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表題作さくらにあいたら

神原実(高2・陸上部幽霊部員・ゲイ)
松永佑人(高2・自然科学部員)

その他の収録作品

  • [No title],あとがき(描き下ろし)

あらすじ

「もしかしなくても
俺も飼い殺されてんのか・・・?」

恋愛よりも友情優先。
恋した相手の残酷な仕打ち…
でも、好きな気持ちは変えられなくて。

ガンコで不器用、しかもナイーブな高校生・神原実はアイドル顔の同級生・松永佑人に密かに恋している。でも、松永はつきあう相手をころころ替えて「恋の蝶々」と呼ばれる男。しかもノーマル。けれど、恋心を抑えきれなくなったある日、思わず告白してしまい…
ときめくのをやめたいのにやめられない、高校生たちのコンプレックス・ラブ!

作品情報

作品名
さくらにあいたら
著者
古街キッカ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス CRAFT Series
発売日
ISBN
9784813050742
3.3

(18)

(3)

萌々

(3)

(9)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
12
得点
57
評価数
18
平均
3.3 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数12

さくらにあいたら

思わぬところに伏兵が!って
なんとも可愛い作品なのです(≧◇≦)ノシ

主人公の攻は自覚のあるゲイ。
過去、好きな相手に勇気を出して告白したが為に
いろいろダメになってしまったトラウマを持つ。
だから彼女がいるフリをして、ただの友達のフリをして。
そんな攻が好きになったのは、
たとえるのならば、花から花の間をひらひらと舞う「蝶」の
ような男。
美麗な容姿でどこか守ってやりたくなるような。
長く続かない恋を繰り返しているような男。

一途な攻と蝶のような男。
果たしてどーなるか~なお話し。
つかず離れずな関係がもどかしく、
好きな相手にぐいぐい甘えられるお預け状態にあえぎ。
とはいえ、蝶な男にも心のトラウマってのがやっぱりあるもんで。
なんだかんだでチュウどまりではあるものの
長くいい関係を保ってくれそうなその後が想像できて
なんとも心温まるお話しでした。

タイトルと、作中ラストの歌がリンクしてるのも
やられたwwと思った一つ。
この指とまたらもう話しません(´艸`*)ぐふ

3

ジワジワ来る

だいぶ前に読んだんですが、初読ではイイね!って感じで満足はしましたけど、二度三度と読むとジワジワ来る作品ですね^^
昨日また読んじゃってジーンと来たので感想書きます。

これ、一見オーソドックスに見えるけど、私的には初挑戦って感じでした♪
身長差がほとんどゼロのカップルが主人公なの、小説漫画どっちでもたぶん初めてで。
あと、生粋のゲイが主人公ってのも初めてでした。
今まで読んだやつでも「オレはゲイ……」って独白するような描写はたまにあったのですが、たいていは幼馴染みに初恋しちゃって、みたいなシチュエーションで、純粋に「俺は男しか愛せないんだ……」というのは新鮮でした。
BLは「ゲイだから好きになるんじゃなくて、好きになった人がたまたま男子だった」のが醍醐味だってよく言われますけど、必ずしもそうとは限らないんだな、と感じさせられる作品でしたね。
明白なエッチシーンはないのですが、妄想シーンから見る限り主人公は攻めのようですね^^
あ、攻め視点の作品を読んだのも初めてかも♪
ですが、心情描写的には、主人公はかなり受け的。
ゲイの悩みも、中学時代のトラウマも、すっごく切なくて、セリフはふわっとしたユーモアも含んでいるのですが、哀愁が漂っています。
萌えつつも、かわいそうだなあ、と思わずにはいられなくて、ラストは本当に感動しました^^

で、(一応)受けの相手役は、彼女がころころ変わる美少年、なんですけど、いろいろな背景があって、「遊び人じゃんこいつ!」とは突っ込めないさみしさが溢れているキャラで、主人公といいコンビでした。
(個人的には、もう少しジタバタ苦しんでくれた方が主人公が浮かばれた気もしますけどねww)

二人の心情描写が絶妙で、たぶんキャラ設定を「要約」しちゃうと、なんかすんなり好きにはなれないキャラになりそうなのに、すごく自然に感情移入しちゃうお二人でした。

脇役に女性が二人出てきますが、当て馬!という感じではなく、すごく魅力的に描かれていて、とても好感が持てました^^

ストーリー展開自体は、超大事件が次々と起こるという感じではないですが、丁寧な心情描写のおかげで目の離せない恋模様となっています。
全体的にほのぼのしていたかな。

余談ですが、BLでサボり気味の部活って、なぜか陸上部の登場回数が多い気がするのは気のせいかな?w

2

キャー!可愛い!

