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表題作天使の贖罪

英国伯爵・クリストファー・ロイド
孤児 久住優希 16歳

その他の収録作品

  • 海辺の天使
  • あとがき

あらすじ

孤児の久住優希は、十年間援助をしてくれた『足長おじさん』クリストファー・ロイドのもとで暮すため渡英した。
クリストファーは秀麗な美貌をもつ伯爵で、優希は優しい彼に、いつしか恋心を抱くようになる。
十六歳の誕生日の夜、想いを止められない優希は、クリストファーに告白し、受け入れられて彼に抱かれる。
激しく求められ幸せを感じる優希だったが、自分がクリストファーの復讐のために育てられていたという絶望的な事実を知り―。
無垢な少年と冷酷な英国貴族のセンシティヴ・ラブ。


作品情報

作品名
天使の贖罪
著者
弓月あや 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラノベルスHYPER
発売日
ISBN
9784778104153
2.8

(5)

(1)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
1
得点
12
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
20%

レビュー投稿数1

なにこれ・・・

弓月さん作家買いの1作なんですが・・・

読んでて呆然としてしまいました。時間の無駄だったと思うくらい酷かったです。
いやもう『復讐もの』というのもどうなんだろうと思うくらいに中途半端でどうしようもなかった。

優希(受)が足長おじさん(←もうこれだけでファンタジック)との対面を夢みて英国にやって来て、クリストファー(攻)に優しくされて惹かれて行く様子はまあよかったんです。その先に突き落とされるのは(あらすじで)わかってましたから。
絵に描いたようなイジメ役のメイドも悪意に満ちて非常に気分悪いんですが、優希の健気さを強調するためのキャラクター・エピソードとしてはまだ許容範囲。

しかし、クリストファーの復讐→ラブへの流れというのか心境の変化があまりにも唐突で、これはどうすればいいのかと呆然としてしまいましたよ。
とにかく読み手は完全に置き去りだと感じました。

いったい弓月さんはこの作品で何を書きたかったんでしょう。少なくとも私にはまったく伝わらなかったし、作品としての一貫性が感じられない。
『復讐』を書きたかったんならそれこそクリストファーの葛藤をもっと読み手に伝わるように描写してくれないと、心変わりがなんとも説得力がなくて安易にしか見えません。

これならいっそ復讐なんて排除して、いつものあまあま王道路線で書いた方がまだよかったんじゃないの?たとえ『ベタベタ』で『ワンパターン』だとしても(貶してませんから)、こんな薄っぺらで安っぽい『復讐もの』よりずっとマシだと思うよ。
いや、いまどきないくらいに『ベタ』で『王道一直線』でもきちんと読ませる弓月さんはある意味スゴイと思ってますから。←本音の褒め言葉です。作家買いするくらいだし。

ショコラノベルズのHYPERレーベルではいつものことですが、Hが多過ぎて心情やストーリーの細かい部分が犠牲になってると感じるんです。

もちろん、両方うまく取り入れてくれたらそれがいちばんいいんでしょうが、個人的にはこんなにHいらないからその分足りない描写を入れてよ!という気分です。←この作品はもう最初の(プロットの?)段階で何か大事なものが抜け落ちてませんか?という気がします。申し訳ありませんがよくこれを本として出す気になったなあとさえ感じました。

あらすじに全部書いてあるじゃん!という作品はたまにありますが、これはあらすじだけで本文読まないほうががまだマシなんじゃないかとさえ思いましたよ。時間の節約というだけでも。

せめてあらすじに『復讐』の部分が入ってなきゃ、その部分の驚きやハラハラだけでも味わえたかもしれませんが・・・読み終わってから考えてもいったい何を楽しみに読めばよかったの?と困ってしまいます。

弓月さんは基本的に好き作家さんですが、これは無理です。いくらなんでも酷過ぎる。作家買い=それなりには期待していたから余計に腹立たしいです。

個人的に弓月さんで最低レベルです。

4

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