電子限定特典付
「ロンリープレイグラウンド」に収録されている短編「悪人の縛り方」を読んで以来とっても楽しみにしていた針間×雨津木のスピンオフ。
200Pを超えるボリュームで、「最強」と称される針間の手腕が遺憾なく発揮されています。
その振る舞いは強引で大胆なのに、スマートで完璧に決まってる。
受けを落とす豪胆でかっこいい攻めをたっぷり堪能できます。
1話目の時点で前作から一週間。体の方は割と難なく落ちちゃってる感じの雨津木さんですが、相変わらず口では針間を拒んでます。
針間はというと、甘く愛を囁くでもなく、とにかく抱きまくる。
体先行の関係を「心が欲しいのに」とか悲観しないタイプで、絶対的に自信がある様がかっこいいんですよね。
でも、嫌がる相手を無理矢理ものにするというのとも違う。
前作での最初は無理矢理ではあったけど、雨津木さんについては「ド攻めだと信じ込んでいる」と表現されているように、元タチの陥落というより本来の姿を暴かれていくといった方がしっくり来ます。
雨津木さんは歳を重ねている分頑ななので、針間の抉るような、こじ開けるような愛し方が最適だし、何よりそれを潜在的に好みそうな気がします。
雪文が年上の雨津木さんに囲われていた立場から脱し、年下の慧介を選んで、実は男らしいところがあることが浮き彫りになっていくのと同じように、雨津木さんは針間と出会って自分が求めていることを叶えてもらって、やっと自分を解放できたんじゃないかと思います。
「解放された」という意味では、前作から通して雪文と雨津木さんに共通していますね。
そして最後に明かされる針間の正体。
只者ではない雰囲気だった針間ですが、大企業の御曹司という。
ずっと昔に出会った雨津木さんへの想いを今日まで募らせていたのだと思うと、その情熱と健気さにここに来て針間のかわいい一面を垣間見ました。
常に自信満々で余裕の振る舞いだったけど、頑張ってきたんだなぁと。
「重すぎる」と言う雨津木さんをまっすぐ見て「はい」って答えるとこ、これまで見たことのない表情でじーんと来ました。そして一番かっこよかった。やはり決める男ですね。
針間が雨津木さんをこの人と決めたのは直感的な一目惚れだったのか、何か思うところがあったのかはわからないけど、出会いから結ばれるまでがこんなにも運命的な二人だったなんて。
その運命を掴み取った針間の執念や想いが改めて染み入る美しいエンディングでした。
「年下攻めの積年の恋が叶う」のがとにかく大好きで感無量なのですが、本音を言えばまだ足りない。やっと雨津木さんが恋人認定してくれてこれからですからね。ね!
何だかんだ王子様的で名実ともにスパダリな針間と、乙女思考だけど意地っ張りな雨津木さんのこれからが見たい。
バリタチが自分より強い男に組み敷かれて元攻めになっちゃうっていうの好きな人にとっては、神棚に捧げたくなるような本だと思います。
まずビジュアル面が最高。
・上がり眉&タレ目ビジュアル最高。
・190cm×180cmの組み合わせ最高。
そして
・つよつよおじさん受け(元攻め)最高。
・つよつよ若造攻め最高。
年下攻めというよりも、若造攻めって感じ。
なによりも、あの雨津木がどんどん可愛く見えていくのが最高。
後半、予想もしてなかったなぁ。
・針間の執着一途なところが最高。
・単なる清掃員だと思ってた針間のまさかの姿、最高。
・針間の端正な詰襟学ラン姿が最高。ギャップ萌えというのかしら。(本来はこっちが真の姿だったんだけど。)
・指輪が抜けないんじゃなかったんだね、雨津木!
なんたって、最後の終わり方が最高だった。
「それの 何が悪い」
ちょっとひれ伏しそうになっちゃいました。
雨津木あんたかっこいいよ!
雨津木はこうでなくっちゃね!!
虚勢を張った強さではなく、本当の意味で強くなったんだなぁって、かなり感動しました。
単なる攻め×攻めのお話ではなく、雨津木が本来の自分を取り戻すというか解放したというか、そこの着地点にまで持っていったところが最高でした。
そしてかなりのボリュームがあって読み応えバッチリ、満足しかありません。
手放しで神評価です。
好みです!
