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先生の初コミックス、すでに絵柄や世界観は完成/確立されていますね。
本作は4つの物語による短編集。
1冊全部読んでみて…
私は基本的に曖昧なストーリー、決定のない終わりとか好みですけど、それでも続けざまになってしまうとひとつひとつに宿っている繊細な光のようなものの印象が薄らぐ気がする。
1冊丸ごとの感想はそんな感じで、中立寄りの「萌」。
「僕の幸福を紹介します」
中学生or高1の翼x大人の諒。出会いは翼がほんの小さな子供の時。だけど積極的なのは翼の方。深く静かに進んでいく2人。まだキスまでです。
「追憶のてびき」
中学の時同性を好きになったけど無いことにした石川。
今現在、インターンで通っている会社で男性から言い寄られて…
石川は家族に疎まれて帰る家は無く友人の家を転々とし、一人暮らしには金がいるので副業禁止なのにバイトをし、卒論も書かなくちゃ、そこに鬱陶しい男のちょっかい…なのに明確に断ることもできない。なんだか暗い。うじうじ。
お相手が本気だったので一応前向きエンドです。
「白露と枯れない紫陽花」
男子校の先生と生徒。
先生はオープン、というより他の教師も容認してる学校のよう。
で、これは萌えるというよりちょっと危うい匂いを感じてあんまり好きな感じじゃない。
生徒との恋愛が初めてじゃなさそうな先生と、自己肯定感の低い生徒。先生の確信犯みたいに見える。全然そうじゃなかったらすみませんだけど。
廊下で生徒にキスするような教師はクビでいい。
「やわらかなジレンマ」
出会いは多分出会い系。
会う場所は相手の自宅。散らかっていて、フェラだけで終わり、低温、素っ気ない。
一度勝手に家に行ったら解体中で…別の家に連れて行かれて「こっちが俺の家」と。
種明かしすれば単に誤解とすれ違いだけど、言葉がない事でヒリつき感が増します。
結局はハッピーエンドなんだけど、なんか幸薄い印象。繊細さがそう思わせるんでしょうね。第一印象通り「萌」で。
一昨年の12月に読破。
4作品が収録された短編集で、このクオリティでデビュー作です。
全作メガネ男子だらけ。
私、とにかくこの個性的で味のあるロッキーさんの絵が好きなんですよ…。
独特の雰囲気をお楽しみください。
上記受け攻め表では(つまり便宜上)①だけが「年下x年上」で登録されていて、他は全部「年上x年下」なんですが、ガッツリ本番があるのは④だけなので、①②③は脳内でお好きな方向に設定可だと思います。
①メガネDKx隣のお兄さん
②いけおじ研究者xインターン(珍しく二人ともメガネ)
③国語教師x内気なメガネDK
④時々メガネをかける、クールなオンマユ研究所職員x出会い系で知り合ったDK
個人的に一番気に入った話は④でした。
無口で不器用で分かりにくい攻めなのに…というギャップ!
そして③④の攻めがかっこいい…!
特に③は普通にめちゃくちゃモテそう(3ページ目のカラー絵で背の高い方です)。
同著者の「きみが終着駅」「86万円の初恋」も もんのすごいオススメで、前者と本作は試し読み部分が多めにあるので、ご興味を持たれた方はぜひそちらへ行ってみてください。
あと、アンソロ本「メスイキ×熟れおじBL」に収録されてるロッキーさんの「はじめまして、おひさしぶりです」が、さいっこうのイケオジでさいっこうなのでみんな読んで…!
