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最高の読後感で、感動して鳥肌がたちました。それくらいストーリーが素晴らしく、また最後に記しましたが、yoco先生のイラストも素晴らしく、ほんとに読んで良かった!
互いの関係を公表した2人に対して、撃ち込まれる銃弾のように困難が降りかかる。
ベンがどんどん疲弊していく。
追い込まれて、動揺し、イライラするベンに対してジェイムスはこれから起こることについて最大限の警戒をしつつ、落ち着いて対処する。
ジェイムスは、自分の立場や、与えられる権威に甘んじることなく、想像をはるかに超えるプレッシャーに耐え、ひたすら努力をし、寛大で、控えめで、思慮深い。
荒波に揉まれるベンを支えるジェイムス。
この悲惨な状況に嫌悪するベンが、自分から離れていくことを心配しているのが切なかった。
次第にジェイムスと苦労を共にすることで、今度はベンがジェイムスを支えていく。
2人で、愛し合いながら、闘いにユーモアを持って乗り切ろうとするところがとてもイイ。ユーモアと愛が2人を癒す。
周囲の人からも助けられる。
ジェイムスを支えるツェンは頼もしいし、キャスがベンを助ける。インディゴも。
ベンの性格を知り、愛しているからこそ、ジェイムスが腹をくくる決断をするところが実に素晴らしい。ジェイムスにとって、人生を変えるほどの決断には鳥肌がたった。
ジェイムスの素敵なところは、頑固一徹ではなくて、信念を持ちつつ、臨機応変に状況に対応していこうとするところがすごい。
ジェイムスの覚悟がベンの気持ちを変えた。
そして、2人の誠実な姿、ありのままの姿が民意を変えていく。そしてこの困難を2人で乗り越えていく。
2人の愛、真実には全てを動かす力がある。
心に残った言葉。
「誰かを愛していたら、本当に愛していたら、何をすべきか本能が教えてくれることがあるのだ。必要なのは耳を傾けることだけ。」
ベンの色気、男らしさ、もうカッコよくて。あわよくば、青いジャージの姿も見てみたかった。
一方のジェイムスも真の強さ、優しさ、男らしさ、ベンに劣らずかっこいい。
ストーリーの素晴らしさは言わずもがなですが、yoco先生のイラストが雰囲気とベストマッチで、ジェイムスもベンもイメージ通りで、ほんとにほんとに素晴らしいと思いました。
特に表紙のベンときたら、最高です。俯き加減に手をわずかにあげている様子、2人が手を繋ぎ信頼し合っている様子、ジェイムスの髭、もうなんか言葉を失う……
この作品にはなくてはならないイラストでした。
最高の2人の生き様、圧巻のストーリー、神作品でした。
すごく面白かった。
500Pを超える分厚さがありながら、あとこれだけでどう締めるのだろうかとページを捲りながら不安になってしまいましたが、全くもって杞憂でした。
これだけのページ数を夢中になって読ませてしまうストーリー展開が見事な1冊。
読中にあれだけハラハラとしたのにもかかわらず、なんて心地良い読後感なのでしょうか。
もしかしたら別れてしまうのではと思うほど、幸せなお伽話のように上手くはいってくれないベンとジェイムスの恋。
一国の皇太子との身分違いの恋というのはこれほどまでに難しいのかと、厳しく苦しい現実という困難に立ち向かう2人の心情が生々しく、けれどもとても好ましかったです。
前作・今作と両視点で描かれていたものの、私はてっきり主人公はジェイムスだと思っていたのです。
読み終えた今、物語の主人公はきっとベンなのではないかなと思えてなりません。
ものの見方を変えてみようと考えることが出来る、ベンという人が大好きです。
作中に登場するチェスが印象的なシリーズでしたが、なんだかまさにチェスのようなお話だったなと感じます。
生まれや育ちがあまりにも異なる2人が一緒に居るために、向かい合いながら大切なものを手放したり、何かを得たり、時には迷い悩み進んでいく。
彼らが最後に取るのはもちろん…ですよね。
読後に見るyocoさんのカバーイラストが本当に素晴らしく、2人の背後に気が付いた時の幸福感たるや。
躍る恋から手を取り繋ぐ愛へ。
3カップルともずっと幸せでいてほしくなる、エピローグまで素敵な1冊でした。
前作では時期国王の皇太子と記者の大人の秘密の恋の物語だったのですが、最後の最後で2人の関係をカミングアウトする事が決まり、今作はその続きから始まります。
最初は2人の勇気ある決断に感動し、どんなことでも乗り越えられると思っていたのですが、そんなうまいことは行かず、困難が多すぎてハラハラしました。
一般人だったベンが皇太子の恋人と報道され、パパラッチに追い回されプライベートを面白おかしく晒され、仕事も上手くいかなくなり、そんな中、昔の悪い恋人から連絡があったりと、次から次へと困難が立ちはだかります。
2人の心の機微を見事に表現していて、最後までハラハラしながら読みました。
真実を伝えると決意した2人。
本人たちの意思とは関係なく、生活の変化を強要され、大きな決断を迫られます。
お互いの立場と思いを気遣ってもなかなか通じ合えないもどかしさと、切なさ!
簡単に答えが出ない展開。
恋愛だけではなく、人生について、考えてしまいます。
読み終えれば、王道と思えますが、途中はどうなるのか心配して、涙が出ました!
読み終わった充実感は格別です!
ただ、1番大事な場面の和訳がわかりにくいです!残念。流れでなんとなく了解しました。
物語が大きく動いていく下巻です。
ジェイムスが、ベンが、インディゴが、自らの人生を決断し、歩んでいきます。
上巻から引き続いて非常に骨太で、計算された物語。
人物の繊細な心の動きが丁寧に描写されていますので、何度も涙腺が緩みました。
大きな波乱のあった二人が日常を過ごす描写に微笑ましくなってしまいます。
エロは上巻ほどしっかり描かれているわけではないのですが、雰囲気というか、匂わせが上手だと思います。ダンジョンでの再プレイはぜひ見たかったですか…