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さ、さ、さ、さ、さいっこう!!!のエンディングでした。
ボリュームある一冊です。400ページ弱あります。でも読む手が止まらない。
今日は何が何でもこの作品を読まないと何も手につかない気迫でしたので、トイレも極限まで我慢です。読み終えてソッコー駆け込みました。
これが見たかった、これを期待していたんだ。な最高の作品が今私の手の中にあります。
読み終えたのち、好きな場面を付箋しパラパラと読み返しています。いや、本当に良かった…良かったです。(感動&拍手!)
3巻を読み終えたときは絶望感でした。
リオが死にたいと訴えてばかりで、正直何度も読むのを止めたいと思いました。それくらい胸を痛め、悲しみを覚えた前巻。
最終巻を読むことは期待があったけど怖さもありました。
でも4巻のリオは常に前向きで強い生きる意志があって、自分の命を粗末にしない。むしろ残された命を大事に価値あるものにしていきたいと一生懸命な姿がありました。
セスとユリヤの気持ちがリオに届き、そしてエミルからの言葉を大事に消化し、ようやくリオ自身の本心とやりたいことが繋がった瞬間でした。
それだけでこの作品を読んで良かったこと9割くらい果たせました。リオが見失っていたことは、リオの大事な人たちがいつも近くで、そして胸の中で教えてくれていたことだった。
リオの生きてきて良かったことの意味はまさにそこ。リオは知らないうちにたくさんの人たちから愛をもらい愛を与えてきました。それは神の力でもなく、リオ自身の魅力と力。生きる意味がない、生きてる価値がないなんて言葉を二度と考えて欲しくないです。
(でもそんなこともう無いですけどね!)
さて。最終巻として見どころは何といっても魔女との対峙です。
今までのフロシフランへの所業はもちろん「魔女」がしたことに違いはありません。しかし「魔女」は「魔女」でも…?
二転三転の、まさか?うそ!?な驚き展開を最後の最後まで盛り込んじゃう作者さんに平伏です。最終巻なのに落ち着かせてくれず、ハラハラドキドキの連続攻撃です。
あの場面が、あの描写が、あの展開が、あの行動が、と…言いたいことがたくさんあって困っちゃいます。どれに触れても大きなネタバレになりそうなので控えますが、作品のフィナーレに相応しい未来があるとだけ言っておきましょう^ ^
「北の塔」の『時の樹』の鏡には王国の輝かしい未来が映し出されてたりするのかも知れませんね♪
リオの寿命のことやフロシフラン国の行く末含めて、上手くいき過ぎだなってくらい理想の展開。自然と顔が綻びました。
作者さんもやっとハッピーエンドターン書けるよ。嬉しい〜!!めっちゃ幸せにしたるぜ〜!!って思いながらペンを走らせたんじゃないかな、って思うくらいの多幸感溢れた終盤でした。
ファンタジーなんで夢や希望をガンガン詰め込みすぎたって良いんです。大歓迎です!
夢のような贅沢エンドが心地よく胸に沁みました。読後感はもちろん星3つです。
嬉しいけど、読み終えてみるともう終わったんだなと淋しい気持ちです。しかし、あとがきに番外編が雑誌上に掲載されるとの言及がありました。
5月号でフロシフランの皆に会いに行って見ようかなと思います(*´︶`*)
待ちに待った4巻でした。表紙から大円満だって分かってはいるんですが、とにかくリオの置かれている状況が辛くて辛くて堪らないんですよ。
もうね次々と襲い来る困難が絶望的で、どうやって表紙の様な状況まで持ってくのかとページを捲る手が止まりませんでした。
リオの絶望感とルストへの愛故の悲しみ、そしてエラドに起こった出来事を知った時の怒りと決意。序章からの流れが見事で読ませて来るんですよ。
エラドをウルカの元へ帰そうと決意し、またルストの元へとも絶対に帰還するんだと強く思うリオが今までと違うんです。
何よりもエラドの導きによってリオが魔力を使えるようになって、盗賊を倒したシーンにワクワクしました。
そしてあれだけ憎んでた魔女の正体と彼女の運命が悲しかったですね。魔女のして来たことは許せないけど、何よりも1番の憎むべき相手の正体にも驚きました。
虚しかったのは1番断罪されるべき人間は既にこの世にいない事でした。
ウルカを連れて無事にルストと再会して、でもリオの命の期限は決まっていて、リオはルストに自分の死を受け入れて欲しいと願うのですが、この時のルストの気持ちを思うととてもしんどかったです。
確かにこのお話はリオの苦難のお話ですが、ルストがリオを愛し始めた時点でルストの苦難の話になってると思うんです。
リオの気持ちは何度も何度も揺れ動きます。ちょっとしつこいかなと思いますが、死の期限が分かってたらきっと誰でもそうなると思うんですよね。
リオの身近な人で亡くなったのはセスとユリヤなので、この2人の生前の言葉や死の間際の言葉が何度も出て来るのは当たり前なんです。そうやって人は自分の中で消化して行くんですから。ここら辺を端折らないで書き切った実力は流石だと思いました。
ウルカが人の姿を取った時にルストがそっくりな理由、そしてリオがエラドが人の姿を取った時にそっくりな理由、この2人が出会ったことが奇跡で、国を正しい形に導く鍵になってるんですよ。
全てを読み終わるとタイトルの意味が胸に刺さって来ると思います。
まだ未読の方が居ましたら是非とも一気読みをお勧めします。壮大な世界観です。かなり時間がかかると思うので連休が丁度良いと思います。その時は簡単に食べれる食料を用意しておいて下さい。www