というのが今回読み返してみてまず初めに思った感想です。
ほとんど口に出して年甲斐もなく叫びそうでした^^;
初めて読んだ時はそれ程でもなかったと思うんですが、何度か読み返していくうちに萌度が上がっていく感じです。

ノンケとゲイの高校生で親友の2人のお話です。
可愛い顔で女の子には凄くモテるけど、決してその女の子たちを好きになりはしない同級生に一目ぼれをしてしまったゲイの男の子。
想いを伝えずに親友の位置でずっといたけれど、想いが溢れてしまってとうとう・・・という感じのお話ですが、このゲイの男の子が好きでした。
どうしようもない人を好きになったけど、望みは全くなくて、自分の気持ちは決して押し付けられなくて・・・切ないですよね><
親友の位置を失わないように平常心を保つ努力が、次第に飽和状態になっていく心情の変化が丁寧に描かれてると思いました。
もう一つ、この作品でよかったのは、女の子の描かれ方。
一生懸命に恋していたり、大事な友達を支えたりする、優しくてカッコイイ女の子が登場します。
BLにもこういう女の子がもっとたくさん登場するといいのに、と思います。

2

蝶々の最終着地点

表紙とタイトルに惹かれて購入しました。BLというくくりの中で、こういったまっさらな白地の背景って、意外と珍しくないですか。そこに切なげに微笑む美少年2人の姿と舞い散る桜の花。私にとってとても魅力的で、これは買わなくてはと思わされました。

この作品、ストーリーが1冊の中でうまくまとめられているなと感じました。恋多き少年 松永と不器用で頑固、けれどナイーブな神原の恋模様が描かれています。作家さん、人物の心情の変化を描くのがすごくお上手な気がします。少なくとも私は、神原くんの想いがひしひしと伝わってきました。ストーリー自体はそこまで複雑なつくりではないけれど、ひとつひとつの言葉に重みがあるせいか、軽い感じはしませんね。あっさりした中に少しの深みがあり、後読感の良さも二重丸です。また、女性キャラの使い方が素晴らしかったです。まさか自分が、BLマンガの女性キャラに魅力を感じる日が来るとは。笑

タイトルのつけ方にもセンスを感じます。実際の蝶々の歌、ストーリーとリンクしていて素敵です。私の場合、絵柄がものすごく好みだったというのもありますが、それを差し引いても充分に楽しめる作品であると思います。

1

なかなか!!

他の方のレビューを見ていて、
ちょっと半信半疑な感じで(笑)読んだのですが
これがどうしてなかなか面白かったです^^

主人公のカンバラくん。
女の子にモテモテの松永くんを好きなんだけど
松永くんはノーマルモテモテなので彼女を切らした事がない。
そこで、カンバラくんは友人の女の子である雅ちゃんに
色々と悩み相談するんだけど
この2人の会話が素晴らしいw

本当に目の前に居たら、すごくテンポ良く会話してそうで
2人とも頭がキレるんだろうな~という感じ^^

BLだけど、この会話を楽しむのも十分アリだと思いました。

えっち度は低め・・・どころZEROに近いけど
でも絵もキレイだし、ストーリーとしては堪能できました^^。

1

キレイ目

あっさりキレイ目で読みやすい。
アイドルの顔の松永と、松永にひとめぼれして一喜一憂する神原。
全体的にクールな印象を受けました。
うーん、いまどきの高校生って感じなのかな…?
松永には何か家庭の事情的な問題がありそうだけど
そこをもう少し突っ込んで描いても良かったかなと思います。

丁寧なんだけど、線が硬いのか?表情や動きも硬いように感じました。
(私が微妙な機微を読み取れていないだけなのか…汗)

ストーリー的には不安定だった松永が、
落ち着ける場所を見つけられてよかったな~と。
これから、この2人の人生には色々あって、き
っとこの先将来的に2人は別れてしまうと思うけど、
お互いにとって大事な時間を過ごせると思う。
そんな事を感じさせるEDでした。

