αの獣人の次期王とΩの人の子が贈る―――オメガバース登場!

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表題作αの花嫁

カシウス,α,ファレナ王国次期王
ライゼ,スオウ国から嫁いだΩ

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

Ωとして産まれれば、男でも子を産むことができる性が存在する世界――。ライゼは、数が減り貴重な存在となったΩとして、誰もが恐怖する獣人の国の次期王のもとに、国の命令でツガイとして子を産むために嫁ぐこととなった。それも、国に妹を人質としてとられ逆らうことも出来ず、さらに決して夫には言えない秘密を抱えたままで…。しかし、夫となる獣人・カシウスを一目見たライゼは、甘い香りに逆らえず発情してしまう。そして出会った途端の初夜は、なぜか目隠しをされ抱かれることになるのだが!?

作品情報

作品名
αの花嫁
著者
天野かづき 
イラスト
陸裕千景子 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041094822
3.6

(14)

(0)

萌々

(9)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
51
評価数
14
平均
3.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

スパダリだった

Ωのライゼは平民でありながら王宮の奥で、然るべきアルファの元に嫁がす為の教育を受けさせられていました。

その為かとても従順な性格をしていて、たった1人の妹の為にと自己犠牲的な考えの持ち主なので終始読んでてイライラしてしまいました。

一方でカシウスはスパダリの典型でした。
ライゼがファレナ王国に嫁いで来た時からとても大事にしていたし、贈り物には必ず手書きの手紙まで付けてる。ライゼの様子をとても気にしていて、絵を描けばその感想までとかなりの溺愛ぶりです。

初めは獣人だと怯えていたライゼも、段々とカシウスの側が安心出来ると知って愛するようになるんです。

そしてカシウスの前に違う国の王族に嫁いでいた事を秘密にしているのが辛くなって来て。
ライゼの国のスオウって本当に最低な国なんです。初めは隣国にライゼを嫁がせて、その相手は実はベータでアルファでない事がバレないようにライゼを閉じ込めておいて、政変が起きるとライゼをスオウに返して。
そして次はスオウの王が病気で高度医療の提供を受ける為にライゼをカシウスに嫁がせます。
隣国に嫁いでいた事をバラしたら妹をどうにかするぞって脅してです。
元々はファレナ王国から何度も打診があったのに、獣人が治める国だからと蔑んで隣国にライゼを嫁がせていました。
そして王の病気が治った途端にまた妹の事でライゼを脅して、隣国のアルファに嫁がせようと画策します。

実はライゼが子供の頃に拐われていてそれを助けたのがカシウスで、その時にカシウスはライゼが運命の番と確信していたんですよね。
カシウスはスオウと隣国に間諜を放っていて、ライゼが嫁いだ事も知っていたし、隣国に嫁がせたスオウを滅ぼそうとしたけどライゼの安全の為に止めたと言っていました。そして嫁いだ相手がベータと知って間諜に政変を起こさせたのもカシウスだったのです。

そして全てを知っているカシウスはライゼ奪還の為に動き出します。先ずはライゼの弱点である妹の救出をして、隣国に入る前にライゼを救い出します。カシウスはライゼは運命の番だけど一緒に暮らすようになり、ライゼの全てが好ましく思うようになったと告白します。
カシウスは執着溺愛攻めですね。

カシウスはスオウからファレナ王国に有利な条約を結んだり、ライゼの妹は仕事を紹介してもらったり気になる騎士も出来たみたいで。とても大円満で終わってます。

ただライゼのウジウジと悩んでる姿とかは、健気受けの姿とは何か違うと思ったので萌2にしました。

3

α×Ωの獣人オメガバース

獣人αと人間のΩによるオメガバース作品です。
αに嫁ぐことを前提として生きてきたΩが、本当の愛をみつけるラブストーリー。


αに嫁ぐために教育されたスオウ国のライゼは、一度他国に嫁ぐものの、その相手はαと偽ったβでした。
自国に出戻ったライゼの二度目の嫁ぎ先に選ばれたのは、
獣人が治めるファレナ王国でーー…!

ファレナ王国の次期王であるカシウスに嫁いだライゼは、はじめこそ獣人に恐怖を感じるものの、思いやりのあるカシウスに愛され、抱かれ、次第に惹かれていきます。
好きになればなるほど、一度他国に嫁いだ事を隠していることに後ろめたさを感じるライゼが悩み、葛藤し……という展開。

私はズルいので、そんなの黙ってればいいじゃん!て思ってしまいました^^;
しかも身体は真っさらなままだったので、セックスもカシウスが初めての相手です。
何故こんなに悩む?と思ってしまうのですが、ライゼが真面目で誠実ってことなんでしょうね。

ライゼが悩む姿が焦ったいのですが、今度は国に残した妹を盾に、先の嫁ぎ先に戻れというスオウ国から指令が下ります。
まぁー、このスオウ国が勝手すぎて嫌気がさします。
愛するカシウスの元を離れたくなくて、最後に一度だけとカシウスに抱かれるライぜは切ないですね。

この後、理由をつけて出国したライゼの運命はーーという流れ。

とにかく、カシウスが一枚うわ手でした^^
初めから全部承知の上で動いてる。
ライゼへの執着と一途な強い想いを感じました。
実は二人は初対面ではなく、再会した運命の番で……というところが本作の重要要素の一つでもあります。

全体的には甘く素敵なラブストーリーなのですが、ライゼがちょっと好みじゃなかった。
私は運命に争うような強いΩが好きなので、人質がいるからといって抵抗もせず、言いなりになってしまうΩはあまり好きじゃなかったです(^^;;

ただ、カシウスは素敵でしたし、何度も出てくる〝キスして〟という、お互いへのお願いは可愛かったな。
獣人とのキスって、なんだかロマンチックで萌えました♡

8

攻めは素敵!受けは不幸すぎ!

なんという一人で全ての不幸を背負わされ抱えてしまう受けなのでしょう。

希少なΩとして誘拐されたり幽閉されたり嫁がされたり出戻されたり。そして今度は出戻りを隠して獣人へ嫁げ、バラしたら妹を殺すと脅され…。

出会った獣人の王カシウスはとってもとっても優しくて良い王様で。ライゼが来るのをそれはそれは楽しみにしていて、毎日贈り物と手紙をくれて、ライゼが怖がるだろうと姿を隠し。

しかもライゼが罪悪感に苦しんで、またショックを受けて落ち込んでいたことも、全然問題なかったなんて〜!
なんて不憫なライゼ(泣)
妹もカシウスも苦しむライゼと違って全然普通じゃないの!

最後のカシウスがライゼを抱き潰したのはなんでかな?可愛すぎて?

不幸にズブズブと自分から沈んでいく健気薄幸不憫受けナンバーワンかも。
早くカシウスに相談してれば良かったのに。

0

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