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タクミユウ先生も息の長い作家さんです。最近の作品は読んでないですが、どうなのかな?こちらがおそらくデビュー単行本。
◾️どうせ、めろめろ
◾️蜜谷(年上,医者)×十三(モデル)
当時どうだったかな〜…もう記憶も曖昧ですが、おじさん×強気でガタイもいい受けって当時割と珍しい方だったのかなぁ。学生もの作品が収録されていないというのもなかなか。
して、こういう攻めの大人な部分が崩れる瞬間が好きな自分は、蜜谷先生にもう少し慌てて欲しかったけど。
◾️意地っ張りという点において
◾️上総(金融会社の御曹司)×哲(幼馴染)
付き合い始めて3ヶ月で、3ヶ月会ってない異色の設定。薄々そうかなと思ったら最後のネタバラシでキュンとする。短いけれどBLらしさが詰まっていて好きな作品。
◾️歯科医中沢の苦悩と煩悩
◾️あらぬ噂がたったとかたたなかったとか
◾️橘(社長)×木村(顧問弁護士)
こちらも幼馴染モノ。この作品だけ妙にテンション高めです。
◾️最高のサービス
◾️神谷恭介×森生(コンシェルジュ)
単話なのが勿体ない、自分好みのキャラクターです。森生はもちろん、神谷も深掘りしたら面白そう。
◾️刺青
絵がキレイ目で、キャラによって好き嫌いはありますが、全体的にわりと好みです。
お話はまあまあおもしろかったです。
純な恋愛の話じゃないのばかりなので、そんなに好きでもないですが。
歯医者の話だけは、最低すぎてあり得なくて信じられないです。
お互いなんとなく好きって感じがしてきてて、ならいいですが
逃れられない合意じゃない状況でっていうのが嫌でしょうがなかったです。
それで結局受けの子が受け入れて、描き下ろしだと付き合ってるようなのも、信じられない。あれで付き合うことになるのが、私には理解不能でした。
kindle unlimited
ちるちるではあまり取り上げられる事のない先生ですが、私は好きですね…
本作は、先生のデビューコミックス。2006年発表。
今読み返してもあまり古さ的なものは感じないし、絵柄も良い。
内容は短編集。
「どうせ、めろめろ」
売り出し中のイケメン芸能人の十三(じゅうぞう)。
これまでは男女問わず仕掛けて遊んでた十三だが、今の恋人は年上の医師・蜜谷(みつや)。
蜜谷は今までの遊び相手とは違って、わがままを包んでくれる大人。
攻めてた十三が、受けになってめろめろに甘やかされて…
コドモの十三が色々突っ張るんだけど、全然歯が立たないところがかわいい。
「意地っぱりという点において」
低温な哲は、幼馴染の上総と付き合うことにするが、「付き合う」という意味がよくわかってなくて…
上総が色々画策するお話。意地っぱりというのは上総の方なのが面白い。
「歯科医中沢の苦悩と煩悩」
患者の怖がる顔が見たいというドS歯科医が少年を獲物に…というリアルだったらトンデモなお話。
マスク姿の歯科医がイケメンなのでなんとなく読んじゃうけど。
「あらぬ噂がたったとかたたなかったとか」
「あらぬ噂が立ちました。」
一人では何もできないおバカ社長と、幼馴染で昔から彼の世話を焼いていた顧問弁護士。弁護士サンはそんな気は無かったのに結局ほっとけなくて…
社長はバカだけど誠実そうなのでいいんじゃないでしょうか。
「最高のサービス」
あるセレブ客からしつこくアプローチされているホテルのコンシェルジュ。
今回も部屋に呼ばれて強引に…
…と思ったらコンシェルジュさん、実は!という面白ストーリー。結構痛快でした。
「刺青」
最後を飾るこの作品だけ少し傾向が違う。
舞台は江戸から明治の境くらい。
没落士族の青年が、彫師に出会って人生を変えていく…
刺青大好きな私ですので、このお話は印象深い。かなり短い話なのでこの後2人がどうなるのかわからないのだけど、彫師の方が青年を手放せなくなる展開だといいと思う。
「めろめろなひとたち」
十三との待ち合わせ中に少年をナンパする蜜谷。十三は怒り心頭だが、少年もまた待ち合わせ中だった。少年の待ち人は…
蜜谷とドS歯科医はいとこ…
短編集でどの話もかなり短いはずですが、あまり短さを感じさせない。かなり完成度が高いと思う。
特に「刺青」が好きです。
日常の出来事がエロスのフィルターによってどこか排他的に感じる事ができる、短編としてまとまりの良い作品ばかり。
しかしながら、一癖二癖と厄介な性格の持ち主たちにその恋を応援したいという気持ちにはなれません(笑)
それどころか何処かで痛い目にあえばいいのに。
まるで間近でバカップルを見てしまったイラッと感もあり、意地の悪い目線で終始読んでしまいました。
ただ、タイトルどうり結局はめろめろ。
くっつかなくてもいいのにと思った所で作品の2人は2人だけの世界を見せびらかせてくれます。
唯一「刺青」のみが世界観の違う作品。
理想の男を見つけた彫師の、静かに浮かれる執着ぶりが紙面からも伝わります。
そんな彫師の最後の言葉にそれまでの作品でささくれだった感情を見事に打ち消され、浄化される構成力の巧さに気持ちをギュッと掴まれてしまいました。
表題作と歯医者の話、ひちわゆか先生の『少年はKISSを浪費する』にあまりに似てやいませんでしょうか。
キャラクターや設定、ストーリー展開もほぼ同じなら、台詞や何かの言い回しに至るまでところどころそっくり…
元の作品が大好きなだけにものすごく腹が立ちました。
パクるにしたってもう少し上手くやればいいのに。