1

女性キャラが良かった

女性キャラを上手く使ってたのが印象的でした。
話の分かる姉御タイプの雅ねーさんに目がいきがちですが、私は「普通の女の子代表!」みたいな加藤さんがかなり好きでした。
一生懸命彼氏の理解者になろうとするし、その気持ちに嘘はないんだけど、相談相手に心がわりしちゃう加藤さん。
最後に「だって人の気持ちは変わるもの」という、ありきたりだけど本質をピンポイントでついた名言をはいた加藤さん。
一番可哀想なのは加藤さんだな。作中で可哀想ってだけでなくて、たぶん読者にもあまり同情してもらえないしw
彼女が男性キャラなら脇役萌えする読み手からの支持が集まるだろうになァと思いました。

主役二人については、ちゃんとしたゲイとちゃんとしたノンケなのが良かったです。
やっぱノンケはこうでなきゃねー。簡単にホモっちゃう設定上だけのノンケは好きじゃない。無自覚の鬼畜っぷりがステキ。このアホ!と思い、ゲイくんの気持ちを思ってキュンとなる。

キス止まりだったのは残念だった。エッチするとこ読みたかったな。
あの佑人がどんなふうに乱れちゃうのか、妄想すると萌える。
ただこの作品の場合、エッチシーン要らないって方もたくさんいると思う。そういうタイプのお話です。

2

女の立ち位置

ゲイの高校生・神原は、同じクラスの松永が好き。
神原は中学のとき、ゲイであることが広まって、傷ついた経験をもつ。そんな神原を救ったのは沢田という女の子。女と付き合っているふりをすれば、ゲイの噂や偏見をはねかえせるでしょう、と。

好きじゃなきゃこんなことできませんよね。でも神原はゲイだから、あくまで女は対象外で、沢田もそれをよくわかっている。むくわれない恋――。沢田は神原の恋を応援し、自分は身をひく。BL だけど、女の立ち位置を考えさせる話でした。

タイトルの「さくらにあいたら」とは、おなじみの童謡に由来します。
  ちょうちょう ちょうちょう
  菜の葉にとまれ
  菜の葉に飽(あ)いたら
  桜にとまれ
  桜の花の 花から花へ
  とまれよ あそべ
  あそべよ とまれ
元はスペイン民謡らしいです。

1冊かけて、これっぽっちしか進まないのか! とも思いましたが、それでも読後感はスッキリです。

1

蝶々の最終着地地点

初コミックだというのですが、とても完成された世界観に驚きました。
無駄で雑なコマがなく、線の細い絵で全て綺麗に仕上げられた絵が特徴的です。
淡々としているのですが、低温火傷しそうな熱さが根底にあります。

元陸上部でゲイの神原(ヘタレ攻め)×遊び人な松永(女王様ツンデレ受け)
実際に行為があった訳じゃないので、受け攻めはこうかなという想像です。
松永に一目ぼれした神原は、女の子と遊ぶ姿を見ては悩まされる。
神原の相談相手の雅は女の子なんですが、性格がとてもさっぱりしていて、神原がゲイであっても否定しないし、いい子です。

すぐに女の子を取っかえひっかえする事から、松永は蝶々と例えられる。
花ではないから止まってももらえない神原。
我慢できなくて衝動的に告白するが、上手くはいかなくて。
友達の位置には戻ったけど辛くて、まだ足りないという欠乏感が切ない。
互いにトラウマがあるが故に中々相容れないのですが、そのもどかしささえも味わいがあって、よかったです。

頑固で不器用でナイーブな神原の独特のペースと、松永の開き直りな逆切れ気味な告白がよかったです。
松永の傷を回避しつつ、それをうわまわる言葉で愛を伝える神原といい、萌えずにはいられない二人でした。

さくらにあいたら=桜に飽いたら
タイトルの意味と蝶々の歌への関連付けが上手いなと感じました。
最後に二人のラブラブな初々しいキスシーンが拝めてそれだけでも満足ですが、出来ればHも見たかったかも。

まとめ方がすっきりしている爽やかで綺麗な話です。
ストーリー性重視な方に、お勧めです。

1

恋の蝶々

神原が好きな同級生の男・松永は顔が良くて女の子をとっかえひっかえするような人。
そんな松永を「蝶々」と表現するのがとても上手いなと思いました。
綺麗で色んなところへひらひら飛んで行き蜜を吸ってはまた違う蜜を求めて飛んでいく。
でも自分のところへはその蝶が止まることはない。
―なぜなら俺は花じゃないから
このあたりの表現がすごく好きです。松永はまさに蝶だなあと。
でも自分は花(女)じゃないから蝶(松永)が止まることはない、というところはすごく切ないと思いました。

