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情熱的な白銀の狼とひたむきに愛する純真な子のもふもふ初恋の契り
今回は山犬族の頭領と彼に花嫁に指定された青年のお話です。
姉に代わりに嫁いだ受様が攻様と名実ともに夫婦となるまでと
ラブラブな後日談短編を収録。
この世界は純人に純獣、混合種の3種族で成り立っています。
山の麓に住む民は純人、山の奥に住む山の民は神域に住むと
言われる狼の神様によく似た山犬の混合種と言われています。
受様は7つの時に子供には禁止されている
収穫祭の本祭事を覗き見しようとして山の中で迷った所を
白銀の髪に狼の神様に似た三角耳、青い瞳が印象的な少年に
助けられ、彼とある約束をします。
それから10年後の秋、
降り続いた長雨が村の入口となる橋を半分近くを押し流され、
村人の力では掛け直しも難しい被害にあります。
村手の話し合いで山犬族に助けを求める事しますが
山犬族は気性が荒く醜く恐ろしいと言われています。
そこで村長の次男である大柄な3人は世話役となりますが、
頭からマントを被って必要最低限の会話しませんが
野蛮でも恐ろしくもなく獣じみた雰囲気も感じられません。
彼等は5日で橋を架け直し、村長代理の受様の兄が
「礼品は何なりと。後程お届けします」と提案すると、
「一族の惣領に花嫁を貰い受けたい」という
あまりにも予想外な望みを口にさせてしまいす!!
彼等のいう嫁取りとは生贄かもしれないと村人は騒めき、
受様はとっさに姉を背後に匿いますが、
彼らが指名した人は姉ではなく受様だったのです!!
受様は女と勘違いされたのかもしれませんが、
望んだのは彼等だからと頷き、身一つでいいと言う
彼らについてそのまま山犬族の郷へと向かいます。
険しい山道を超えて辿り着いた山犬族の郷は谷に掛かる
立派な橋を越えた先にあり、迎えてくれた女性達は
村の女性よりも華やかな衣服で貴重な紅を指していて、
大きな耳や尻尾さえ見なければ噂に聞く姫のようです。
しかも彼らは受様が惣領の花嫁だと知ると
めでたいと受様を大歓迎、恭しく、丁寧に対応されて、
受様は騙している罪悪感に胸を痛める事となりますが、
実は花婿となる惣領は受様が娘でない事を知りながら、
受様を花嫁として指名していたのです。
男である受様を花嫁にと師弟した惣領の真意とは!?
真崎先生の既刊『もふもふ遊郭の初夜花嫁』同様、
純人と純獣、混合種が共存する世界のお話で、
山犬の獣人である攻様に嫁入りする純人である受様の
もふもふファンタジーになります♪
既刊とは純獣がいる世界感が共通なだけなので
本作のみの単巻読みでも問題ありません。
受様を花嫁に指定した惣領が今回の攻様なのですが、
惣領は正室の他に複数の側室を持てるというのに
攻様は受様だけだと宣言までしていました。
受様はなぜ自分なのかという問いを口にできません。
受様は攻様に花嫁として甘やかされ大切にされますが、
平和で穏やかな日々を送れば送るほど、
自分の嘘に不安も感じるようになるのです。
そんな受様のぐるぐるは攻様にしか解決できないよ~と
思いつつ読んでいくのですが、
攻様にもどうやら秘密があるのが見え隠れしてきて
ワクワク読み進めました♪
攻様が何を隠しているのかが、
受様を花嫁に指名した事と関係してくるのですが、
読者にもそれが何なのかはなかなか見えてきません。
わりと始終ぐるぐるしていた受様が
攻様の真の花嫁となるまで楽しく読めました (^O^)/
基本的に純獣と純人は別々の種族であり、
お互いに協力はするものの、深く交わる事が無い為に、
互いに対する心象はあまりよくはありません。
しかし受様は攻様の耳も尻尾も毛色すらも美しいと思い、
またそれを素直に口にし、見たままを攻様を受け入れています。
そんな受様だからこそ攻様は自分の花嫁にと望んだのですが、
その辺りの事情がなかなか受様に打ち明けられないので、
受様のぐるぐるが止まらないのですよね。
攻様が打ち明けないのは受様を思うが故、とも
言えなくはないので何もかも判ってみればソレも納得ですが、
伏線として見えてこないので、ぐるぐるな受様を楽しめないと、
ちょっとイライラかもしれないです。
本作も明神先生の耳付獣人イラストが素敵です♡
帯の受様が攻様の耳をさわさわしてる絵が一押しです。
次作(があると勝手に期待して)は受様が攻様をもふるシーンを
お願いしたいです。
萌える要素はたくさんあるはずのもふもふ物なのに、今回もあっさり風味で呆気なく読み終わりました。
これってレーベルの特徴でしょうか?
ただ前作の攻めとは違ってこちらの蒼月には好感が持てましたし、受けの花楓も前向きな良い子でした。
不満を挙げるならば確信に触れないままに、ごまかし躱しながら進んだお話にだと思います。
最後に明かされる真実に目新しさも驚く事も無くて、長々と引っ張って置いてそれだけなの?ってちょっと残念でした。
だからなのか真実が明かされても、蒼月が花楓に執着する理由が弱かったと思ってしまいました。
だってタイトルからして蒼月の本当の姿なんてバレバレじゃないですか?
「俺のもふもふが一番と言え」が無かったら中立でしたね。
せめて花楓が山犬族の郷に嫁に行ってから純人の村に里帰りして、山犬族の誤解を解くとかするエピソードとかあれば更に深みが出たかもしれないです。
真崎先生だしと思って購入したものの、個人的萌えポイントをつくものがなく盛り上がれなかったので中立にしました。本編210P弱+あとがき。
冬間近のある日、強風と大雨で川に架けた橋が流され村の皆は大弱り。橋を架ける技術を持つ山犬族に橋を架けてもらうよう依頼して、無事架けることが出来たのですが、最後に彼らが望んだのは「山犬族の頭領の花嫁を貰い受けたい」と村長次男坊である花楓を指名して・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
胡桃、菖蒲(受けの側仕え)、黒炎(攻め弟)、蘇芳(山犬族の子供)、悪党少々。
++攻め受けについて
攻めさん。銀髪蒼い目でビジュアル的には超合格なんですが、押しが強いとは思えず、スパダリ認定できませんでした。山犬族の頭領なんですけどね。色々あるのは分かるのですが、頭領という位置づけでしたら、もう少し押しの強い、スパダリらしい方の方が好みです。
受けさんは、次男坊だし長男の兄が立派なので自分にできる事少ないから、よし役にたつぜ!と嫁(というか生贄)にはいくものの。行った先でめっちゃ大切にされてしまってやっぱりやる事ないじゃん・・と元気なし。こちらもなんだか際立ったもの(健気!とか不憫!とか元気玉!とか)を感じるものが少なかったでした。
お話は王道だし、攻め受けともびびっとくるものが無くヤマが感じられず、やや残念だった一冊でした。