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表題作金のエンジェル

西本賢太郎,リーマン,26歳
鈴木真宇,エンジェル投資家,27歳

その他の収録作品

  • はずかしめられた(描き下ろし)
  • 現場時代の西本くん(描き下ろし)
  • マウとガランのオフィス探し(描き下ろし)
  • 描き下ろし
  • カバー下漫画

あらすじ

むっつりどすけべ会社員×惑わせエンジェル投資家

「エンジェルだけど天使じゃないよ…?」

にぶちんふたりのうぶでぴゅあっぴゅあな両片想い


若者の夢に投資するエンジェル投資家のマウ。
彼が密かに想いを寄せるのは
同じフロアの警備会社に勤める寡黙な事務員・西本。
ある日、出資検討中の大人の玩具を試していると緊急事態発生!!!
トラブルから救出してくれたのはまさかの西本!
そこからなぜかエッチな方向に発展してしまい―――!?


奥ゆかしい変態会社員と天然天使が織りなす
好き&変態てんこ盛り!!!!????
碗島子ワールド全開超ハッピーな恋物語!!!!!!!!

作品情報

作品名
金のエンジェル
著者
碗島子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801975453
4.4

(271)

(172)

萌々

(71)

(21)

中立

(5)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
31
得点
1212
評価数
271
平均
4.4 / 5
神率
63.5%

レビュー投稿数31

ドシリアス…、と見せかけての純愛のストーリー。

作家買い。
碗さんと言えば「おもらし」。そんなイメージが個人的にとても強いのですが、今作品もおもらし描写がバッチリあります。が、ちょびっとヘンタイ度の強い(←褒めてます)描写も付帯していますので、もしかしたら好みが分かれるかも。

ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





警備会社の事務として勤務している西本くんには、今、とっても気になっている人がいる。同じオフィスビルの、同じフロアで働いている青年。
綺麗なビジュアルに、ごみを拾って捨てるといった優しさも持ち合わせた、その青年。とあるきっかけで彼と言葉を交わすようになり、そしてその青年の名前が「マウ」であるということを知る。

そして、彼が自身を「エンジェル」とも名乗ったことで、マウはやっぱり綺麗な天使だったのだと西本くんは納得。天使のマウからますます目が離せなくなっていくが、そんなある日、腕を後ろ手に拘束されているマウを見かける。助けようと手を差し伸べた西本くんに、マウは、「もれそうだからトイレに連れて行って欲しい」と懇願し…?

というお話。

読み始めたとき、んん?ファンタジーもの?とか思ってですね。
何しろ「マウ」という名に、自身を「エンジェル」と名乗る青年が主人公なわけでして。そして、マウはいろいろな場所で男を惹きつけてしまう。惹きつけてしまう理由が、体質なのか何なのか、その理由が読み始めたときにはわからないからでして。

が。

読者もまた、西本くんと同じ勘違いをしてしまうのですが、読者をミスリードしていくその碗さんの手腕に脱帽です。

あらすじにも書かれているのでここでも書いてしまいますが、マウの言う「エンジェル」。このエンジェルって、エンジェル投資家のことなんですね。エンジェル投資家って何ぞや、と思ったので思わずググってしまった。エンジェル投資家とは、起業したい人に出資を行う投資家のこと。若く、お金がないという理由で起業を諦める若者たちを応援したい、そんな思いからマウはエンジェル投資家を始めた、という青年なのです。

その言葉の根っこを聞けば納得してしまうのですが、その「エンジェル」という言葉をベースに、西本くん、マウの二人の、勘違いからのグルグルモダモダと進む恋の行方が描かれたストーリーです。

マウが後ろ手に手枷をつけられていた理由も。
男たちを惹きつけ言い寄られてしまう理由も。
きちんと描かれています。

これがまあ、めっちゃ笑えます…。
これだけではなくってですね、二人とも思い込みが激しいというか、勘違いをすることも多々あるのですが、それらにきちんと理由があること、そしてその根っこには、二人の人としての優しさが込められていること。そのためにめっちゃ笑えるコミカルなお話でありながら、そこはかとない温かさがきちんと流れている。

マウが男たちを惹きつけてしまう、その「理由」。
本編を読んだとき、マウが可哀想でめちゃめちゃシリアスなお話なんだと思ったんですよ。

が、さすが碗さん。
終盤に描きおろしの「はずかしめられた」が収録されているのですが、これがもう、

助けて…!