松永がこうなってしまったのもちょっと原因があるんですがね。
最後2人が思いを伝え合って神原が泣くシーンはちょっとうるっときました(;_;)
神原もトラウマがあって出れなかった部活にも出れるようになってよかったと思います。
エチはなかったんですが、神原が松永を想って自慰しちゃうときエロイ松永が見れますよw笑
描き下ろしで松永からキスして赤くなってるのが可愛かったw

そしてもう1人重要なキャラが雅ちゃん。
神原と中学から一緒で神原のよき理解者。本当は神原が好きだけど、神原が男しか好きにならないとわかってていつも相談に乗ったりすごく良いキャラでした!
松永に中学のときの神原のことを話したのも彼女だし、彼女もこのストーリーになくてはならない存在だと思います!

松永と神原がどうなったとか、雅は先生に告白できたのかなあとか今後の話もちょっと読みたいなんて思いましたw
とても良かったです♪

1

不器用同士のガチバトル!(ちょっと間違い)

最初に言っておくと、ぜんぜんエロないです。キスシーンはあるけど少女マンガ誌に載ってても平気な程度。
だから、受け攻めは作中の主人公の妄想で「多分そうではないか」と推測される感じですが、この二人なら逆でもいいかもしれません。
どうでもいい前フリが長すぎました・・・。

陸上部所属の神原は幽霊部員で、彼女である雅の所属する自然科学部に入り浸っている。
自然科学部で雅のクラスメイトの松永は、女から女へ蝶々のようにふらふらしていて、二股、裏切り何でもござれなのにきれいな容姿とほっとけない雰囲気で人気がある。
松永は神原と友達のつもりなのだが、実は神原は真性ゲイで、雅との付き合いも偽装、松永に一目惚れしていて、それを隠して付き合っている。

ここまで書くと、何となく話としてはありがち?な感じなのですけど、出てくる人全員何だかクセがあって、とてもいいんですよ。
特に主人公の神原のクセ者な感じは不思議ですね。ただ、こういう男子っていうのは、なんか本当にその辺にいそうでリアル。
対して松永は浮世離れしてる感じもありますが、逆にそこがリアルだったりします。
自分の家族との葛藤、そのせいで女の子との付き合い方がおかしいこと、自覚してるけど直すつもりもない感じで、ただ女の子の間をふらふらしてるのとちょっと違います。
その感じは、見てて痛いのですが。

神原が我慢しきれずに勢い余って松永に告白するところから話は動きます。
動きますがなんだか停滞してるんだか、いいんだか悪いんだか、微妙に流れながら動く感じですかね。
とりあえず、よくあるテンプレBLみたいな感じでは全くないです。告白されて意識し始めてドキドキして結ばれるとかじゃないです。
もっと痛くて青臭い。若くて、挫折してて、人を何となく信用できない二人だからこそのすれ違いと思い違いと諍いがあります。

ところで、初コミックスという話ですけど、絵はとてもすっきりとしててきれいで乱れがないですね。
そして、ものすごくコマ運びが旨いというか、行間に思いを込められるいい雰囲気があります。それが何だかすごく気持ちよくて、スルっとキャラの心情が入ってくるというか、とにかく一言で言うと卒がなく上手い。
これからも楽しみだなと思います。
正直言うと、上手くいった二人のちょっとエロいとこ見てみたくもあるんですけどね。
上手くいってても、この二人だとエッチにたどり着くまでもまだいろいろいろありそうな気がしちゃうんですよね。そこが見たいです!

2

読む人を選ぶけどとても良い作品

商業、同人ともにハイレベルな心情表現をされる古街氏の初商業コミックスです。
不器用でナイーブな神原と奔放でさっぱりした松永との、
高校生同士の緩やかな恋愛模様が描かれています。

受キャラの松永が独特な上、蝶のようにふわふわと恋愛相手を変える子なので
(まあ結局神原に惹かれるのですが。笑)
このタイプが苦手な人には向かない本かもしれません。
私はこの作者の描く作品の言い回しや雰囲気が好きなので
萌えつつ楽しみつつ読めました。

Hシーンはありません。
日常の中でゆっくりこころが繋がっていく様を楽しむ漫画です。
また、幼馴染の女性キャラが出てきますが、協力者的存在で
読んでいる女性があこがれさえ持てそうな強い子です。

HナシのBL、さっぱりすっきりしたBLを読みたいときにオススメです。

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