うす消し特装版
女性のいない戦場や訓練所では、いつの時代どこの国でも男性同士で慰め合う文化はあると思いますが、愛のない絡みから情の交わる絡みへ変化していく互いの心情が、ほぼ濡れ場ばかりの流れの中で上手く描き出されていました。相手を女性の代わりとして始める者もいれば、元々ゲイで男ばかりの空間を利用する者もいて。後者はやはり故郷では生きづらさを感じており、それは戦時中も今も大して変わらないのかもしれません。
特攻隊という、遠征すればほぼ死ぬことが確定している特殊な任務を担う若者たち。上官でありながら参加を躊躇してしまった八木は誰よりも普遍的な人間らしい男だったと思います。身体を重ねる温もり、生きている歓びを存分に味わって、後悔なく逝った者、そして、死にきれず後悔に苦しむ者。様々な分断を生んだ戦争を憎むと共に、極限の状況下でそれぞれ一生懸命他人との関係を築いた若者たちの生命力、胆力に感動しました。
なんというか…色々と怖かったです。
小学生のとき読んだ、はだしのゲンを思い出しました。
トラウマになっている本なのですが…、それと近しいものを感じて、すごい本なのはわかるのですが、私はもうこの本は読めないと思いました。
正直、下の途中でリタイアしました。本当にごめんなさい。
それと内容というより、この漫画を描いた作者がどんな人なのかが物凄く気になりました。
すごく当時のことを調べていらっしゃって、内容と合う絵柄が相乗してものすごい世界観を作り出してるなと、こんな作品を、男性なのか女性なのか?何歳のどんな方が描いているのかメチャクチャ気になりました。
レビュー上位で話題の作品だったので購入してみました
戦争、とくに特攻隊の人達を中心に話が進む
オムニバス形式ですが、前の登場人物も関わってきます
今ほど同性愛者に理解はなく、しかし体罰もあったり、性処理などで男同士の性行為もあって、そういうものとされてきた時代
まぁ今のBLでもありますが、身体を繋げた故に相手に情が芽生える場合もあり…
情が芽生えた相手が、特攻隊として死んでしまったときにとった行動は様々でした
私は特に塚本整備兵×橋内中尉が良かったですね
純愛な感じが刺さりました
ラストにifがあるのですが幸せそうな2人が容易に想像できます
また、志津摩、八木、淀野の話はこの間の恐らくメインとも言えるのですが…
なんとも辛いですね
志津摩のみがその場にいない
淀野の執着、八木の後悔、、、
色んな感情が入り交じる
特攻隊がメインのため人が死んでしまいますので、注意してください
光〜夜明けの腐女子さんは厳しいかな…?
黄昏〜闇の腐女子さんには刺さると思います
エロは多め
プレイ内容自体は過激ではないと思います
上下巻の作品です。
もともと、他のジャンルで好きな漫画家さんですが、この作品もおもしろかったです。
時代は太平洋戦争下の日本。
「特攻」がテーマになっています。
「死」と隣り合わせにいる人々が描かれていて、他のBLにはないような濃厚なストーリーになっていると思いました。戦時中の描写がしっかりと描かれていて、その時代について詳しくないので、なんともいえませんが、よく調べて描いているような気がします。
オムニバス形式なのも、読みやすくてよかったです。
一時Xに広告で良く流れてきていたので手に取りました。
特攻兵になったものの帰還した親戚がいました。
とてもよく調べられているとは思いますが、親戚の、戦中の話は絶対しないしTVでやっているのを見るとすぐにチャンネルを変える姿を知っているので、どうしてもおもちゃにされているという気持ちがぬぐえず、途中からはパラパラ程度にしか読めませんでした。ちゃんと最後まで読めばもしかしたら納得のいくお話になっていたかもしれません。なのでこのレビューは話半分で見ていただけると助かります。
作者さんは覚悟をもって書かれたと思います(インタビューも読みました)。
でもそのインタビューのすぐ後に「うす消し特装版」という言葉があって何とも言えない気持ちになりました。
「戦後70数年たった今だから許される」というレビューもありましたが、存命中の遺族は多いです。作品を誉めるためとはいえ軽々しく許されるなんて言ってほしくない。
こちらを読んだ方々はどう感じたんだろうと思ってレビューを拝読しましたが、作品よりもレビューがよりきつかったです。
創作です、ファンタジーです、リアルと混同するなんて、と言われるかもしれないですが、戦争を経験した人たちの目には届かないよう願っています。