のさらに約1年後くらい?)になるので、もうそういう関係なんですが。

それにしても、きたざわさんには珍しく(?)攻にも脇キャラクターにも『俺様』も『底意地悪いヤツ』も『悪趣味な揶揄に満ちたヤツ』もいない。素晴らしい!それだけでもいいと思うほど。←ハードル下げ過ぎ。

こちらは新装版ですが、旧版からイラストが変わってようやく読む気になりました(ほりさんが特別好みというわけではないんですが、とにかく旧版イラストがものすごく苦手なんです)。
基本的には『新装版化でイラストは変えないで欲しい!』というタイプですし、新装版でイラストが変わって嬉しいのは(ごく例外を除けば)きたざわさんの初期の作品群くらいです、私は。←イラストはほぼ同じ方なので

1

心でも力でも必要としあう2人…を読みたかった

元々90年代に書かれた作品の新装版で、この後も続くシリーズ物の1作目。

超能力・霊障系統のお話です。
が、怖くはありません。
ストーリーや恋愛にこの能力が絡んではくるのですが、それ以外の設定とかがなんというか中途半端に複雑で、肝心のストーリーの方もなんだか焦点が定まらず、というか。
まず主人公の梓希(しき)。
家は母子家庭、父親は資産家らしい。小さい頃に兄?の夢ばかり見ていた。
この梓希がある日、体調の悪い高校生を助けたところから始まります。この高校生が弓弦(ゆづる)。
弓弦は陰陽師の血筋で霊障を受けていた。
偶然梓希は弓弦の又従兄弟で、梓希が弓弦を守る力を持っていた…
…と、こんな話なのですが。
お母さんが急に梓希の養育から降りてしまったり、生き霊が出てきたり、ガラスを割る霊?が出てきたり。
実の父・兄問題やら、その上に弓弦の梓希への恋愛感情やら。
入りまじりの盛りだくさんというか…
もっと、能力部分がお互いのなくてはならない絆である事を強調したら良かったような気がする。
メインである恋愛問題も、梓希がまだ子供っぽくて行為はあるけどエロくも官能的でもなく。
特に書き下ろしは前半お風呂Hのシーン、後半2人のノロケなんだけど…まあ可愛かったですと言っておきます。

シリーズ物だけど、続きは読まないかな〜………

0

退屈でした

霊が見える体質の主人公と、主人公よりさらにはっきり霊が見える体質の攻め。高校生カップルのお話です。霊を扱ってますが、まったく怖くないです。
全体的に、緊張感やメリハリみたいなものがなくて、退屈でした。

受けが好きじゃなかったです。好きじゃないというか、思考回路が謎でした。
このストーリーなら、母親や父親がもうちょっと登場してもいいと思うんだけど、ほとんど出てこないし。
そもそも母がよく分からんです。
母親との別離のシーン、伏線がなかったのでポカーンとしました。や、逆か。「怪我した人を無視したら怒るような母親」みたいな逆の伏線?がひかれてたので、ものすごい違和感が。
つーかこの母、ただのアホでしょ。正直を美徳だと思ってるタイプ?それは絶対に違うぞ。
十数年の母子家庭の歴史もまったく見えなかったしなァ。
てゆか母子家庭で、母親を恋い慕う気持ちがいまいち感じられないのも、母を守ろうという気概を受けから感じられないのも不思議。受けが子供っぽすぎる。会ったことがなかった兄への思慕は、あれだけ強いのに。
BLだから仕方ないのかもだけど、恋愛ばかりではなくて、そのあたりにも筆をさいて欲しかったです。

あと、受けを攻めの家に引き取った目的が「守りの力のため」って、最初は「隠し通すべき重大な秘密」みたいな扱いになってたけど、そんなショック受けることかなー。
むしろ気持ちが楽になるんじゃないのかなァと思ったんだけど。ふつうは、なんの役にも立たないのに他人様(遠縁の親戚だけど)の家に居候させてもらうほうが気を使うもんじゃないのかなと。「具体的な役に立ってないけど必要だと言ってもらってタダ飯を食わせてもらえてる状態」のほうが嬉しいと考えてる登場人物たち。それがよく分かんないや。
舘川の扱われ方も、釈然としないし…。

2

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