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オメガバースで、魔力や魔法がある世界。
屋敷の主人で魔法騎士のダリウスと、平凡な使用人ロバート。
身分差がある二人、攻めの家柄的に事情があって、身籠った受けが逃げた先で攻めの知らぬところで出産…というテンプレのなかのひとつのようなお話。
でも、「平凡」という属性もロバートほどのものになると武器になるのだなという気付きがあって面白かった。
潜入系の任務なら、特徴はなければないほうがよいだろうし、魔力を持っていないというハンデも逆手にとっていてロバートの活躍は小気味よかった。
ダリウスが探しても人相のとっかかりが無さすぎて苦戦してるの面白かった。
ただ、ダリウスとロバートの恋愛物語としては、特筆することもないような感じだった。
その一方で、恋愛に絡まない人たちとのやりとりは楽しかった。
オリバーが産んだ娘のシグリッドや、医者のオリヴァもなど脇を固めるひとたちもキャラが立っていてよかった。
割りとがっつりと出産シーンを描いているのはBLとしては珍しいような。個人的には、そこまで求めてないな…というのが正直なところ。
シグリッドとオリヴァの話は、シグリッドが女性αなのでBLではなくなるけど、ちょっと読んでみたいなと思う。
平凡受けオメガバース。孤児院出身、魔力なし顔も平凡、バース性も不明なロバートが自分の境遇や能力を悲観する事なく飄々と前向きに努力と工夫で生きていく姿勢に好感が持てました。
かなりの高スペックなのに自己評価が低いのが原因で逃亡&雲隠れになるわけですが、
そこは番(予定)に逃げられたダリウスの奮闘ぶりも読み応えバッチリです。
書籍化の発表の後、ロバートとダリウスはどんな姿なんだろうかとワクワクしていましたが想像以上の素敵な2人でした。
平凡な容姿との描写なのにそうじゃ無いイラストも少なく無い中、平凡なのに可愛らしいロバートを生み出してくれたaio先生の素晴らしい表紙と挿絵も最高です。
オメガ嫌いの魔法騎士のアルファと容姿にこれといって特徴がなく、魔法も使えない出来損ないのオメガで用心棒兼使用人のお話。
身体から始まる関係で、それまでバース性不明だった受けは攻めの子どもを身ごもったことでオメガだと知ります。
その前に、ちょうど攻めの暗殺嫌疑をかけられて逃げるのですが、、、
ざっくり説明するとそれから3年の月日が経ち、ようやく2人は再会し、子どもとともに攻めのもとで3人で暮らすことになります。
そして受けと子どもを路頭に迷わすことなく、居場所を与えてくれた先生も、攻めの家の名を盾として近くに。
ちなみにこの先生、2人の子どもである女の子にかなり好かれていて、そのエピソードが気になってしかたがなかった、、、(BLじゃないですね)
とても読みやすく、小説初心者でもさらりと読めるオメガバースだと思いました。
男性出産の描写もあるので苦手な方はご注意を!
ないもの探しは難しい
まさに納得のタイトルですね。
ないものを欲しがっていつまでもクヨクヨするんじゃなくて、自分に出来ることを探して磨いて前向きに生きて行くロバート。素敵です!
オメガバースものなんですが、あんまりオメガオメガしてないところも良かった!
お話としては半分くらい逃げてて一緒にいないんです。しかも妊娠がわかってお腹の子のために逃げるっていう王道的な。
しかしロバートのキャラや生き方がとても良くて。
それに最初にダリウスに強引に抱かれた時の反応とか(笑)
結局マシューの言う通り3人とも少しずついけなかったんですね。
愛されてこなくても愛することはできるんですね。
恵まれてこなくても与えることはできるんですね。
家族に恵まれなくても家族を作ることはできて。やっと3人揃って王都に戻れて。
もんのすごく大きな事件や辛いことは起こらないというか、ロバートが前向きなので感じないのですが、なんというか一味ちがうBLという感じがします。