電子限定かきおろし付
うーん、、、。
主人公の蓮くんよりも、京さんやゆうくんの気持ちがよく分かったから、京さん主観で物語が進んだ方がよかったかも。
なんで主人公が好きになったのかとか、主人公への感情移入がしにくい。蓮くんの「好きだ」という思いが、いきなり、性急って印象。などなど節々に違和感を感じて、正直薄いなと思った。
それぞれのキャラも分かりにくい。
絵のタッチは丁寧で見やすい。
デビューコミックスと知り驚いた、とても洗練されたタッチ。そしてコロコロと変わるくんの表情が魅力的で、画面が華やかです。
自分たちがいつの間にか失ってしまった新鮮な視点で心を貫くゆうくんの言葉、好きの意味が変わっていくくんの京くんへの想い…
1冊としてストーリーの流れや没入感が美しく終始楽しめました。
スーツ姿だけでなく、学ラン姿の京くんもとても刺さりました。
5話と6話の扉絵めちゃくちゃ可愛いです…!構図も細部の描き込みも素敵でした
あらすじにあるとおり、3人の生活が大きく変わっていく物語でした。
けれどこれから何かが始まっていく予感なところで終了。
ふわっと香る程度の恋愛要素で、まだ恋とはっきり言えない状態。
そんな感じだったので、序章のお話だと感じました。
BLというジャンルにしては薄く、一般誌から出ましたと言われても違和感を持たないくらいには恋愛的には物足りません。
恋愛要素は薄かったのですが、3人の人間が関わる物語としては面白かったです。
とくに子どもに関するエピソードは、ぐっと胸を打たれました。
少し気になってしまったのが、メイン2人の作画が似ていること。髪色同じにしたら顔一緒だなと。
一度そう思ってしまうと、そこがちらちらと気になってしまいました。
エチが無いとBLとしてどうなんだろうと思うタイプの人間ですが、このお話はなくても、というかこれにはエチを無理矢理入れてくれなくて良かったと思うくらいでした。かわいくて、読後感がほんわか暖かくなる完成度が高いお話でした。
以下ネタバレ含みます。
特撮のヒーローを演じいつまでもその作品が代表作と言われ自信を失いつつあるイケメン俳優蓮が次に演じるのは兄弟もの。
でもある経験から子供に苦手意識を持っている蓮に事務所はその子役ゆうと一週間の同居を提案する。そこにゆうのマネージャーが現れる。
彼は蓮が俳優を目指すきっかけになった憧れの元天才子役春尾京だった。
蓮の俳優としての悩み、京の芸能界から去った理由、子役のゆうの健気な思いが少しずつリンクしてたった一週間の同居生活ですが、とても暖かくやさしい繋がりを作り出して、ゆっくりとそれぞれの抱える悩みにそれを解けるかもしれない光明を与えてくれる。
体を結ぶことで思いの結実を感じるからBLにエチを望んでしまうのですが、このお話は体を結ばなくても心をゆっくり結ぶ過程をみせてくれたんで満足感が高いんだと思います。
二人同士だけでなくゆうくんへ対応を通してお互いの人となりを知り、
激しく求め合う激情の恋というわけではないですが、隣に並んで手を繋ぎゆっくり歩き出す様な関係になった二人素敵でした。
寄り添いながらも個としてきちんと立っているバランスもとても良かったです。
そして作画がとても良かったです。
可愛いいとカッコいいの間。芸能界物ですからやはりイケメンはイケメンでいて欲しい気持ちも十分に満たされました。
ただ蓮くんは十分に京くんへの恋心を抱いてるのが伝わってくるのですが、京くんからの恋の気持ちのキャッチボールがまだまだな感じ。
なので色っぽいことはほぼほぼ起きません。
でもこれはこれでいいと思います。
ゆっくり恋を育てて欲しいなと思う二人です。
続いてくれて、恋が育ってくれたらいいなと思いましたが、この一本の作品はこれで良かったと思います
デビュー作ときき、また楽しみな作家さんが出てきて嬉しいです。
突然謎の引退をしたかつての天才子役と今をときめく人気若手俳優。
この設定だけでもう美味しいですよね。
実は二人は互いが互いの憧れの人。
その衝撃的な出逢いが人生を決定づけ、今の二人がある。
でもその想いの性質はちょっと違っていて。
特に元子役の京さん、拗らせています。
一週間のお話だから、告って好感触を得る程度の進展具合。
あ。チュ(チュウでもチュッでもない)がありました。
少女マンガチックな、そっとされる、いやらしくないやつ。
蓮の告白シーンに至るまでの二人の台詞のやり取り。長い。わかりづらい。
私的には腑に落ちない台詞も。
京に憧れを抱いている人物はもう一人。
現天才子役のゆうくん。
将来はスパダリか!?
二人の間に挟まってくるのか?
そしてダークホース?花ちゃん。
口元にいやらしいホクロがあるのは只者じゃない印!
スピンオフがあったりして??
絵がきれい。
人物はちゃんとカッコいいし、可愛いし、表情もいい。
背景も細かくしっかり描かれている。
アシさんいるみたいだけどデビュー作だというし、ご本人の画力が高いのでしょう。
何にしろ、これからが見たいと思わせる作品、作家さんでした。