冷血(下)

reiketsu

冷血(下)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
8
評価数
2
平均
4 / 5
神率
0%
著者
高村薫 

作家さんの新作発表
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媒体
小説
出版社
朝日新聞出版
レーベル
発売日
ISBN
9784620107905

あらすじ

井上克美、戸田吉生。逮捕された両名は犯行を認めた。だが、その供述は捜査員を困惑させる。彼らの言葉が事案の重大性とまるで釣り合わないのだ。闇の求人サイトで知り合った男たちが視線を合わせて数日で起こした、歯科医一家強盗殺害事件。最終決着に向けて突き進む群れに逆らうかのように、合田雄一郎はふたりを理解しようと手を伸ばす──。生と死、罪と罰を問い直す、渾身の長篇小説。

表題作冷血(下)

レビュー投稿数2

40代の雄一郎と祐介

刑事・合田雄一郎シリーズは以下の順番で出版され、時系列順も以下の通りです。

①「マークスの山」
②「照柿」
③「レディ・ジョーカー」
④「太陽を曳く馬」
⑤「冷血」
⑥「我らが少女A」

①〜③までは雄一郎の年齢は30代、④.⑤では40代.、⑥ではなんと57歳!祐介と出会った時はお互い18歳でした。40年愛なんてBLでもなかなかお目にかかれません。このシリーズファンの全腐女子読者が盛り上がった「レディ・ジョーカー」のすぐ後の「太陽を曳く馬」は福澤某シリーズの3作目も兼ねているそうで難しい宗教論の部分とかなかなか入りこめず、断念し流し読みしてしまったためレビューできません。いつかリベンジしたい。しかし合田と加納の関係の部分だけはバッチリ読みました。2人はなぜか「レディ・ジョーカー」後、仲違いをし疎遠になっていて、しかも加納は検事をやめ、大阪で裁判官になっていました。しかし合田の元妻で加納の妹があのニューヨークのテロに巻き込まれ亡くなった事をきっかけに手紙や電話で交流を再開します。1番萌えたのは最後の方に雄一郎が祐介に電話して泣いちゃったところ。そんな可愛いことされたら遠距離でも祐介は雄一郎の元へ飛んでっちゃうよねえと思った。電話を切った後に泣いたんだとしてもそれは祐介に会いたくなったってことなのでどっちにしろ可愛い。私は病気。雄一郎可愛い病。雄一郎が可愛すぎてつらい。

そしてこの「冷血」では東京・大阪で遠恋みたいにまた仲良くなり、年末年始は一緒に旅行するというほどの仲良しパートナーに復活しました。ソウルメイトの2人はもう離れられないのだ。祐介は相変わらず携帯メールでも「小生」と言ってて笑った。

萌えの部分は今回も安定、とはいえこの小説は事件の内容が残虐でヘビーなので読む人を選ぶと思います。なんの落ち度もない子供が被害者っていうのは辛い。犯人達はどんな理由があっても絶対に許せはしないけど、雄一郎の犯人達への眼差しが誠実で温かみがあって感動しました。まるで慈愛に満ちた聖母のようです。そりゃこんな性格でしかも男前だったら男も惚れるわ、と思いました。そして物語は最大のオジ萌えの最新刊「我らが少女A」へと続くのです。登録されたらレビューしたいと思います。



2

甘食

「冷血」再読したので感想を(誰も見てないって!)。だって自分のレビューでは「太陽を曳く馬」の内容がほとんどで今作についてほとんど書かれてないんだもん。アホや。

今作の雄一郎はシリーズ上やっと安定してきた感じです。「太陽…」の最後の方ではちょっと大丈夫か?という精神状態だったので。今作では検事や弁護士、部下の刑事達とも世間話したり思うところはあっても上手く自分の感情と折り合いをつける術を身につけたようです。井上死刑囚との40通にもわたる手紙の交流。半田さんの時の内容とは違うけど合田さんは読者家で筆まめです。もう1人の犯人戸田に対しても半時間一方的に語り続ける合田さん。普段は口数が少ない人なのになんかすごい。犯人2人は取り返しのつかない罪を犯したけど最後に合田刑事に出会えたのは恵まれなかった人生の中でわずかな幸せだったと思う。

