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表題作海のそこ

矢風
森に住む部族
若潮
「人食い鮫の村」と呼ばれる村の首長の息子

同時収録作品海のそこ

同じ部族の男たち
若潮

その他の収録作品

  • 第○話(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

海辺の村に暮らす若潮は、森の部族・矢風とひそかな恋仲だった。
ひと目を忍んで求め合う…首長の末子として窮屈に生きる若潮にとって、矢風との時間が唯一の安らぎだった。
しかし逢瀬を知った兄に矢風は殺されてしまう。

失意に沈む若潮の前に、異形となった矢風が戻ってきた。
青白い肌に真っ赤な目。
見た目こそ化け物のようだが、心は人間のころのまま。
かつてのように愛し合った二人は、ともに生きる道を探しはじめる。

亡霊、異形、触手、リバ…
因習が絡み合う混沌とした水底から、光ある場所へといざなう異形冥婚譚。

ふたりの出会いを描いた大量描き下ろし24ページ収録!

作品情報

作品名
海のそこ
著者
じんにくれーちぇ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
笠倉出版社
レーベル
カルトコミックスequal collection
発売日
電子発売日
ISBN
9784773062045
4

(31)

(18)

萌々

(5)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
2
得点
123
評価数
31
平均
4 / 5
神率
58.1%

レビュー投稿数2

姿は変わっても

人外もの。

2018年のアンソロ「人外x筋肉BL」で短編を1作拝読していましたが、ちるちるのデータを見ると本作が初コミックスでしょうか。
本作は古代日本のパラレル的な設定?
他の村/部族を襲う好戦的な海の民の首長の末子・若潮は、交易に来る森の民の青年・矢風と好き合って、人の来ない海の洞窟で隠れて抱き合っている。

だが兄に見つかり、矢風はいきなり殺され、他民族と馴れ合った若潮は戦に同行させてもらえない。
村に残り洞窟で泣く若潮の元に海から現れたのは…死の入口と恐れられている洞窟で死んだ事で「異形のもの」になった矢風だった…!
矢風と若潮は死の国で共に生きる事を決意するが…

…と物語が進んでいきます。
若潮は自分だけが家族から、村から逃げて矢風の元に行くことは選びません。
自分の種族がいにしえに滅ぼし海の底に閉じ込めた亡霊の魂たちを解き放ち、凶暴で自分の野心のために村を売った兄を殺す。そして村と海/死者の世界を共存させる道を選ぶ…

人外ものとしての造形で言えば、「魚と人間の融合型」。
夜は上半身が元の矢風、下半身が魚。人魚ですね。
日光に当たるとヒトの姿になれず黒いクジラのような大魚になります。
Hは触手のパターンも加わる。
攻め受け2人とも顔は可愛いけれど体は筋肉系。トライバル系のタトゥーがいい感じ。
また、絵柄は少し少年マンガっぽく、Hシーンはエロさよりもアクションぽく見える?
ラスト、若潮は右腕を失い身体欠損のイメージもあり。
ラブシーンは人魚型の時しかないけど、クジラの姿の矢風も愛してることが伝わってくる。こんな人外もいいと思う。

7

もっと生臭系だと思ってたの

互いを思い求めても 一生相容れない部族
彼との逢瀬を兄に見つかり 一撃を受けたのは愛しい人


えぇぇぇ? いきなり殺す?
いや 全然ありですけどね こちとら気分はオカルトホラーな訳ですし ←勝手にまつり開催中


いろんなものが盛り沢山で お話追うのに必死になってスピード上がりすぎるとわかりづらい部分はあるのだけれど そこは捨て置き先にすすむしかない


忌まわしい継承・人の欲の醜さ・愛しい人との未来・異種との共栄共存

殺された場所のお陰でバケモノとして生きることになっちゃったけど そこを抜かせば純愛を貫くふたりが

ある意味 ロミジュリ?

『夏だ!ホラーだ!オカルトだ!』ってふざけて読むには 余りにも真面目な部分が多くて 
種族を越えての共存と繁栄で着地したのは驚きだし 悍ましい風体のくせに男前ワンコお話全体もほのぼのムードですごい不思議な感じ

地味に触手設定あるし 初触手ッ!って構えてたけど 違和感も不気味さも どエロもなく案外すんなり読めちゃうのにもびっくり

なんだろ? 勝手にはじめた祭りの勢いで 積み本崩さず購入しちゃったはじめましての作家さんだったけど (ダメじゃん) 設定に苦手がなければ 純愛貫く話が読みたい時には ちょっと変わり種だけどいいんじゃないかな って思えるくらいよかったです ハイ

1

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