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表題作買った天使に手が出せない

ダイヤ・シダーム
富豪シダーム家の次男
32歳,事故に遭って18歳の姿で異世界転移した日本人

その他の収録作品

  • 番外編 妹は、天使の隣を殴りたい
  • Characters

あらすじ

目を覚ますと見知らぬ世界に転移していた、社会人の零。曖昧な記憶の中、奴隷商人に捕まり、オークションにかけられてしまう。しかし奴隷商によって耳栓をされていた零は「ただ仕事を紹介してもらえるだけ」と勘違い。自らを性奴隷として競り落とした富豪シダーム家の主人、ダイヤにもフレンドリーに接してしまう。初めは下心にまみれ、隙あらばうぶな零を堕とそうと試みていたダイヤも、どんどん零がかわいく思えてしまって――。「もしかしてあの子は天使なんじゃないかと思うんだ」性奴隷として買われたはずが、まさかまさかの大溺愛!一途に執着しまくり、だけど手を出せない。そんな二人のじれじれ激甘異世界BL!

作品情報

作品名
買った天使に手が出せない
著者
キトー 
イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
アルファポリス
レーベル
アンダルシュノベルズ
発売日
ISBN
9784434298783
3.8

(62)

(22)

萌々

(22)

(11)

中立

(1)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
10
得点
232
評価数
62
平均
3.8 / 5
神率
35.5%

レビュー投稿数10

No Title

※ネタバレあります

優しすぎる主人公の零(受け)がまさに天使でした。
事故死で転移し、あれよあれよと奴隷として売買されても気づかず…
親切にしてもらった上に仕事まで紹介してもらって
本当にありがとうございます!!とお礼を言うような子です。
ただふわふわ優しいだけではなく、
相手を真摯に想って手を差し伸べる強さが素敵でした。

ダイヤ(攻め)は帯に「冷徹な富豪だったが~」とありますが、
なんというか恋愛に本気にはならない元ヤリ○ンという感じ。
零に夢中になりどんどん溺愛していくのは楽しかったです。
でも終盤にまで過去の女性がちらついて、
展開のリズム感を邪魔していて鬱陶しかったです。
これがなかったら萌2だったかも。

悪役の落としどころも丁寧で良かったです。
そして転移前の零のエピソードが可哀想なんですがすごく良い!
妹さん絶対すごく悲しんでいるだろうなとずっと思っていたので、
最後ちゃんとそこも書かれていて…物語の中で一番感動しました。

ダイヤの兄弟妹スペード・クラブ・ハートもいいキャラでした。
特にお兄ちゃん、軽く変態みがあって好きです。

1

好き!!

ムーンライトの方で読んでて、久々に読もうと思ったら探しても無かったので落ち込んでたところでした(T_T)
最近アンダルシュ(アルファポリスBL)にハマり、別の目当ての本を予約する時に偶然こちらを発見。あらすじ、人物名、全て見覚えがあったので衝動買い。
結果は大当たりで、ずーっと探していた作品でした!

本編は言わずもがな最&高( ´∀`)
また読めて本当に嬉しいです!今度は作家様のお名前もきちんと覚えたので一安心ε-(´∀`*)ホッ

0

月を見て物思いに耽るにはまさにかぐや姫


従者とのやりとりが楽しすぎ

早くに両親を亡くしがむしゃらに妹を育ててきた零(受け)。
最愛の妹の結婚式が無事終わり感無量の零を襲う飲酒運転の車。
死んだと思ったのに気がついた時には知らない馬車に乗せられていました。
なんとなく体も縮んでいるし周りは日本人じゃない。そのまま奴隷市場で性奴隷として売られ、地元の大富豪ダイヤ・シダーム(攻め)にお持ち帰りされてしまいます。
夜の世話をするようにと言われるのですが‥


全体的にすごく面白かったです。
なんでも持ってる攻めが純真無垢な受けに手が出せなくて、受けの言動に振り回されるお話は大大大好物です。

状況からすると絶望的な話の始まりなのですが、悲惨なところはほとんどなくデロデロの溺愛です。
基本周りにいる人たちはいい人なので酷い目には遭いません。
奴隷市場では職を紹介すると言われ、いち早く零の無垢さに気づいた興業主に耳栓されていたので嫌なところは一切見せられず、連れて行かれたシダーム家でも、性奴隷という言葉もしばらく誰も言いません。のでしばらく本当の仕事内容には気がつきません。
「夜のお仕事」というのも寝かせつけと勘違いする超天然の零を皆で優しく見守るという展開です。(手が出せなくて悶々している人が若干一名)
心が天使な零に皆が癒やされているのがよくわかります。

