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表題作百華王の閨房指南

涅哩底王(雨黒燕)、紅琰が指南役務める魔王太子
紅琰、魔界で放蕩三昧の天族の第二皇子

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

天族の第二皇子・紅琰は正体を偽って魔界で放蕩していると、魔王太子・雨黒燕の閨房指南役に選ばれてしまう。自慰の仕方も知らないほど純粋で心優しい雨黒燕に慕われて悪い気がしない紅琰。兄との確執に悩む中、雨黒燕と過ごす穏やかな日々はかけがえのないものになる。そしてついに迎えた夜伽の日、雨黒燕に突然想いを告げられる。天族と魔族、敵対する種族ゆえに報われない初恋を哀れみ、紅琰は一度だけ彼に抱かれるが…

作品情報

作品名
百華王の閨房指南
著者
砂床あい 
イラスト
ホン・トク 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784778136161
4.2

(25)

(14)

萌々

(6)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
102
評価数
25
平均
4.2 / 5
神率
56%

レビュー投稿数5

素晴らしき保健体育

あーこれ、すごく好き。とっても面白かったです!
息をつかせぬ展開に引き込まれっぱなし。見せ場がいくつもあってニヤニヤ・ハラハラ・ドキドキの連続です。ストーリーが本当にいい。

まず表紙について言わせて下さい!…ホン・トク先生のイラストが神。「狐艶伝」の美麗な絵を彷彿とさせるイラストが本当に素晴らしいです。美しさに加えて情事シーンの挿絵がこれまた凄くて。修正がどえらいこっちゃになっていました!…まんまです、まんま。
ストーリーとイラストが見事に融合しているので、文字と絵の双方で楽しめる一冊です。


作品のジャンルは中華ファンタジー。
タイトルからエロが主軸だと思って読み始めたんですが、とんでもない。エロパートは確かに濃厚ですが、ストーリーが良いからこそ引き立つエロ。それと心理描写に注目です。

この作品は天界と人間界と魔界に分かれている世界観。主人公の紅琰は天帝の息子で、流した浮名は数知れず。奔放な彼が魔界へお忍びで繰り出していたところ、魔界の王太子の夜の指南役に勧誘されてしまう。いきなり「保健体育」の先生となってしまった紅琰は、魔王の王太子である雨黒燕(紅琰が付けたあだ名)に性教育を教えることになっていきます。

この紅琰先生による保健体育の授業が面白いのなんのって!雨黒燕は性的な知識が全くないので、おしべ&めしべの状態からスタート。紅琰も失笑です(笑)
教科書は当てにならん!と実践あるのみで教えていこうとする紅琰ですが、そういう場所で経験させようとするも上手くいきません。なぜか。

雨黒燕は紅琰のことを好きになっていたからです(*´꒳`*)

とは言え、脱童貞は王太子として必須科目とのこと…そこで紅琰に筆下ろしをお願いし、2人は身体を繋げます。

私としてはここまでのストーリーがこの作品の全貌だと思ってたわけですが、実はこれからがこの作品の見どころ。
閨指南を通じて想いを通い合わせた2人のその後は、紅琰の兄の歪んだ愛情や紅琰の記憶喪失、そして天界と魔界の一触即発といった展開になっていきます。
2人の恋愛の行方と2つの世界の未来はどうなるのか。背景にあるそれぞれの想いや思惑が本当に面白かった。

この物語の面白さはキャラクターにもあり。
紅琰は天界きってのプレイボーイで、もちろん攻めの方でした。それが、雨黒燕の性教育の先生となってからは受けの方で指南。(こーゆうの好き)
少年だった雨黒燕が立派な青年となってからは、紅琰の教えを忠実に実践し紅琰を全身で愛していきます。教え子が優秀すぎて、経験豊富な紅琰を翻弄する様がなんとも言えませんでした(*´∀`*)

エロのシーンは破壊力大です。特に終盤のベッドシーンは色んな意味で凄かった…(//∇//)
砂床先生の濃厚な文章とホン・トク先生のイラストのコラボを存分に楽しんで下さい。


砂床先生が中華ファンタジーにハマっていたとあって、その世界観の作り込みに意気込みを感じました。参考文献から色々と勉強されたんだろうなって思いました。馴染みのない単語の数々は中華作品独特のものだと思いますが、そこまで難しいものではなく。脈絡から何となくの意味で分かるので、そこまで気を張らずとも読めると思います^^


読後感も良く大満足!
読んでいる間は至福の時間でした。

6

ロミジュリ要素ありな中華ファンタジー

今回は魔界の王太子と天界の第二皇子のお話です。 

兄との確執から他界を放蕩する受様が
魔界太子である攻様の大切な人となるまで。

太古の昔、人界と天界と二分されていましたが
天界で禁忌を犯して強大な魔力を手にした神が
天界転覆を諮りながらも天帝に敗れれた事で、
世界は天界、人界、魔界に三分される事となります。

受様は牡丹の化身をもつ天帝の第二皇子です。

天帝が受様の母を見初めた時に既に正妃と第一皇子がおり、
受様を宿した母は正妃から幾度も毒を盛られます。

正妃の悪行は露見し、廃后されて永久追放されますが
第一皇子は罪人の子と呼ばれながらも天宮に残り、
受様も第一皇子に命を狙われるようになります。

受様は精華宮の奥の広大な花園花々に
仙力と水を与えるのが仕事ですが
受様は天界を抜け出して魔界や人界で羽を伸ばし
艶福家として名を馳せていました。

その日受様は魔界の楼閣にて杯を傾けながら
魔界で話題という王太子妃選びの話を耳にします。

魔界の世子は成人と同時期に正妃を娶るのが通例で
現魔王の王太子は大々的に後宮を構える予定で
閨房教育をする師を探していると言います。
この王太子が今回の攻様になります♪

なかなか難儀だなと思う受様したが
粋客が芸妓に絡むのを目にして止めに入った事で
攻様の閨房指南にと望まれてしまうのです。

魔王太子の指南役に興味を引かれた受様は
帯同していた側近に反対されながらも
嬉々として役目を拝受するのです。

果たして受様は正体を隠したまま
攻様の閨房指南を務めあげられるのか!?

