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表題作鳥籠の扉は閉じた

斑目帷
24歳、指定暴力団組長が芸妓に産ませた子
桐嶋雪加
24歳、実の父と継母に虐げられて育つ子

その他の収録作品

  • 鳥籠の扉は開いた
  • あとがき

あらすじ

あたたかい食事と快適な部屋、欲しいと思う前に与えられる服や本。すべてが完璧に整えられた箱庭、それが雪加の住む世界だ。偽りの平穏の中、見えない男の存在に頭がおかしくなりそうで、ある日雪加は逃げ出した。だが自由を求めて海に入った雪加の肩を掴む手があった。斑目帷、雪加の支配者。彼は凄絶な美貌を歪ませ、こう告げた―逃げなければ追わなかったのに。執着と恋着がおりなす幼馴染み同士の絶愛。

作品情報

作品名
鳥籠の扉は閉じた
著者
宮緒葵 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403525018
3.8

(95)

(41)

萌々

(22)

(16)

中立

(4)

趣味じゃない

(12)

レビュー数
19
得点
345
評価数
95
平均
3.8 / 5
神率
43.2%

レビュー投稿数19

No Title

執着攻めの極み。受けのためならどこまでも、といったお話です。

受けと攻めは同級生。幼い頃はむしろ受けの雪加
のほうが、攻めの帷を守ってあげていたくらいなのに、ある雪加の言動がきっかけで二人の関係性が大きく変わります。そこから執着が始まっていくわけですが、まぁすごいですね(笑)

現実離れしているところもあり、正直なかなか受け入れがたいお話でもあったのですが、ラストは良かったです。長い事、気持ちがすれ違ってしまっての執着だったのですが、ラストはあまあまな雰囲気がありつつの執着で最高です。もっとふたりの甘い雰囲気を堪能したかったです。

0

”最高”という言葉しか出てこない…歪で切ない執着と共依存

いやーーーーー……すごかった…!!最高の宮緒先生ワールド。
ページをめくる手が止められず、コーヒーを淹れに行く時間も惜しんで読み耽りました。

あらすじなしで、感想のみを。


すさまじい執着。
そして、これは共依存でもあるんじゃないか?
本当の意味で「閉じ込められた」のは一体攻め受けどちらなのか、、?と
考えさせられてしまう結末。

タイトルも、表紙イラストからもなんとも仄暗い雰囲気が感じられ、
読む前から想像力が掻き立てられましたが、読んでさらにゾクゾク、
ラストには思わず「ふうっ…」と詰めていた息を吐きました。

自分が今まで読んできた宮緒先生の”執着攻め”というのは、
罪の意識など持たず、ただひたすら受けを追い詰め囲い込んでいく…というタイプだったのですが。

今回の攻め・帷(とばり)はちょっと違うのが印象的でした。
まさか、宮緒先生の作品の攻めから「ごめん」という言葉が聞けるとは、、
罪悪感を感じてる攻め、新…鮮…!!

最高にゾクゾクしたし興奮したのは、帷が雪加(せつか・受)を拉致監禁するまでに
至ったその理由が判明した時です。

同級生として出会った頃にただただ一人、優しさを見せてくれた雪加に
行きすぎた想いを拗らせて…という執着愛だと思っていたのが、その裏に隠された
帷の必死の思いがあったなんて…!最高に最高に萌えてしまう。

帷の部下である坂本の言うように、「本当のことを雪加に明かせば、雪加の気持ちも
変わってくる」はずなのですが。

雪加にとって辛く、苦しい現実があるならば、たとえ歪んだ形であっても
全て覆い隠し、己の手の中で守り慈しみたいーー

帷のやり方は本当に狂気の沙汰にしか見えないんですが、
その裏に隠された想いの深さが分かるからこそ、恐ろしいのに憎めない。

で、終盤に起こる雪加の家族を巡る事件からの、ラスト。

”鳥籠の扉は閉じた”ーー
一緒に中に入り、二人で内側から鍵をかけた鳥籠。そんなイメージが脳裏に浮かび、
たまらなくゾクっとしたまま、本を閉じました。

悪人(もそれ以外も、だけど;)が叩きのめされたのと、
帷の部下・坂本のナイスな判断、アシストに読後感はすっきり。

ドロドロだけど、根底にあるのはなんとも純粋、一本気で不器用な愛で…
たまらなく切なく萌えてグッとくる、宮緒先生ワールド全開の監禁物語でした。

1

この狂愛、実家のような安心感


攻めの狂愛を嫌がる受けが好きな方にピッタリ!!

監禁・執着・逃亡あり!
まさに、攻め→→→→→←受け。

私の大好きなものが詰め込まれた一冊でした。

まさに宮緒葵先生らしい!
あ~これこれ、これだよなぁと謎の安心感がありました(笑)

まるで執着攻めの原点ともいえる作品。
ただ、宮緒先生の凄いところってただの執着じゃ終わらせないところ。
か弱いだけかと思った受けが意外に強かだとか、嫌だけど誘惑できる体だと自負して攻めを翻弄するとか…もう私の性癖と相性が良い!!

絵も綺麗で内容も大満足。
執着攻め好きさんは読んでいて損はないと思います!!

1

執着が過ぎる溺愛軟禁もの

ヤクザの組長×薄幸な幼馴染。

宮緒葵先生がお得意の執着溺愛軟禁ものですね。ワンコって訳ではないのですが、目的のためなら何でもしてしまう攻めが良かったです。粘着質すぎるスパダリイケメンでセリフの一つ一つが悪役そのものです。

宮緒先生の作品は毎回やり過ぎ感あり、さすがにそれは無理じゃないかな~っと思う場面もありましたが、読んでいく内に慣れます。
無理な設定も宮緒先生の文章力の高さに屈服させられるというか、麻痺するというか、変な魅力のある作家さんですね。

1

執着愛

病的な執着です。

愛し過ぎて執着する攻めが受けを鳥籠に閉じ込めて愛でたい
美しい宝石で飾り手作りの食事を食べさせ何もかも用意して完璧な世話をしたい
愛されなくてもいいからそばにいて守りたい
か弱い小鳥だから守ってあげないとすぐに死んでしまう

そんな思い込みで受けを追いかけ追い込んでしまう攻めですが、結局好きすぎてどうしようもなくて受けにメロメロな攻めが振り回されているだけの溺愛系のストーリーと言っていいかもしれません。

人死あり暴力的な場面も多々あり性奴隷とかオークションもありな物騒な展開ではありますが
攻めはひたすら受けを手に入れて永久にそばに置いて守りたいがために資金と権力を手に入れ邪魔者を排除する『受けが全て』なかわいいやつに見えてきました。

0

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