これまでは生まれてきた理不尽な運命に嘆き苦しんできたリオが、セスやユリヤとの別れを通して、生きる意味や価値にとらわれず今をどう生きるか、自分の心のままに生きようと新たな決意をもって前向きに進もうとする姿に、リオの心の成長を感じました。
今巻はリオ以上にルストの心のほうが見ていて辛くなりました。
ルストは王の身を捨てリオに真名を与えてしまった過去があるし、何度だってリオを蘇生させる可能性があるから、リオはなんとか自分の死を受け入れて欲しいと願うのだけれど、大切な人の死を受け入れることなんてできないし、その本人から切実にそれをお願いされることがいかに残酷なことか、リオはのちのちエミルとの会話でそれを自覚することになるけれど、ルストがあまりにも不憫でおもわず同情してしまいました。
全ての黒幕がイネラドとわかった時はとても驚きましたが、どうして彼女が悲劇の連鎖を生む罪を犯したのか理由を知った時、複雑な気持ちにもなりました。
彼女のしたことは道義から外れた行為だったとしても、王の為、国を守るためウルカの力を与えられ王家を監視する役割を担った彼女をどうしても責めきれない思いになりました。
それはウルカを憎むようになってしまったトゥエラドも同様で、考えてみれば神と王の契約に巻き込まれたラダエ姉妹は人ならざるものとしてその後何百年も身を犠牲にした一番の被害者なのかもしれないとも考えるととても胸が痛くなりました。
ルストの勇気ある行動によってウルカとエラドが再び出会うことができ、新たな契約が結ばれる場面は今まで読んできた中で一番期待が膨らむ瞬間で、エラドからの二王政という提案によって、リオがエラドの選ぶ王となり人間としての生を与えると宣言されるシーンはリオの苦しみがやっと救われる嬉しさから涙が止まりませんでした。
誰もがそれぞれの思いから過ちを犯すことはあるけれど、その現実があったからこそリオとルストは出会うことができたと思うと皮肉だけれど尊い気持ちにもなります。
この作品のなかで幾度となくでてきたセスの言葉「生きることに意味はないけれど、この世界には生きる価値がある。」それを、リオの辛く苦しい旅のなかで深い意味で学ぶことができた気がします。そして、その言葉を信じ最善を尽くしてきたリオと、いつも挫けそうになるリオを導いてくれたルストが無事大団円を迎えられて本当に良かったです。
全ての点と点がつながった今、最初は読み取れなかったそれぞれの気持ちや行動の意味に気づくことができると思うので、また1巻から読みなおそうと思います。
憂いなく穏やかに人生を全うしたであろう二人の王を想いながら、またもう一度リオの長い旅を楽しみたいと思います。
3巻がまさかの終わり方だったので、あれからのハピエンが全然想像できませんでしたが、流石の樋口美沙緒先生ですね。すごく綺麗に着地したし、「王を統べる運命の子」というタイトルにも納得のいく内容でした。
最後まで読んで何でここまでねじれてしまったのを考えてみると、やはり立つ位置によって見えるものが違い、思い描く理想が変わるということでしょうか。ラダエ三姉妹によって守られ、振り回され、牛耳られていたんだなぁと思いますが、これってリアル人間社会でも同じことですよね。だからこそ諍いが起きたり戦争になったりするわけで、樋口先生はファンタジーの世界観にそういう読み手が共感できる要素を溶け込ませるのが本当にお上手だなと思います。だからこそ惹き付けられてしまうんですよね。
リオが自分の寿命をカウントダウンしていたのも同じ。私たちは自分の命日を知らないけど、だからこそいつ死んでもいいように、後悔がないように生きていかなきゃいけないし、それは寿命が分かっていても分かっていなくても同じで、そこにも先生のメッセージがあるように受け取りました。
リオの生涯を通してすごく壮大なお話を読むことが出来て、全4巻しっかりリオとルストはじめ、使徒を見届けることが出来て、とても満足しています。
少しだけネタバレしてますが、直接本で読んで欲しいお話でした。
4巻、ようやくです、ここまで来れました。もう、前半の部分からリオが今までの自己評価が低い考えから抜け出して、前向きに行動しているのを読んでいるだけでも爽快でした。
そして白い竜と黒い竜の秘密。様々な事件の黒幕が次々に明らかになります。
もう、あとはどんどん今までの謎を解明しながら読んでいく状態になってから、まさかの、タイトル回収でもう泣いてしまいました。樋口先生は最初からこのラストを目指してひたすらリオを冒険させ、彼を成長させていたんだなと、それがとても心に響きました。
思えば一巻からずっとリオはセスとの死別を何度も思い出していて。戦争によって孤児となり、食べ物も満足に食べられない、学びたくても学校に行けない。病気になっても医療を受けられない。そんな、そんな世界に生きても、「この世界には生きる価値がある」って言っていた言葉が持っていた意味が最終的にリオの生き方を決めたんだと思います。
道中長いですし、なかなかルストとの関係は素直になれないというモヤモヤが続きますが、とても素晴らしいラストに収まっているので是非読んで欲しいです。
4巻では今までに出てきた使徒やリオと仲良しのエミルも出てきています。
2頭の竜の関係が、リオ、ルスト、そして使徒達に及ぼす影響も興味深かったし、それがあった事が、フロシフランという国を良い国に導く鍵になっていた事が、とても面白かったです。