魔王のただ1人の息子である攻様と
放蕩ぶりから攻様の閨房指南役に選ばれた受様の
中華神仙ファンタジーになります♪

色ごとに長けて浮名を流す年上受様が
まっさらな攻様に色々と教え込むという設定が
とても楽しそうだなと手にした1冊でしたが
期待以上に面白かったです。

あとがきによると中華古装劇の鉄板ネタを
随所にちりばめられているそうで
確かになるほどなお約束シーンが沢山あって
かなりツボ押しされましたし、

成人を控えた攻様が受様の教えを乞う中で
徐々に受様に惹かれていく様子は
けっこう軽くてコミカルなノリでしたが

自身の愛を見つけられない受様の哀しみ、
血の継承の為と多くの妻を求められる受様の望み、
受様を憎んでいる第一皇子の陰謀、
天族に恨む魔族と魔族を蔑む天族の確執と

天界と魔界の因縁が絡まっていく事で
シリアスで重い展開になっていき
ハラハラ&ドキドキで

受様が攻様の伴侶となる大団円まで
とっても楽しく読ませて頂きました (^-^)/

3

色気ムンムンの受けと純真な攻めの成長

年下の攻めに形勢逆転される受けが好みなのでとても良かったです。受けの紅琰は面白がって雨黒燕に色々性の知識を教えるのですが、それが徒となって最後には全部自分の身体に跳ね返ってくるという展開が美味しい。紅琰は花花男子、いわゆるプレイボーイなのですが、初めて抱かれる喜びを知って溺れてしまうと言うのもエッチでいいです。
中華BLは設定が難しいのですがこの作品は簡略化されていて初めてでも分かりやすく、かつ中華の魅力は残してあるのでとっつきやすいです。あまり見慣れない漢字も出てくるので辞書がそばにあると理解が深まるかも。とはいえ読み飛ばしても別に問題は無いし、なんとなく文脈で意味をさらえるものがほとんどです。
また、ホン・トク先生の挿画が美麗で素晴らしいです。小説の内容にとても合っています。特に成長前の攻めと成熟した姿の描き分けが良い。成長前の雨黒燕が可愛くてお気に入りです。

1

エビチリ!

初読み、砂床先生。
大変好みでした!
中華もの、受けが年下、攻めのことが大大大好き執着系♡
ホン・トク先生の美しいイラストもこの世界観にばっちり。
中華ものは大好きなんですが、名前諸々に慣れるまでにいつもは一苦労…のはずが、さすがエビチリ(あとがきより拝借)!
指南内容には各所で吹き出し、
魔王太子の練習初日にハラハラし、
紅牡丹を渡した時には拍手、
記憶抹消の薬が出てきた時はキツイ展開を覚悟。
重くなりそうなところもテンポ良くストーリーが進むおかげで精神が引き絞られることはありません( ◜ᴗ◝ )
雨黒燕の焼きもちっぷりも見ものです♡♡
あ、あとがきもめちゃくちゃ面白かった!!

0

天界と魔界

なんとなく購入。「やばいパターンか!?」とビビったものの、なんとか幸せ路線で着地、はらはらきゅうきゅうするお話でしたので萌にしました。ほんと、死んじゃうかと思った・・本編280Pほど+あとがき。

天帝の第二子でありながら、兄から疎まれているのを避けるべく、あっちこっちふらふらしている紅琰(ホンイェン)。魔界で遊んでいた時に、つい目立ってしまい、太傅(たいふ)の目に留まって、魔界の王太子に閨房術を指南してほしいと頼み込まれ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
冬柏(受けの側近)、月季(受け兄)、玉梅(受けの悪友)、天帝、魔王ぐらいかな。

++攻め受けについて

受けは愛と子孫繁栄を司る方。超イケメン、軽やかに花から花へ飛び回る誑し能力満点男!心から愛し結ばれた後に、その相手が他者に心を移した瞬間に身が朽ち果てるという設定があり、それが理由となって、今まで誰も愛したことがないという、ちょっと臆病さんでもあります。タイトルの百華王とは受けさんの二つ名。

攻めさんはようやく生まれた魔界の跡継ぎ。お年頃になったので閨房術を・・・となり、ぐんぐん知識を受けさんから習得、実践もなさって、ある意味まっすぐ、お育ちの良い方。魔界の王太子なんで、図太い方です。

図太いまっすぐ王太子さんが、一生懸命受けを思って、受けはその年下のまっすぐなところにほだされちゃうってお話に、受け兄の執着が絡んでくるっちゅう感じのお話です。兄がいい感じでひねくれ執着さんでヤバくて良いです。(受けが一回儚くなってたりしたら、大好物コースだったんですけど、ちょっと違いました)

あと1P、ご立派なブツの挿絵がドドンとありますので、外読みされる場合はご注意くださいませ。電子だったらきっと白抜き間違いなしなんだろうけど、なぜか紙だと一本線も無いです、わーお。

最後にほんとにごめんなさいなんだけど、どうしても気になったのを。表紙の受けの額にある角。なんだろう、もうちょっと立体的な感じというか、生え出している場所が額だからか、うーん・・・恰好よくならんのか・・と思ってしまったんです!角難しい!

色々書いちゃいましたが、立派なイケメン二人の絡みがお好きな方でしたら嬉しいのでは?と思う一冊でした。

1

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