カバーイラストラフ画集付き電子限定版
表紙の印象を裏切らない甘い切なさに満ちたラブストーリーでした。
いきなり期限付きとは切ないな〜と思いつつ、心地よい切なさに引き込まれました。終わりの日から始まって、ふたりの出逢いから別れ(?)に至るまでの物語がテンポよく語られ、構成もとてもよく練られていて読みやすかったです。
この作品の持つ切なさは、成長痛のように将来に向かって必要な痛み、振り返っていい思い出として輝く種類のもののように見えました。全体を通して”青春”独特の物哀しさが流れていて、喩えとか表現が繊細で美しくて、小説好きの人に刺さるのではないでしょうか。
人物描写もとても丁寧なので、そこから出てくる彼らの行動や発言がとても自然にみえます(なぜ期限付きなのかーとか)。健気で明るい受けと出会って一緒に過ごす日々で、過去にうけた心の傷を徐々に癒やしていく攻めの浄化の物語としても読めると思います。終わりの日から始まる物語ではあるのですが、離れたら終わりじゃないし、一緒にいるからうまくいくわけでもない人間関係(恋愛)の機微がうかがえるのです。
しばらく欠席していた前の席のクラスメートの首筋の日焼け痕からはじまる恋。何気なく見過ごしている日常の風景から構成されていて、時々読みながらハッとさせられるものがあり、折々に読み返したくなる作品だな〜と思いました。
初読み作家さんです。小説挿絵を沢山されているだけあって絵が綺麗。
表紙からしてエロ少なめシリアスな雰囲気。
普段私が率先して読まない系です。
キャラバースデー2022小冊子貰う為に買いました。毎年キャラバースデーで買うからどんどん買いたい作品が無くなっていくんだよ〜。
厳選して買ったコチラの本。大当たりでした。
とても良かったです。
ハタチになったら別れる条件付きでお付き合いって何だ?
この作品、ネタバレ無しで読むのをオススメします。
2人のお別れカウントダウン最終日1日前からお話が始まり、出会いに戻ります。
高校三年生同じクラス、1ヶ月無登校だった出席番号ひとつ前の苗字「カ行の人」が、登校してきて彼の事が気になりワンコの様に付きまとう北斗。
彼の名前は「黒澤至」。
どこか冷めてて一線を引きたがる。
それでも、至のいろんな表情をもっと見てみたくて絡みに絡む北斗。
至は、両親の離婚時の母親からの仕打ちにずーっと囚われていて、自由の象徴である鳥に想いを馳せどこまでも自由にしがらみを感じたくないと思い続けるあまり人間関係を煩わしいと想いがち(思い込みも)
ずーっと心を開いてくれない至に対して惚れた弱みとして、明るく接し続ける北斗。
もう、健気だよ。心に土足で踏み込んだりせずずっと見守ってるんだもん。
それなりに楽しく、2人の心の距離も近くなったし、ハタチの約束は反故になるのでは?と期待するものの。。。
この先はご自身で2人の行末を確認して欲しい。
ストーリーがしっかりしていて面白かったです。
あと、私は攻めの救済ストーリーが好きなんだ。
包容力のある受け様最高かよ。
紙本で購入。
エッチシーン少なめ、完全白抜きです。
高校からの恋人の至×北斗。
でも、20歳の誕生日を迎えたらお別れをする約束。
期限付きの恋人。同棲生活。
「約束」「行ってきます」「おかえり」「ただいま」の言葉と一途な気持ちが繋ぐ二人の切なくも心救われるお話。
タイトルにある通り、本編ほぼ切ないです。
「約束」という言葉が地雷の至には、純粋に一途に想って付いてくる北斗が過去の自分を見ているようで疎ましくて。でも、それだけじゃない気持ちもあって。
正直、途中まで至の傲慢自己中な考え方、北斗に対する態度が個人的にイライラしました。北斗、切ない。
徐々に至の過去が分かっていくと、何とも言えない気持ちになりました。至、切ない。
この恋を通して強くなった北斗が至の帰る場所になった最後に泣きました(T^T)
北斗七星は至にとっての道標でもありました!
最後はハピエンです!
後日談でハッピーな二人が見れます!
たくさんの人に読んで欲しいと思った作品でした❣️
別れの場面からお話は始まり、そこに至るまでのふたりの心境や少しずつ変わる関係が描かれていて、わりとずっと切なくて胸がギュッとするような展開が続いていました。
母親の無責任な約束のせいで幼かった至の心はひどく傷付き、それは癒えることはなく。
北斗があたたかな想いを伝えても彼は真っ直ぐに受け取ることが出来ないのです。
過去の記憶に縛られてそれを「乗り越えられた」と自分自身で線を引けるまでは
好きになった相手の言葉を信じきることすら出来ないなんて、こんなに悲しいことがあるだろうか。
父親に引き取られたあと、自由になって色んな世界をその目で見ても消えない傷。子供にとっての母親の存在はこんなにも大きいものなんだなと考えさせられるようでした。
ふたりの恋は北斗の想いに引っ張られるようにして始まったようなものですが、徐々に惹かれていたのを至も自覚していたはずなのに。
突き離すでもなく受け入れるでもない日常で
ふたりの間に縮めるのが難しい距離があるのが切なかった。
反応を探りながらそれでも寄り添いたいとアレコレ頑張る北斗からは至への想いの強さをすごく感じたけれど
同時に至の心の壁もはっきりしてしまい、なんとも言えない気持ちになりました。
そんな切なくて感動的なお話なのに、涙が出そうになるその寸前でスッと冷めるようなところがあってその世界観に浸りきれなかったな、と。
至の言葉、北斗の行動。ふとした時に切ない感情がぷつりと途切れてしまうような言動が引っかかってしまいました。
描きおろしではどうにか自分の気持ちを伝えようと頑張る至に焦れた北斗が、何故か女の存在をチラつかせて無理矢理言わせようとしているのがすごくモヤっとしました。
何の為に切ない日々を過ごしたのか、何故好きなのに離れたのか。
4年の月日はお互いを成長させたのではないの?と、最後の最後でスンッ…となってしまったのがすごく残念でした。
「ハタチになったら別れるから」と約束が嫌いな至くんと至くんのことが好きな北斗くんのお話
なんで20歳まで??と疑問に思いましたが読んでいくと、至くんの約束した理由がかなり衝撃で北斗くんの立場になると相当キツいのでは???って思いました。
でも北斗くんは、責めるどころか前向きに期限まで頑張るところや至くんを救い出そうとしてくれる健気さに涙が出ました。
「今切るのも後で切るのももう一緒だから」という言葉と覚悟で涙ポロポロでした(涙脆い)
北斗くんの一方通行だった感情が後半につれて変わってくるのも読んでて面白かったです!