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表題作蛍火艶夜 上

淀野
新聞社報道記者
田中志津摩
特攻隊員,一飛曹

同時収録作品橋内和中尉前編/後半

塚本太郎
海軍航空隊整備兵
橋内和
海軍航空隊中尉,25歳

同時収録作品八木正蔵中尉前編/中編/後編

八木正蔵
航空隊中尉
田中志津摩
航空隊二飛曹

その他の収録作品

  • 田中志津摩一飛曹編
  • 淀野と八木(特別描き下ろし)

あらすじ

反芻者続出の話題作。待望の単行本化! 
大ボリューム本編212Pに加え特別描き下ろし16Pを収録。

時は第二次世界大戦末期。苛烈な争いのなか、國の為、自らの命を武器に闘うべく募られた特別部隊。“神風特別攻撃隊”――……。焦燥、憧憬、苦慮、希望、そして慕情。
生命の灯が揺らぐ日常で、魂をぶつけあう漢たちの秘められた夜6編に加え、特別描き下ろしを1編収録。
濃厚な筆致と人物描写で描きあげるオムニバスストーリー、劣情の上巻。

作品情報

作品名
蛍火艶夜 上
著者
amase 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新潮社
レーベル
BUNCH COMICS【非BL】
発売日
電子発売日
ISBN
9784107726261
4.7

(159)

(134)

萌々

(19)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
28
得点
757
評価数
159
平均
4.7 / 5
神率
84.3%

レビュー投稿数28

表題の美しさが沁みる

 女性のいない戦場や訓練所では、いつの時代どこの国でも男性同士で慰め合う文化はあると思いますが、愛のない絡みから情の交わる絡みへ変化していく互いの心情が、ほぼ濡れ場ばかりの流れの中で上手く描き出されていました。相手を女性の代わりとして始める者もいれば、元々ゲイで男ばかりの空間を利用する者もいて。後者はやはり故郷では生きづらさを感じており、それは戦時中も今も大して変わらないのかもしれません。

 特攻隊という、遠征すればほぼ死ぬことが確定している特殊な任務を担う若者たち。上官でありながら参加を躊躇してしまった八木は誰よりも普遍的な人間らしい男だったと思います。身体を重ねる温もり、生きている歓びを存分に味わって、後悔なく逝った者、そして、死にきれず後悔に苦しむ者。様々な分断を生んだ戦争を憎むと共に、極限の状況下でそれぞれ一生懸命他人との関係を築いた若者たちの生命力、胆力に感動しました。

1

正しい評価がわかりません

なんというか…色々と怖かったです。

小学生のとき読んだ、はだしのゲンを思い出しました。
トラウマになっている本なのですが…、それと近しいものを感じて、すごい本なのはわかるのですが、私はもうこの本は読めないと思いました。
正直、下の途中でリタイアしました。本当にごめんなさい。

それと内容というより、この漫画を描いた作者がどんな人なのかが物凄く気になりました。
すごく当時のことを調べていらっしゃって、内容と合う絵柄が相乗してものすごい世界観を作り出してるなと、こんな作品を、男性なのか女性なのか?何歳のどんな方が描いているのかメチャクチャ気になりました。

3

死んでしまった人と残された人。もしも生きていたら…どうなっていたのかと考えたくなる

レビュー上位で話題の作品だったので購入してみました
戦争、とくに特攻隊の人達を中心に話が進む
オムニバス形式ですが、前の登場人物も関わってきます

今ほど同性愛者に理解はなく、しかし体罰もあったり、性処理などで男同士の性行為もあって、そういうものとされてきた時代
まぁ今のBLでもありますが、身体を繋げた故に相手に情が芽生える場合もあり…
情が芽生えた相手が、特攻隊として死んでしまったときにとった行動は様々でした

私は特に塚本整備兵×橋内中尉が良かったですね
純愛な感じが刺さりました
ラストにifがあるのですが幸せそうな2人が容易に想像できます

また、志津摩、八木、淀野の話はこの間の恐らくメインとも言えるのですが…
なんとも辛いですね
志津摩のみがその場にいない
淀野の執着、八木の後悔、、、
色んな感情が入り交じる

特攻隊がメインのため人が死んでしまいますので、注意してください
光〜夜明けの腐女子さんは厳しいかな…?
黄昏〜闇の腐女子さんには刺さると思います
エロは多め
プレイ内容自体は過激ではないと思います

2

上巻

上下巻の作品です。
もともと、他のジャンルで好きな漫画家さんですが、この作品もおもしろかったです。

時代は太平洋戦争下の日本。
「特攻」がテーマになっています。
「死」と隣り合わせにいる人々が描かれていて、他のBLにはないような濃厚なストーリーになっていると思いました。戦時中の描写がしっかりと描かれていて、その時代について詳しくないので、なんともいえませんが、よく調べて描いているような気がします。

オムニバス形式なのも、読みやすくてよかったです。

2

レビューがきつい

一時Xに広告で良く流れてきていたので手に取りました。


特攻兵になったものの帰還した親戚がいました。
とてもよく調べられているとは思いますが、親戚の、戦中の話は絶対しないしTVでやっているのを見るとすぐにチャンネルを変える姿を知っているので、どうしてもおもちゃにされているという気持ちがぬぐえず、途中からはパラパラ程度にしか読めませんでした。ちゃんと最後まで読めばもしかしたら納得のいくお話になっていたかもしれません。なのでこのレビューは話半分で見ていただけると助かります。
作者さんは覚悟をもって書かれたと思います(インタビューも読みました)。
でもそのインタビューのすぐ後に「うす消し特装版」という言葉があって何とも言えない気持ちになりました。

「戦後70数年たった今だから許される」というレビューもありましたが、存命中の遺族は多いです。作品を誉めるためとはいえ軽々しく許されるなんて言ってほしくない。
こちらを読んだ方々はどう感じたんだろうと思ってレビューを拝読しましたが、作品よりもレビューがよりきつかったです。
創作です、ファンタジーです、リアルと混同するなんて、と言われるかもしれないですが、戦争を経験した人たちの目には届かないよう願っています。

5

この作品が収納されている本棚

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