そして隠れキャラのように今回一切名前の出なかった加納祐介。雄一郎に「自分の人生にとって最大に大切な異物」と認定してもらえて良かったね。今回メールだけの登場だったけど何回も雄一郎に「朗報か?!」と訊いたり、「今年の正月は宿を取っといたから絶対来いよ」のメールにしても雄一郎に会いたい気持ちがヒシヒシ伝わってくる内容ばかりで良かったです。メールだけでもすごい存在感でした。

ももよたん

冷血読了しました。
本作では雄一郎と祐介の交流が復活しており、歓喜しました。

BL的な部分以外でも、孤独な未決囚であり死を目前とした戸田や、死刑囚となった井上への雄一郎の手紙や感情の揺れにはなかなか考えさせられもしました。

歳を重ねる度に人間味を増してきた雄一郎、素敵ですよね!
次作もすぐに読みたいけど、あと一作なので読み終えたら寂しさに襲われそうな気もしてます…。

元義兄弟、復縁(?)

合田雄一郎シリーズ5作目。
上下巻まとめての感想となります。
主に雄一郎と、元義兄弟の関係のみに焦点を置いたレビューです。

一家四人の命が奪われた事件を捜査する事になった雄一郎。
前作『太陽を曳く馬』では立ち止まっているような印象でしたが、本作ではなんとなく持ち直したかな?という感じ。

年齢は40代となっており、聞き込みに回るのは部下に任せていて動きは多くはないですが、頭の中では死生観だったり被告人の歩んできた過去に想いを馳せたりと相変わらず目まぐるしく思考しています。

仕事の合間を縫って、農家の野菜の収穫を手伝うのが息抜きになっていたり、前作からの変化が見られます。
休みの日にもう捜査の手を離れた未決囚の見舞いに訪れたり、被告人に本をあげたりする雄一郎のウェットな一面、嫌いじゃないです。
若い時期の危なさが魅力だった雄一郎も良かったですが、熟してきた雄一郎もなかなか魅力的。

元義兄の祐介との交流は回復していて、年末に旅行に2人で行くはずだったのがこの事件のせいでお流れになっちゃった。
電話やメールで時々交流していて、遠距離恋愛的と言ってもよいかと。
そして特筆すべきは「昨年ニューヨークに行ってきた」との描写が。誰ととか1人でとかの描写はないのですが、きっと祐介と行ったんだよね?ね?と嬉しくなってしまいました。

さらに恋愛観を語る場面で、名前こそ出さないものの祐介の事を語ってるんですね。
「そいつは私にとって誰よりも大きな異物なのだと思う」と。
だから想わずにはいられない、という意味で言っているんですよ…祐介にも聞かせてやりたい、このセリフ。

2年の月日を経て、正月に湖北の宿で過ごしたっぽい描写もあり、リベンジできた模様。
2人の関係に終着点はあるのだろうか。
シリーズ既刊は残すところ一作品なので非常に気になっています。

2

甘食

こんばんは。コメントありがとうございました!冷血読まれたのですね。雄一郎の逮捕後の凶悪犯達との交流、すごく筆まめで優しかったですよね。年を食った学生みたいと言われてましたが雄一郎にはいつまでもそのような人であってほしいです。真面目で常に色々考え込んでしまう人。

そして祐介は近くに住んでいないにも関わらず、すごい存在感でした。年末年始を旅行で一緒に過ごすってもう家族にも近い親密感ですよね。

ニューヨークは祐介が年末に行くと言ってて雄一郎は3月に行ったと言ってた気がするけど私も祐介がそれを年度末にのばし、一緒に行ったと信じたいです。別々に行く必然性ないですしね。

次作ではさらに義兄弟の距離は縮まりますのでお楽しみに。高村さんの「リヴィエラを撃て」という作品もイギリスが舞台ですが、義兄弟+貴代子の三角関係のヨーロピアン版みたいなキャラ達が出てきて中々萌えるのでおすすめです。

高村作品は「李歐」もそうですが妻や恋人がいても男同士の友情や絆はそれとは全く別次元なくらい深い関係で他の誰も入り込めない、みたいな表現が多く、そこがたまらなく魅力的なので惹かれてしまいます。

いつも長文送りつけてしまってすみません。でもまたいつか「我らが少女A」のレビューも楽しみにしております。

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