好みのどまんなか!!
一気に今年のアワード1位候補に躍り出ました。
読みたかった悪人救済の物語は期待以上に最高でした!
前作の「ロンリープレイグラウンド」を読んだときに、主役の2人より圧倒的に“物語”向けのキャラじゃん!となった雨津木さん。
下巻に収録されていた読み切りの「悪人の縛り方」(タイトルもいいよね)で完全に堕とされて、雨津木さんのお話をもっとがっつり読ませてほしいなぁと願いながら前作を読み終えていました。
雨津木というキャラから感じる“雁字搦め感”の理由が気になって仕方なかったんですよね。
セリフやモノローグの端々に散らされたヒントを拾い集めて昔ネコだった頃に何かあったのかな?と想像して(実際はちょっと違いました)、雪文(前作の主人公)を囲って満たそうとしていた無意識の欲求の正体は何だったんだろう?とあれこれ思いを巡らせていました。
「こうやってちゃんと大事にすれば すっげえ気持ちいいってもう分かってるでしょ」
ダブルミーニングにも取れるこの針間のセリフも意味深で妙に雨津木のことを解ってる雰囲気だし、もう絶対32ページになんて収まりきらない物語があるじゃん?この2人。
針間が解放してあげたものって何だったのかな?って。
そこをしっかり掘り下げて読ませてもらえて大満足です。
「ロンリープレイグラウンド」が未読でも気負わず読んでほしいけど、でも出来たら前作と合わせて読む方をお勧めします。
その方が雨津木というキャラがぐっと立体的になると思うので。
あの強がりはこの深層を満たせないから自分を強くする為に鎧っていたものだったんだなとか、雪文にしていたことは自分がされたいことの裏返しだったんだろうけど、されたいことを相手にしたところで満たされるわけじゃないからどんどん行為を歪めていってしまったんだろうなとか。
それにプラスして、雨津木がされたい愛され方は父親が否定するもので「それの何が悪いのか」と思ってはみてもその言葉にずっと縛られていて、だから与えてくれる針間に対して身体も心も喜んでいるのに、素直になれない。
そんな虚勢張りまくりおじさんを、新世代の若者が遠慮なしにガンガン攻め込んでいくんだから、そんなの萌えしかなかったです。
針間の敬語は無くさないのに年上をあんた呼ばわりする慇懃無礼さも、個人的に萌えて仕方なかったな。針間の人物像が明かされたときの納得感にも繋がりましたし。
最後の雨津木さんのセリフを噛み締めたら晴れやかさとともにじんわりとしました。
年の差モノのいいところが存分に詰まっていました。
ダヨオさんの「YOUNG GOOD BOYFRIEND」もめちゃくちゃいい年の差モノだったし、ダヨオさん年の差モノの名手すぎます!
※紙版カバー下漫画あり
傲慢なバリタチそして社長アーンド、おじさん!!からの年下にネコにされる、これほど私の性壁にドツリと刺さったものはないです。実は本編の方見ていないのですが、大丈夫でした。作者様、スピンオフを描いてくださり、ありがとうございます。
ブラボー!としか言いようがない。
まず表紙からして優勝。
家に飾って置きたくなるようなとってもオシャレな表紙です。
攻めはとにかくドドドド攻め。
ダルメシアン柄のファーの襟が付いた洋服を着る攻めは、前世ではオークションで100億で受けを落札した男に違いない。
古からの攻めに違いないと思わせる、そのくらいの攻め力。スペック最高、顔がいい。
受けはとにかく可愛いオジサン!
見た目も中身も可愛くて綺麗なオジ様だからオジ受け苦手な人にもきっと愛される。顔がいい。
このような最高の攻めと最高の受けが合わさる最高の漫画です。
中身は王道、攻めと受けの攻防戦
と見せかけてほぼ攻めの押せ押せ状態…
じわじわと受けが落ちていく様子をただひたすらに見守る壁になれます。
読み終わったら自然とスタンディングオベーションしていました…。