ダイヤの妹のハートは姉のように零を構い倒してるし、執事のジンラミーは零に教育を施しながらも優しい祖父のように面倒見てるし、侍女たちもいいひとばかり。
特にジンラミーとダイヤのやりとりは毎回楽しくて、とうとう手を出してしまったダイヤを冷たく見遣りシーツごと零を抱えて保護してしまうところとか、手を出せないとダイヤが嘆くのをハイハイと軽くいなして仕事をさせるところとか、最後までヤッてしまってもまだおさまりそうにない状態のダイヤがジンラミーの登場で大事なところが縮こまってしまい言い訳を始めるところとか楽しすぎてニヤニヤが止まりません。自分の方が主人のはずなのに何故にというダイヤの不本意な様子がもう本当に楽しい。

ただ、横恋慕というか自分の目的に邪魔だからと零を攫ったエバに関してはちょっと不満。
エバはよくあの程度で済まされたと思う。
やったことが実行されたかもと思ったら、同じような目に合わせても良かったのに。
いくら反省してもやったことの責任は取るべきだったと思う。
零がいるところではちょっとダメなダイヤの怖いところはこういうところで発揮されるべきと思うのですが。

とはいえ、全体的には受けに振り回される攻め、家族に零を取られてキーとなってる攻め、家族や使用人に零を守るために邪険に扱われる攻めと私的に美味しいエピソードだらけで楽しかったです。

今まで苦労の連続だった零が幸せになって本当によかった。

1

ラッキー異世界トリップ、天使さが身を助ける

異世界トリップものですね。妹の結婚式の後零は叔父の車にはねられ死んだと思ったら…。

零の天使さが身を助けるですかね。
異世界トリップしても、まずは働かなきゃ!って考えるのが楽しいような悲しいような。
そして零のポジティブシンキングが続き、性奴隷としてオークションで競り落とされお屋敷に連れて行かれ…。
零は面接に受かった!と思い込んでて。

遊び人のダイヤの性的な言葉が零には全く通じなくて楽しかったです。
毎晩ダイヤを優しく寝かしつける零。
こんなはずでは!なダイヤですが、なんだこの天使?とどんどん惹かれていき…と。

もうお屋敷の誰も彼もに零が可愛がられて無敵です。小さくて可愛いものが好きな国民性なんですかね?零の純粋無垢さと天使のような容姿と礼儀正しさ。

ダイヤとジンラミーの攻防や、別室で寝るときに侍女がしょっちゅう香を変えに来る所とか!みんながダイヤと寝るのを止めるところとか!

零はとっても良い子なんですね。ダイヤが悶々とするのが楽しかったです。零が可愛すぎて辛い!天使すぎて手が出せない!って。

だいたい平和で少しずつ零もダイヤを好きになっていく感じです。

飽きさせず甘々をこんなに読ませるなんてすごいですね!

1

最後に…

まだ一冊しか出てないので、もちろん初読み作家さまでした。

クスッと笑える場面もあり、読み易くてとても面白かったんです。

溺愛攻が大好きなのですが、こちらの作品は攻以外の登場人物の殆どが受の零を溺愛して可愛がっているのが面白かったですね。
それ故に攻のダイヤがなかなか零との仲を深める事が出来ないのが焦ったく思いました。

転生前は零は32歳だったのに、あまりに初心で何も知らなすぎて無知な点が違和感がありました。生きるのに必死過ぎた故と言われたらそうかもしれないけど、天使過ぎでしょって思ってしまいました。

気になっていた遺して来た転生前の妹のその後ですが、それは番外編の「妹は、天使の隣を殴りたい」によって知る事が出来ました。

途中までは凄く面白かったんですが、ダイヤと零が両思いになってから最後に失速したように思いました。

1

とってもあまあまでした!

