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表題作ひそやかに恋は

岡嶋 高校生
涼哉 高校生

あらすじ

好きな相手じゃなくても感じてしまう、こんな自分を知られたくない―。
学費のため、エリート会社員の柊と援助交際をしていた涼哉。
何事にも冷めた涼哉だが、実は幼なじみの岡嶋に密かな想いを抱いていた。
だけど岡嶋に優しくされるほど、自分の秘密を見透かされそうで怖くて…。
そんなある日、柊がなんと岡嶋の叔父だと知ってしまった!しかも岡嶋に柊と恋人同士だと誤解され…。

作品情報

作品名
ひそやかに恋は
著者
桜木知沙子 
イラスト
山田ユギ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199004278
3

(5)

(0)

萌々

(1)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
14
評価数
5
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

キューンとしました

最近、地味めな小説を好んでる自分に気づきました。
エロ満載で萌えシチュエーション満載なお話も好きなんですが、日常や心理描写を丁寧に描いた地味なお話にも惹かれてしまう。
桜木知沙子さんの小説も、地味な展開のお話が多いんですが、惹かれます。好きです。

主人公は高校生(受け)です。
母子家庭で家庭環境に恵まれず、生活費を入れてくれない母親のかわりに、必死でバイトしている。
幼馴染み(攻め)にひそかに恋をしている。
そんな主人公は、とあるキッカケから、お金を貰って年上のエリートと身体の関係を結んでいる。
そのエリートと幼馴染みが親戚だったことを知る。幼馴染みは、二人を恋人同士だと勘違いしてしまう――。

援助交際してるわりに、真面目でピュアで一生懸命な主人公の性格が良かったです。
じんわり心があたたかくなりました。
でも、当て馬役になってしまった年上のエリートのオッサンが、いちばん好きでした。彼が可哀想すぎるよ、桜木先生。このエリートを主役にしたハッピーエンドのお話が読みたいデス。

1

優しい恋

シンデレラストーリーとまではいかなくても、
苦労してきた主人公の片想いが実るのは嬉しくなります。

小さい妹がいて母が自分の事しか考えない身勝手な親で
バイトをしなければならず、
普通の高校生のように放課後や休日に遊べない。
そんな涼哉に岡嶋だけは優しくしてくれる。

好きじゃない相手と寝てお金をもらう事に罪悪感は拭えなくても
それしか生活していく手段がなくて、
妹の為に帰りが遅くならないように気をつかったりするところとか
気の毒になってしまいます。

笑った目元が岡嶋に似ているエリート会社員・柊が
本当に岡嶋の叔父さんだったのは
だからこそ体を許せたのかもしれないなと思えました。
(後から知る事実なんですが)

ツラい時に優しくされたら身を委ねてしまいますよね。
でも、本当に好きなのは岡嶋だけ…。
涼哉の気持ちを知っても、「きみに触れられなくなるほうがずっとつらい」と
柊の想いが切なかったです。
良い当て馬でした。
何かの隙をついて涼哉をさらいに来てほしいですw

柊のように余裕のあるHじゃなくても、
気持ちを素直にぶつけてくる岡嶋にドキドキしました!
「叔父さんもここ舐めた?」とか嫉妬心丸出しなあたりも可愛い。
若いっていいね…。

岡嶋と同じ大学に進学出来て良かったね!と安堵つつ、
振られても学費を援助してくれた柊はあまりにもやり過ぎじゃないかなと
思わずにいられませんでした…。
それほど控え目な涼哉に惚れているんでしょうね。

派手じゃないけど、じんわりする物語が読みたい時はほっとできます。
任侠ものの後とかだと薄口すぎるかもしれないですが☆






1

エーーッ!?途中まで面白かったのに!

北海道の小樽が舞台です。
とはいっても、観光地として有名な運河のほうは描写がなく、
よくありがちな田舎の風景が目にしみる。

育児放棄に等しい母親と、小さな妹を抱え孤軍奮闘する高校生、涼哉。
彼はその生い立ちから環境にもなじめず、誰かと打ち解けることもしない。
でも、同級生の岡嶋に秘かに思いを寄せている。
そんなある日、涼哉はたまたま行った札幌で、ひょんなきっかけから
リッチそうなゲイ男に体を売ってしまう――。

注目は涼哉を「買った」男、柊です。
ちょっとねー、援助交際を美化してどないすんねん!?て話ですが、
柊さん、かなりできた方です。
それゆえ、ほだされることもなく柊を振って岡嶋に行く、
ってまぁ王道方程式なんですけど、そこがやっぱりダメですわー。

せめてもうちょっと揺れてほしかったところ。
涼哉がね、あまりにきれい事で作られているので、
なかなか感情移入できないんですねぇ、これが。

序盤では暗いぼっち君みたいな描写があったのが、
岡嶋の両親が経営する和菓子屋のバイトしてたら
美形だ美形だと騒がれるようになるのも、なんか整合性なくてですねw

北海道の寒々とした灰色の風景は印象的。
小樽から札幌まで1時間ちょっとで行けるとは知りませんでした。
北海道マニアな方には一穂ミチ先生の「シュガーギルド」と合わせてどうぞ。

1

ぬるい

母親が水商売で、ろくに生活費も育児もしない
息子は成績もよく物静かで美しく
バイトをしながら妹の世話までしている。
それでもお金が足りなくって、39歳の素敵なおじさまと援助交際をしてます。
ものすごーくやさしくて素敵なおじさまに快楽とお金を与えてもらいつつ
人気者オーラをまとった同級生に片思いという受け!

この受け、天然腹黒?

援交している39歳の恋愛感情は、ありありと伝わるのに
平気で自分だけ同級生に片思いの受けには、辟易した。
39歳だから?遊びなれてるから?傷つかないとでも思ってる?
なんか若い子って残酷だなって思いました。
それでいいのか39歳!?

貧困と美貌を売りにして、最後は王子様とハッピーエンド。
悪者や毒のある人間もいない。
お綺麗に描いちゃってるんだよね。
そして桜木さんの書くエロスは、本当にぬるい。

0

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