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表題作仮面の男と囚われの候補生

シュアン・真紅,篤志家の官人
トキハ,不吉の象徴と言われる眼をした孤児

その他の収録作品

  • 初めての蜜月
  • あとがき

あらすじ

紫と黒のオッドアイは不吉の象徴──。親にも疎まれ捨てられて、孤児院で育ったトキハ。唯一励ましてくれたのは、定期的に訪れる篤志家のシュアンだ。立派な大人になって、お礼が言いたい──。晴れて大学に合格するけれど、入学直前になぜか突然キャンセル!! 娼館で初物の男娼としてオークションにかけられてしまう!! しかも落札者として現れた男は、再会を夢見ていたシュアンと瓜二つで!?

作品情報

作品名
仮面の男と囚われの候補生
著者
犬飼のの 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784199010897
3.4

(35)

(9)

萌々

(12)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
8
得点
114
評価数
35
平均
3.4 / 5
神率
25.7%

レビュー投稿数8

一冊物でとても読み易い

犬飼のの先生の作品は、暴君竜シリーズや薔薇の宿命シリーズなどその他複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

不吉と言われるオッドアイ。更には紫眼もまた不吉の象徴として、親に捨てられ孤児院で育ったトキハ。紫眼のオッドアイの所為で同じ孤児院の子供達からのいじめ、教職員達も取り合わない。辛い日々の中、唯一の救いは孤児院に本を寄付してくれた篤志家のシュアンの存在だった。
シュアンと出会い、徐々に孤児院での生活がまともになり、17歳になったトキハは勉学に励んだ結果、かつていじめグループのリーダーだった桜と共に国立の官人養成大学への入学が決まった。
しかし、孤児院を出て大学へと向かうはずの車は何故か男娼館へと行き着き、初物の男娼としてオークションにかけられてしまう。
そのオークションでトキハを落札した仮面の男はシュアンを彷彿とさせる人物だった。

あとがきで犬飼先生が「エロを頑張った」とのことですが、個人的、各項目5段階で
ストーリー 3
エロ 3
シリアス 2
ファンタジー 1
な感じだと思います。

シリーズ物と表記されていませんので、続編が出るかは分かりませんが、設定や展開としては充分に広がりそうな感じはしますし、ストーリーや設定はシリーズ物のファンタジー系よりは複雑ではないので一冊物としてとても読み易い作品でした。

シリアス面では主人公のトキハは孤児院時代からのいじめから始まり、無事入学出来た大学でもいじめがあり、男娼館ではモ○レはありませんが若干触られたり道具を使われたりなど、いじめっ子だった桜にもはっきりとしたシーンではないが、ツラい体験をするのでそういったシリアスや痛々しいシーンはありますが、紫眼のオッドアイで不吉と言われイジメられてたトキハは自己評価が低かったりするが、男娼館では自分とは別と割り切って男娼を演じパトロンを見付けて大学への入学を再度見出そうと考える、意外と強かな内面を持っているので、シリアスなシーンでもあまり悲愴感を持たなくても読み進めることは出来るかもしれません。

個人的にいじめっ子だった桜が過去の体験などから、どこか憎めないキャラといった感じではあるが、個人的にはちょっと苦手なキャラではあった。桜の言動も間違ってはいないだろうが、男娼館から連れ出さなくても大丈夫だったのではないかと思ってしまった。

攻めのシュアンにはまず、トキハを落札したのはシュアンなのか?という謎が出てくるが、それとは別で私は小説の挿絵を先に全て見てしまい、何となくこういう展開なのかと察してしまったので、我ながら愚かなネタバレを自ら行ってしまったことをここに記載させて頂く。
ですが、そのネタバレを知った上でも作品は楽しく読めたので、先に挿絵を見る見ないは各々で決めて頂きたい。

孤児院で出会ったシュアンは格好良くトキハが目指す憧れの存在。男娼館でのシュアンは言動が辛辣さもありながらトキハを気遣う優しさが言葉の端々からうかがえるので、攻めとしての株はあまり下がらなかったです。
格好良くて紳士なシュアンだけど、書き下ろし後日談の「初めての蜜月」でのシュアンの会話は素や人間味が垣間見えるのがちょっと面白くて、タイトル通りの蜜月具合でホッコリしました。勿論絡みも通常よりも倍の美味しさが良いです。
個人的に大好き犬飼先生の作品として、この後どうなるのかと危うさからハラハラドキドキして安定の面白さがあり、魅力的なキャラ達が健気に強かに生きる様に応援したくなります。是非とも読んでほしいです。

5

続編読んでみたいな

キャラ文庫の「暴君竜を飼いならせ」シリーズ以外の犬飼のの先生の新作と知り、コミコミさんに予約して楽しみにしていました。

既にベテラン作家さまだと思っているのですが、無駄のない筆運びと見事な展開に流石と唸っていました。

さて、内容ですがトキハは気の毒な身の上でとても不憫なのですが、娼館で男娼として初物オークションにかけられて仮面の男がトキハを落札した時に、私は何となくシュアンの正体を悟ってしまいました。