っていうくらい笑いました。

そして西本くんのヘンタイ度高めの濡れ場の理由も。
あ、そういう…?と、これも事実に爆笑です。マウ曰く西本くんは奥ゆかしいむっつりスケベ、なのですが、その理由が…!

ちなみに序盤で書いたおもらし+ヘンタイ度の高い行為、という部分ですが。
ちょっとネタバレがありますし、苦手な方もいると思いますので、ちょびっと下げます。そういうのが大丈夫な方だけ読まれてください。







西本くん、マウのおしっこを、

飲みます。

これが序盤で描かれているのでちょっぴりびっくりしたのですが、彼が飲んでしまう理由とかもきちんと読み進めていくうちに分かるので納得してしまうというか。

あ、あと、わたくし、今作品のタイトルを「『きん』のエンジェル」だとずっと思ってまして。が、正しくは、「『かね』のエンジェル」なんですね。そのこだわりにも笑ってしまいました。

マウには、マウのために尽くしてくれる同僚のガランという人物がいます。
ガランがまた良い…!
彼のスピンオフを読みたいです。碗先生、正座してお待ちしています。

碗作品はすべて読んでいますが、今作品が一番好きかも。
彼らの勘違い、過去、性癖、そして濡れ場。
とにかくすべてが素晴らしい。
文句なしの神作品でした。

18

あー!確かにこのタイトルしかないわ!!!ってなります

同一作家、同一シリーズ買いをしていると、慣れ・既視感のせいか、同じクオリティでも感動が薄くなりがちなのが悩み。
が、しかし今作は全く違います。
何冊もの碗作品を履修済みでなお、読んだ瞬間から心が躍りました。
思わずレビューを書かずにはいられなくなるほど魅力溢れる作品。
碗先生すごすぎ。

両片想い×恋人のフリ×媚薬でピンチ×実はめちゃ強い攻
という王道やテンプレの中に
天使×手錠×放尿プレイ×手刀
というエッジと小ボケを効かせたスタイルの融合が癖になります。

コンテンツとして攻めの姿勢を見せつつ支離滅裂にさせないさじ加減が本当に好き。

碗先生ってセリフ選び、エッチシーンのアングルや艶感、間の取り方、ギャグコマ、どれもこれもハイレベルなんですけど、
多分一番すごいのは、読者の心にキャラやストーリーを刻み込むテクニックだと思う。

なんで心に刻み込まれるかっていうと、死ぬほどキャッチーなんですよ。
どんな話だったっけ?って振り返って、即「エンジェル投資家の話!」って答えられる作品構成になっているんですよ。タイトルも含めて。
ただの御曹司とか、エリートリーマンとか、芸術家とか、そういう使い古された言葉じゃなくてより新鮮な言葉である「エンジェル投資家」と明言しているところがこの作品の肝ですね。
まあ大体の人はエンジェル投資家のBL話ってこれまで読んできたことが無いわけです。
つまり唯一無二になって、記憶に残りやすい。
これが「芸能モノ!」とか「売れっ子小説家!」とかだと、たとえ減点ポイントがなくても他作と差別化ができず、印象に残らず、面白かったかどうかの検討にまで至らないんですよ。
圧倒的アドバンテージ。

じゃあ、もっと新しいキャラや斬新な演出の作品を生み出していけば良いの?というとBLの特性上そう単純な話でもない。
やっぱり王道やテンプレ、地に足のついたキャラの動きじゃないと読者がついていけない場合は多々ありますし、あまり無茶なことをすると上滑りする危険性は高いでしょう。