作者名とタイトル併記で " " でくくって画像検索しても出てきます。
(" " がないとヒットしませんのでご注意を)
ロッキーさんご存じない方多いと思うので、このレビューをきっかけに少しでもみなさんに知ってもらえたら幸いです。
<こんな方にオススメ>
・静かでアンニュイな雰囲気がお好きな方
・メガネ大好きな方
・無表情キャラが大好きな方
◾️僕の幸福を紹介します
ロッキー先生の描く歳の差が好きだ。歳の差以外も好きだけど。大人の葛藤し具合がセクシーで好き。
翼が攻めなのか〜!攻めで中学生の翼に眼鏡をかけるロッキー先生のセンス。素晴らしい。
◾️追憶の手引き
聖前さんとのきっかけとか、家族のこととか、詳しくは語られないのでちょっとモヤっともする。ただ徹底して主役の石川の一人称で描かれるので、ロッキー先生の絵柄と相まって文学的雰囲気が漂う作品。
石川が過去の自分と向き合いつつ、今どうするか選択する構成も良かった。そう、タイトルから察するに、これは聖前との恋愛の始まりというより、石川の学生時代の"追憶"の話なんですね。
どうやら聖前さんは危ない変態ではないようで安心したよ。石川の笑い声でENDなのが嬉しい。
◾️白露と枯れない紫陽花
これは歳の差本なのです。
先生は生徒を弄んでるけど愛があるからいい、か…う〜んロッキー先生…好き…
◾️やわらかなジレンマ
弁当作ってたのはるいちゃんなのね。
ロッキー先生初読みです。
短編4本。
皆さん、無口ですね。
表情もほとんど変わらない。
静か〜にお話が進む。
でも、皆さん気持ちはあるわけで(当たり前)相手のことを思って、人によっては(主に若い方)一生懸命伝えようとする眼差しが愛おしかったです。
特に「白露と枯れない紫陽花」の雫石が、前髪ボッサ〜で暗いんだけど、先生にキスされて前髪をあげられる顔はきれいでエロかったです。
先生の雫石を弄ぶ趣味は私は好きではないけど。どSですやん。
「やわらかなジレンマ」の圭もかわいかった。
伊藤さんに「しごと」「なんさい?」とひらがなで質問攻めしたり。無口な伊藤さんのことを理解しようとしたり。
4コマの彼シャツの「もえる?」が特にツボでしたw
この後、ロッキー先生作品4作読みます。
登場人物がどれほど喋るようになるか、どんな表情を見せてくれるか楽しみですw
ロッキーさんの作品は、一度だけ読んだときと何度か繰り返し読んだときとで、全く違う評価になる気がします。
一度読んで「好き!」となる作品もあるけれど、この短編集は一度では理解し尽くせないような。
というわけで、初読時の評価と読み返した際の評価の両方を残しておこうかと。
【僕の幸福を紹介します】 中立→萌
マンションの隣に住むお兄さんと、弓道に勤しむ兄弟の弟。
片方が若年層すぎる年の差CPが少し苦手なので、最初読んだときは「ちょっと気持ち悪い」と思ってしまいました。すみません。攻め予定の中学生のビジュアルがあまり好みじゃなかったせいもあるのかも。お兄ちゃんの方が文句なしのイケメン。
繰り返し読むうちに、理由がないと動けない大人の臆病さとか、感情だけで怖いものなしになれる若さとか、兄への憧れと隣のお兄さんへの気持ちの違いみたいなものがはっきり見えてきて、弟に好感が持てるようになりました。
でもやっぱり中学生…。
【追憶の手引き】(前後編) 中立→萌
最初は聖前さんが石川に惹かれた理由が分からなくて戸惑い。
石川が抱える事情も小出しで分かりにくいので戸惑い。
同性を好きになった自分の感情が許せなくて、否定した高校時代の回想と、温かな家庭が壊れて帰るところがないという現状は関連があるのかないのか。
これだけ「同性同士」を否定しているからには、ゲイバレして両親に勘当されたというわけでもなさそうだし、そこがよく分からず。
与えられた情報だけで読むしかないので、石川=宿無し大学4年生のインターン、聖前さん=インターンの石川のどこかしらに惚れ込んで迫るおじさん、という手駒しかない。
ただ自分を受け入れられなかった石川が、大人の包容力に少しだけ身を委ねることを自分に許すのは良かったです。
もっと長い話で、しっかりバックグラウンドを読めて、聖前さんが石川のどこに惹かれたのかも描いてくれたら、もっと萌えたはず。
【白露と枯れない紫陽花】 中立→萌
祖母と同居する数学教師と、何か家庭に複雑な事情がありそうな内気な高校生。
これも消化不良というか、圧倒的に情報不足でモヤモヤ。
初読のときは先生の余裕とSっぷりに、いたいけな少年の反応を楽しんで弄ぶ残酷さしか感じられませんでした。
読み返して、先生はただSなわけじゃなくて、少年の執着心を煽りたくて、先生の方もわりと必死だったのかと気付けたら、やや萌えました。
この話ももっと長く読みたかった!
【やわらかなジレンマ】 萌→萌2
出会い系で出会った社会人の伊藤と、高校生の圭。
伊藤の他人を踏み込ませない空気に、怯みつつも攻める圭の若さが良いです。
結局伊藤は不器用なだけだったわけですが、この作品の何がいいって圭が伊藤に質問するところ。
今まで教えてくれない、隠されていると思っていたことが、ただ「聞く」だけで簡単に教えてもらえることから、決めつけて勝手に傷付くよりも踏み込め!っていう教訓を得ると共に、自分には質問を返してくれない伊藤に寂しさを覚える描写に悶えます。
好きなら相手のことを知りたくなるのは当然ですもんね。
聞いてくれない=興味がない、んじゃなくて、そこも伊藤の不器用さ。
描き下ろしの伊藤からの質問でさらに悶えました。
表題作以外は、もっと踏み込んで、もっと長く詳しく読みたい!と思うものばかり。
情報が足りなかったり、匂わせばかりで物足りなさを感じるところが、萌えを減少させている要因なんだよなあ。
と、いう1冊でした。スッキリしたいときには向かないかも。