ただ、たまにトキハとの言動がチグハグだったり、かなり厳しいことも言うのでシュアンの真意はどこにあるのだろうと思ったのも事実なんです。

トキハに対する愛情は本物だろうとは思っていました。なので自分の推測した部分はかなりの確率で合っていたのですが、驚くべき秘密がシュアンには隠されていました。

あー!!!そう来たか!ってかなり驚きました。全く想像していませんでした。

犬飼のの先生がかなりエロを頑張ったとツイートされてらしたので、最初はエロが沢山あったらどうしようと読むのを躊躇してたのも確かなんです。でもこのエロを頑張ったというのは、沢山のセックスシーンを長々と書いたから頑張ったという意味ではありませんでした。先生流石です♡

トキハとシュアンとのセックスシーンのひとつひとつに意味があるんです。最後まで読むとその意味を更に痛感する事になります。私は常々言ってますが漫画も小説も、ダラダラしたエロ本みたいなセックスシーンは要らないと思っています。

そんな好みのエロを書くお気に入りの作家さまの1人が犬飼のの先生なのです。

それとトキハと同じ孤児院出身でずっといじめっ子だった桜ですが、「暴君竜は飼いならせ」シリーズのユキナリを彷彿とするキャラで嫌いになれませんでした。あの逞しさ憎めません。www

トキハと桜はとある組織によって大学を勝手に入学辞退にさせられてましたが、本人が望んでいなかったという事で復学していました。
この復学したお話が「初めての蜜月」に入っていました。頑張り屋で優秀なトキハには上を目指して貰って、世の中が当たり前だと思ってる不平等な価値観を覆すようなリーダーになって欲しいと思うのです。

初めて出来た友人やシュアンの助けを借りて駆け上がる姿を見てみたいと思いました。
是非とも続編をお願いします。

そして可能なら「暴君竜を飼いならせ」シリーズの子ども達のお話を新シリーズとして待っています!

9

運命に翻弄されるトキハ 

犬飼先生の挿絵担当は、みずかね先生は初めてじゃないのかな?綺麗でした。

「暴君竜・・」は、暴君竜・可畏が愛を知ることで
度量を拡げ理想のリーダーになっていく、可畏の成長物語だったので、今作も期待。

でも先に読んだあとがきに、「既出の雑誌掲載作品の改変編集版/エロ多め」とあって、
ストーリーより、エロ重点だったのか、・・と購入を後悔。
エロと暴力シーンあり。

オッドアイ+紫眼の為に、捨て子から始まるトキハの運命、酷過ぎる。
トキハが孤児院で、シュアンに寄贈の御礼を伝えた事から運命が変わりだす。
「世の中を正しくする力が欲しい」とシュアンに語るトキハ。

トキハの運命はまっすぐ行かない。
孤児院を出る17才から二転三転する。
桜とトキハが大学合格、寮に行くはずが、何故か男娼館に。
・・伏線回収が意外で展開がスリリング、1巻で完結?

孤児院の院長の挙動
可畏より捻じれているシュアン(ブラッド)と
臆病なトキハの今後に興味が沸く。

過酷すぎるので、萌にしたけど、続編発刊に期待して、神。

6

倍増

みずかね先生だしのの先生だしマストバイ。どんなお話だろうと思っていたら、まさかまさかのまさかでした。ふふ、イケメンって何人いていただいても結構ですのよ、と思ったお話、雑誌掲載話を改稿したもの180P弱+その続き60P弱。イケメンスキーですが、なんか残るか言われると?だったので萌にしました。

周囲の者から「不吉」と嫌われ虐められながら、孤児院で暮らすトキハ。片目が紫色であるオッドアイだからなのですが、ある日あまりに痩せてお風呂にも入れていないのを、ある篤志家に見られた以降、周囲からのいじめが少しマシになります。彼に励まされ勉学に勤しみ、無事官人候補登用制度に合格し・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
桜(同じ孤児)ぐらい?後半は通い始めた大学の同学年の方少々。

++良かったところ

なんといっても攻め!!!!!!!!!!!!イケメン以外の要素が無い。変態なし、コメディ路線なし、まっすぐシリアス路線で、ミステリアスさあり。カラー口絵が黒い衣装なんですけど、なんとカッコよいことか!よいんですよぅ、こんだけカッコいいと悪いであろうが正義の味方であろうがどっちでも!

受けは頑張り屋さん。紫眼であれやこれや虐められてきても、前を向こう前に進もうとなんとか頑張り続けているメンタルつよつよさん。それだけ強いから掴みとれたのかもね、未来を。

大人の色っぽさ秘密めいたところを持ったイケメンが、頑張り屋な受けに、結構あれこれやっているシーンがあるので(=エロ多めに感じる)色事スキーな方にも嬉しいのではと思う一冊でした。いやーしかしカッコいいんだわ。しかも倍増だし。

3

萌えなし

作家買いですが、今回は正直残念でした…。
エロ重視の方には良いと思いますが、ストーリー重視の方にはおすすめしません。
私は後者のため、今更読みたい内容ではなかった。

まず、攻めの受けへの暴力は許せない!
同意のプレイでも嫌なのに、嫌がっている相手にするのはただの暴力だと思う。
ただ、シュアンの二面性という点はなるほどなと。
まぁ、そこも含めてあまり好きな展開ではなかったけど…。

忌み嫌われたトキハが成長し、腐った世を変えていく話だと思ったけれど、違ったみたい…。
まだ夢半ばというか、踏み出した程度で終わっていて残念。

悪いところばかり書いてしまったけど、イラストは良かった。
モブレがなかったのもほっとしたし、優しいシュアンは好き。
一応、溺愛執着系になるのかな?
それにしては好きになった理由も薄いんだけどねぇ…。

8

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