レビューを書く
てんてん
特典
それぞれの家庭の味について
本品は『片想いの相手と駆け落ちしました』のアマゾン限定特典ペーパー
です。
本編後、晴臣が庶民派スーパーでお買い物するお話です。
カルチャーセンターでの仕事を終えた晴臣は、帰宅途中で安さが売りのスー
パーに立ち寄ります。順路に従って野菜売り場から人参、ジャガイモ、玉ね
ぎをカゴに入れて肉売り場に進もうとしたところで、背後から声を掛けられ
ました。
カゴを手に近づいてきたのは大我でした。晴臣は思いがけない場所で恋人に
遭遇して頬が緩みます。大我は晴臣のカゴを見て「カレー?」と夕飯を推理
しますが、残念ながら違います。
晴臣は大我はおばさんに頼まれて買い物かと思いますが、今夜は大我が夕飯
を作ろうと買い物に来たと聞き、びっくりしてしまいます。なんと今度の
同棲では晴臣と家事を分担したいから料理の練習中だいうのです。
晴臣は料理位任せてくれて構わないと言いますが、今回の同棲は期間限定で
はないから息切れしたら大変だし、無理して晴臣が倒れたら清雅に強制送還
されそうだし、なにより大我も晴臣に何かしてやりたいと言いますが、晴臣
は思わず一緒にいてくれるのが一番なのにと本音を口にしてしまい･･･
A4版４つ折り片面にて晴臣が予定外に恋人と会えて喜ぶ感じのほのぼのとし
たお話かな。
よく考えたら恥ずかしいセリフではないかと慌てて口を閉じた晴臣でしたが、
恐る恐る大我を窺うと、大我は目元に緩く笑みを浮かべてじっと晴臣を見て
いました。
あんまり可愛いこと言ってると食っちまうぞ?
笑顔ですが声が低く、晴臣はとっさに大我から距離を取り、そそくさと牛肉の
パックに手を伸ばします。それを見た大我は晴臣の献立が「肉じゃが」だと
察し、大我もうちも肉じゃがだと豚肉のパックに手にとります。
お互いの家の食材や味付けについていろいろ話をしながら、晴臣は慌ただしく
も幸せな未来を思い浮かべてひそやかな笑みを浮かべる
･･･という2人の本格同棲に向ける意気込みが垣間見えて楽しいお話でした♪
周りには短期というか仮の同居と思われていても、2人にとっては今度こその
ラブラブ同棲生活なのですよね。
今のところ大我のレパートリーは野菜炒めと肉じゃがのみのようで、食べてみ
たいという晴臣に「すぐに飽きるくらい食わせてやる」という大我の応えも
ほのぼのしていて良かったです。
※他店舗特典(レビュー済)
コミコミ特典は大我と清雅のお話です。
家の味
本編後日談になるお話。きゅーって胸が絞られてじわわーっと幸福感がおでんのようににじみ出てくる本編でしたが、SSも同じタイプのお話でした。他にSSついてるところが無いのかな、今から購入されるのであればAm●zonさんが良いかもです。
買い出しに出かけた庶民派スーパーで、ばったり出くわした晴臣と大我。お互いの買い物かごに入っているのは人参、ジャガイモ、玉ねぎ。何作るのか、とか大我が料理？！とか話しつつ、牛肉、豚肉・・・等と買い物をすすめて、双方の実家の味付けの種明かししたりと本当にふんわり幸せそう。
「晴臣が不器用さん、話ベタな分、大我が話しかけて上手くやっていくんだろうな。両家の味が混ざって将来はどんな味の肉じゃがになるんだろうな」と嬉しく思い、月並みですが「ずっと一緒にいてね」と願う二人の様子でした。