表紙の雰囲気に惹かれて購入。その印象とは少し違いましたが、終始あまあまなお話と声を出して笑ってしまうやり取りに最後まで楽しんで読めました。
受けくんが年齢よりも幼い印象でちょっと違和感がありましたが、気になったのはそれぐらいです。周りのキャラクターたちも個性があってすごくよかったです。
ただ、挿絵がないのが残念・・・ここをイラストで見たいと思う場面が多々あったので、もし続編が出るなら挿絵が見てみたいです。

0

天使が可愛すぎて♡(˃͈ દ ˂͈ ༶ )

無垢すぎる受け様に手を出せない溺愛攻め様、いいですね~✧◝(⁰▿⁰)◜✧


受け様の零は、両親を亡くし、苦労して育てた妹の幸せな結婚式を見届けた直後に事故にあう。
目覚めたら若返った姿で異世界にいて、荷馬車でどこかに運ばれていて。

異世界で生き還った=生きるためには仕事しなきゃ
と前向きにガッツのある思考回路で、適応能力が高いんだな、これが(;^ω^)
理解できないことも、そういうものか、と素直に受け入れちゃう。

零を拾った、どう見ても胡散臭いだろって人達にも、仕事を紹介してくれてありがとうと笑顔でお礼を言って、その人達の良心をうずかせる。

そんな調子で、真実を知らないまま笑顔で性奴隷市に並び、攻め様であるダイアに買われ、お屋敷へ。

ダイアに、「“夜の相手”をしてもらう」と言われた零は、得意です!とお話を聞かせて寝かしつけてしまう。

翌朝、呆然としているダイアにお茶を差し出した笑顔の零の背中に真っ白な羽が見える…。
天使かも、いや天使だね。
人を疑う事を知らない純真無垢な天使。

美味しそうな愛しの天使が目の前で笑ってるのに、安心と信頼で見つめられて裏切れない。
視点が切り替わって進むので、手を出したくても出せない、ダイアのもだもだぶりやジレンマ、溺愛ぶりがとても楽しく、そうかそうかとにやにやしちゃう。

ダイアの腹心であるジンラミーがまたいい味を出してる(≧▽≦)
おじいちゃんのように零をかわいがりまくり。
ダイアとジンラミーの攻防が爆笑ものでした。

2人が身も心も繋がった恋人となるまでを、とても楽しく読ませて頂きました。

そして、気になっていた妹の花。
結婚式に兄が亡くなって、随分悲しんでいるのでは、と心配していてのですが、そこまでちゃんと書かれていてよかった。
元気になったのは、ある意味ダイアのおかげなのか(;・∀・)

北沢きょう先生のイラストが人物紹介のページのみだったのは寂しかったです。

3

買った性奴隷が天使だった件

今回は富豪のシーダム家の美貌の次男と
異世界転移で若返った日本人のお話です。 

攻様が性奴隷として買った受様を恋人にするまで
受様が妹と邂逅を果す後日談を収録。

受様は中学生で両親を亡くし
引き取られた親戚宅で厄介者扱いしかされず
高校に進まず妹を育てる道を選びます。

32才の時に妹は幸せな花嫁となりますが
受様は二次会へと向かう妹を見送った後に
交通事故で呆気なく死んでしまうのです。

が・・・
次に気が付いたのはなぜか走る荷馬車の中でした。

荷馬車を操る男達によると
受様は森の中で素っ裸で倒れていたと言います。

どう見ても日本とは思えない世界で
受様は見覚えのある白いワイシャツを纏いましたが
だぼだぼで手が僅かに出るくらいだし
なんだか自分の声も幼く聞こえて戸惑いしかありません。

実は男達は白い肌で可愛らしい顔立ちの受様を
奴隷市場に売るつもりで拾っていたので
彼らは受様に仕事を紹介するからと奴隷商人に売り

奴隷ショップで目玉の性奴隷として競りにかけられ
富豪のシーダム家の次男に落札されます。
彼こそが今回の攻様になります♪

攻様は褐色の肌の青い瞳の美丈夫で
受様を宮殿のような屋敷に連れ帰ります。
屋敷の者は受様を攻様の夜の相手と扱いますが
受様自身は自分の仕事内容が全くわかりません。

なので身綺麗にされて攻様の元に届けられた時に
攻様に尋ねるのですが攻様は「夜の相手をしてもらう」
としか言わないために

年の離れた妹を育て、恋人のいたことの無い受様は
夜の相手?=寝かしつけ! と結論付けるのです!!

意気揚々と寝台に入った受様は
寝物語で攻様を快眠させることに成功しますが
性奴隷として受様を買った攻様は大ショックです(笑)

受様が「夜の相手」の実態を知る日くるのか!?
そして攻様がリベンジを果たせるのか!?