で、やっぱり一周回って碗先生はそのあたりのバランス感覚が素晴らしいなと。
突飛で未知なキャラ設定を上手くエロきゅん変態BLとして展開させていく技量のすごさを実感します。
王道×新鮮×キャッチーの三冠王という感じ。

別作家さんの作品を出すことに賛否はあるかもしれませんが、私は重い実先生の「愛しのXLサイズ」や「三代目同士、喫茶と酒屋の幼なじみ」に近い系統だなと感じました(日本酒や麻雀をキーフレーズとした神作たち)。
この系統のお話が好きな方には是非是非読んで頂きたいです。

17

エッチで笑えます

椀島子先生の作品でちるちるさんで評価をしているのは「野田家の教えにより」からで、初めてレビューしたのは「ぷくぷく」なんです。

でも初めて読んだ作品はたぶん「ひずむ三角、ほどけて絡む」なんですよね…。「ちょこざいうつわ」や「雨雫」なども読んでる筈なんですが記憶に無く…。

なので久しぶりの購入になります。
まず絵が大分スッキリしてページ全体が見易くなった印象がありました。
そして小技が効いてて、クスッと笑えるシーンが定期的に登場するのが読んでて楽しくなりました。

あらすじにある「むっつりどすけべ会社員×惑わせエンジェル投資家」に嘘偽りがなかったです。
一見何を考えているか分からない西本ですが、読者には心の声が丸見えなので「何でそうなる」と最初のトイレでのシーンは抱腹絶倒でした。

そしてマウ(真宇)の西本に対する心の声と、思わず転がってしまう彼にも爆笑しました。

マウとガランの関係もまた良かったです。ガランがマウを助ける為に、潔癖なのに人が飲んだグラスで飲むところとか、それを思い出して吐きそうになる所とか最高でした。

マウがあらぬ誤解を受ける事になった過去の真実のオチにホッとしました。

とにかく椀島子先生の個性が光ってて、エロいのに笑えて楽しい作品に出会えました。
ただ電子で読んだのでアソコは真っ白過ぎました。

11

可愛い変態さん達

エンジェル投資家のマウと、警備会社の事務員の西本が、同じフロアで出会って、お互い好意を持っていて。最初はホンワカ両片思いのお話で進むのかな〜と思ったのですが、わりと序盤からそんなことではないと気付きました。笑
二人の天然変態プレイが出てきますが、マウの表情や反応が可愛いのと、西本の心の声が面白いので、全然エグさがなくてすごく好きです。むしろ癒されました。
たまに黒目が小さめになる西本の変態顔も最高です!
マウが西本を好きになる理由も素敵!!
面白くて何回も読み返しました。

10

面白さがすごい!!!!

ツッコミどころが多くてすごく面白かったです!
BLでエロもあるし、帯に書いてありますが変態てんこ盛り!なのですが面白くて笑いに変えてしまう碗島子先生すごいなとおもいました。

途中そんな過去いるのか?と思ったのですが、最後まで読んだら、ん?思ったのと違ったって事?って感じで平和な作品でよかったです!!

2人がエロいことをする時の始まりが都合良すぎてコントというかAVみたいで面白いし、マウ(受)の西本(攻)が可愛すぎて床に転がる姿がかわいいし、西本は無表情なのにしれっと勃起していて隠すそぶりなくどうどうと勃起するのがツボでした笑
なのに、マウの部屋のクッションの匂いを嗅ぐときはバレないように控えめに嗅いでいて逆に不自然で変態っぽさがでてました笑
そもそも、西本がマウのことを天使だと本気で思っているのがやばいし、天使の聖水を飲みたいってなるのがすごく変態くさいなと思いました笑笑
その後の、天使の聖水がこんなにも僕を元気にで爆笑しました!!

読むとハッピーになれるBLでした!

9

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