WEB小説サイト「アルファポリス」連載小説の書籍化で
性欲処理に性奴隷を買った攻様と
助けられたと思い込んで売られた受様の
ラブコメディーになります♪

タイトルとあらすじがMYツボだったので
手にした1冊ですがとても面白かったです ヾ(≧▽≦)ノ

交通事故で死んだ受様は推定年齢18才に若返って
攻様の生きる世界にトリップします。

攻様は富豪の家に生まれ、地位を持ち、容姿に恵まれ、
勉学も剣術も苦ではなく商いの才も有り
男女問わずモテモテな男なので

踊り子や歌姫等遊び相手にも事欠きませんでしたが
人間関係をもつれにもつれさせることが多く、
最近は分を弁えた娼婦か性奴隷を相手にしています。

今回は純粋で純朴そうな受様を気に入って買ったのに
手が出せないままに一夜を過ごしてしまうのです。

しかも今まで攻様が買ってきた性奴隷達は顔だけで
攻様の夜の相手にしかならなかったのに
元会社員の受様は教養も常識もあって
昼間も働く気満々な良い子なので

攻様の後始末に奔走する腹心にも
攻様の妹にも気に入れられてしまうし
自分を信頼する受様になかなか手を出せなくて
モンモンする攻様が実に楽しいです♪

攻様の元愛人の嫉妬に絡んだ暴走とか
攻様の弟とや兄とかのちょっかいとかを経て
攻様が本懐を果たして受様を恋人にするまで
とても楽しく読ませて頂きました。

受様は純粋無垢ではありますが
ただ鈍いとか、守られているだけではなく

自分が苦労した人なだけに
誰にでも善意で寄り添おうするために
周りが魅了されていく感じがすごく良かったです。

4

安心

きょう先生の超美麗表紙で無条件購入したものの、中に挿絵がない!気分急降下したんですが読んでみたところ、ああ超安心甘々コースではないですか。声あげて笑うところ複数あり、嬉しかったです。王道話で、絶対覚えているという自信はないため、萌2より萌にしました。BL初心者さんにも安心しておすすめできます。WEB掲載分を加筆修正した本編290Pほど+妹視点の番外編7P。

両親を亡くし中卒で働き頑張ってきた零。妹のめでたい結婚式当日に酔っ払い運転にはねられ、死んだな・・と思ったら異世界。仕事あっせんしてやるよと連れていかれたところでは、周りに人がいっぱい、エキサイト中(要は人身売買オークション中)。ようやく雇用主(=競り勝った)が決まったと思ったら、侍女たちに洗い倒され夜のお仕事をすることになり・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
スペード(攻め兄)、ハート(攻め妹)、クラブ(攻め弟)、ジンラミー(攻め腹心)、エバ(攻め恋人)、その他侍女たちぐらいかな。ジンラミーがナイス。

++攻め受けについて

受けは必死に働いて妹を育てた苦労人。だから恋愛なんてしたことないし、色事には全く無縁だったご様子。天使と見まごう姿に転生した後にその状態なので、まじ天然無垢純粋培養天使ちゃん。ええ子やねえ・・・とめちゃ思います。周りの毒気を吸い取って浄化しちゃうって感じの方で、攻めさんもあれこれやりたいんだけど、どうやって口説き落としたらと悪戦苦闘してました。

攻めさんは後腐れないように遊んでおられたキラキライケメンさんなのですが、偶然買い取った性奴隷(天使ちゃん)にどんどん惹かれていってめろんめろん。富豪次男坊さんで金・権力は持っているから、受けが危ない目にあった時には腹心のジンラミー共々容赦なくカッコよし。ジンラミー、妹のハートが天然ちゃん溺愛して、うっかりすると疎外要因になるため、天然ちゃん攻略に苦しんでおられるのを楽しめました。

攻め受けともわかりやすいし楽しかったし、最後の番外編で受け妹のたくましさにも笑えたし、週末さっくり楽しめる一冊でした!こういう気分よく読める本はありがたい!

6

勘違いスレ違いBL。甘々爆笑系です。

小説投稿サイト掲載作品からの書籍化で、帯にある通り「勘違いから始まる溺愛×異世界BL」と言ったお話になります。

で、私は元々、このタイプの勘違いスレ違いBLって大好きでして。
や、スレ違いと一言で言っても、胸が締め付けられるような切ないものから思わず微笑んじゃうような可愛いものまでー。
様々ありはすると思うのですが、今作は甘々爆笑系ともでも言いましょうか。
あまりに好みのあらすじだったので購入したんですけど、予想以上の面白さと甘さに悶絶しましたよ~。
受けにメロメロになってしまった元遊び人の攻め。
彼の混乱っぷりだったり暴走っぷりだったりには、ひたすら笑っちゃいましたよ。
地位も名誉もおまけに才能まであってと超いい男のはずなのに、このしょうもなさってなんなんでしょうね?
終盤なんてやに下がり過ぎて、ただの変態オヤジみたいになっちゃってますもん。
実はかなりいじらしくもあるんですけど。

えーと、そんな感じで甘くて笑えるだけじゃなく、(ちょっぴり)切なさあり、ハラハラドキドキあり、胸にジーンとくる心を打たれる展開ありと言った所で、ストーリーとしてもすごく面白いです。
緩急の付け方がとてもお上手ですよね。
とりあえず、癒しやハッピーな読後感を求めてる方に全力でオススメしたい。

で、内容です。
車に引かれ目を覚ますと、若返った姿で異世界へと転生していたリーマン・零。
拾ってくれて仕事の世話までしてくれた親切な男達(気付いてないけど奴隷商)の助けにより、大富豪・シダーム家の次男であるダイヤのもとで働く事に。
自分を雇ってくれたダイヤに深く感謝するんですね。

一方その頃、毛色の変わった青年・零を性奴隷として購入したダイヤ。
早速「夜のお仕事」を命じるものの、何故か添い寝をされて、安らぎを覚えてしまうー。
また、零と過ごす中で、いつも一生懸命で心優しい彼に惹かれて行き、抱きたいと言う欲望が募るように。
しかし、あまりに純粋な彼にどうにも手を出しあぐねてー・・・と言うものです。

と、こちら、このあらすじでお分かりいただけると思うんですけど、二人とも出会いの時点でかなりの誤解と言うか、認識の齟齬があったりするんですよね。
で、この誤解によるズレが解消して二人が結ばれるまでが丁寧に綴られるワケですが、これがめちゃくちゃ甘いし笑えるし可愛いしで最高なんですよ。

や、そもそもね、このあらすじだけ見ると零が只のアホっぽく思えるかもしれないんですけど、それは違うのです
彼は、並外れて純粋でお人好しなのです。
えーと、何だろう。
とにかく言動が真っ直ぐだし健気でいい子なんですよね。
彼を捕まえて売り飛ばそうとした奴隷商人ですらほだされて、「兄貴、やっぱり連れていきましょうよ! ちゃんと面倒見るから!」「黙れ! 俺だって耐えてんだ!」みたいな。
また、ダイヤから「夜の相手」を命じられれば、「それならよく妹にしてたから得意です!」みたいな。
で、寄り添って話し相手をし、その優しい声に気付けば寝入ってしまっていたダイヤ・・・。みたいな。

個人的に、あまり純粋無垢な受けって嘘臭いと感じてシラケちゃうタイプなんですよ。
ただこの主人公ですが、単に純粋でお人好しなんじゃなく、芯の通った強さだし優しさなんですよね。
見返りなんかを求めず、人に手を差しのべられるー。
それは、早くに両親を亡くして妹を一人で育て上げたと言う、彼の境遇なんかが関係してると思うんですけど。
そう、めちゃくちゃいい子なんですよ。

また、そんな零にアッと言う間に骨抜きになる攻め・ダイヤ。
彼はですね、全てに恵まれているが故に、わりと傲慢と言いますか。
それが、奴隷でしかない零に調子を崩され、最初は混乱する。
やがて、「彼は本当は天使なのではないか?」とか、アホな事を言い出す。
もうね、受けが好きすぎて、斜め上に暴走しだすのが笑えて笑えて。
最初こそ余裕ぶってた男が、嫉妬で我を忘れちゃったりするのにニヤニヤしちゃって。
個人的に溺愛攻めって大好きで沢山読んでるんですけど、その中でもかなり上位に来る男だと思うんですよ。
自分の気持ちより零の幸せをちゃんと優先しと、意外といじらしくもありますしね。

ちなみに、ここに「零が自分が性奴隷として買われたと言う事実を知ってしまう」と言うスレ違いだったり、ダイヤの元遊び相手が零に嫉妬して・・・と言った山あり谷ありの展開もあります。
ちょっと切なくてキュッとなったり、ハラハラドキドキしたり、思わずジーンと来たりと、すごく良かったですよ。
飽きる事なく、最後まで楽しく読ませていただけました。
とりあえず、終盤のダイヤのデレデレとやに下がりっぷりは見ものだと思います。

10

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