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さよならだったらよかった

sayonara dattara yokatta

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表題作さよならだったらよかった

朔、美大生
圭吾、元小説家志

あらすじ

元・小説家志望の圭吾は、幼馴染の隆司に長く片想いをしている。
そして、昔隆司が言った冗談を忘れられず、
黒いタイツを穿いて行為に耽る性癖まで抱えてしまっていた。

2つの“秘密”を唯一知っているのは、
カメラマンを目指す美大生・朔――隆司の弟。

朔は圭吾の行き場のない想いを慰めるように、
自分を「隆司」と呼ばせ、身代わりとして圭吾を抱いている。

そんなセックスをする理由も、
「また小説を書いてほしい」という朔の願いも、
圭吾は真意を図りかねていて……。

迷いながら光へ進む、やさしく美しい夜明けのボーイズラブ。

作品情報

作品名
さよならだったらよかった
著者
井波エン 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784396785772

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91

4.2

(73)

(32)

萌々

(28)

(12)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
16
得点
308
評価数
73
平均
4.2 / 5
神率
43.8%

レビュー投稿数16

とても繊細なお話

今日も抱かれる。好きな男の、弟に。(帯引用)
兄の身代わり×叶わない恋をする小説家志願
帯読んだ時点でこれ悲しいやつ...切ないやつだと思っていたので心して読みました。
報われない恋ほど辛いものはあるのだろうか。
進むにつれどん底に突き落とされる気分を味わいました。とても繊細なお話。だけど切ない気分を味わいたい方にはおすすめです。
すごいと思ったのは飽きがこない。しつこさを感じないことでした。初コミックス?だとすると内容もしっかりしており個人的意見ですが他の作品も読んでみたいと思いました!

0

辛かった

片思いやっぱり最高です。1名片想だけではなくて2名片思いなんと!辛い片思い大好きです。さらに身代わり! 泣かなかったけど、心キツくてワクワクしていた。ストーリーの流れ凄く良かったでした。絵も綺麗。泣きたい方にオススメです。何回も読み返すと思います。続編があるといいですね。二人の幸せな日々読みたいです。

0

身代わりフェチ

表紙の美しさに手を取ってみたら
とんでもないフェチものでした!!!

好きな人の言葉に引きづられて黒いタイツを履き続せ、
その姿で好きな人の弟と関係をもつってゾワゾワする!!

自分の名前を呼ぼうとしたところを兄の名前に呼び直させるのとか切ない!

展開は王道身代わりものだけど、黒タイツ使いが巧みで魅せられました。
全編に渡ってしっとりとした雰囲気がとてもエッチ!!!
タイツへの未練、艶めかしさがあるから、
初めてちゃんとする時は対面で普通にってのもドキドキが増す!

朔のおかげで圭伍が恋にも夢にも進めて良かったね良かったね~って気持ちだったので、
朔が勝手に自己完結して姿は消したのは、え?は?ってなっちゃいました。
ちゃんと結ばれて思いが通じ合ったんじゃないの?圭吾の何をみてたんだ~~~
自分をずっと見てくれてなかったって思いが強いんですかね。
案外早く圭吾が見つけたなという印象ですが(いなくなってのもがきを見たかった)
ちゃんと前を向いてることがより感じられたのは良かったです。

0

片想いが二つ

幼馴染みへの片想いと、兄の友人への片想い。
そんな片想いを抱える二人が結ばれるまでを描いた片恋ストーリー。

幼馴染の隆司への想いを打ち明けることもできず、
ただ隣にいることを選んだ圭吾。
けれど、隆司の弟の朔は圭吾の気持ちに気付いてしまいます。
いつしか兄の身代わりとして圭吾を抱くようになった朔。

身体は繋がっていても、心はすれ違う二人が何とももどかしいです…!
実らぬ片想いの切なさにどちらの方がしんどいか、なんて優劣などないけれど、
それでも好きな人に触れることができているのに
自分自身に兄を重ねられてしまう朔の方がしんどく思えてしまうのです。

けれど、圭吾もそんな朔の想いに無関心というわけではなく、
彼の想いには気付いているようで。
朔に絆されてはいるものの、隆司への気持ちを捨てきれない
圭吾の葛藤もまた切ない…。

二人があまりに一途で健気すぎるせいか、
一人無邪気に圭吾と朔の親密さをからかう隆司がただただ残酷に
見えてしまうのでした。

隆司の結婚を機にようやく朔と向き合う圭吾。
ずっと焦がれてきた恋が実ったはずなのに、
長い片恋だったからこそ単なるハッピーエンドではなく、
かすかに残る切なさが漂い、胸に沁み渡ります。

0

攻めの幸せを願う

触れた瞬間にほろほろと溶けて消えてしまいそうな、儚くて透明感のあるカバーイラストが本当に素敵。
デザインはもちろん、マットな紙質と帯の色もイラストとマッチしていて装丁も品が良くて美しいです。
これは切ないお話に違いないぞと期待大でした。

正直、このカバーイラストからの黒タイツはギャップ大で、おお…と一瞬戸惑いましたが、期待していた通りの切なさ溢れるままならない恋のお話が繰り広げられていく。
セリフで魅せるというよりも、ページ毎に画で魅せるのが上手い作家さんだなあと思います。
独特の余白とモノローグを目で追えば追うほど切なさが増していくんですよね。
ただ、するっと読みたい方にはどうかな。
余白を読むのがお好きならお求めのものが読めるかも。
この辺りは好みが分かれそうな気もします。

作品を読み終えて、私はどちらかというと圭吾視点よりも朔視点の方が魅力的に感じました。
圭吾に関しては、年下の朔に甘えてばかりのずるい人だなあなんて印象が強く、親友への苦しい気持ちは理解が出来るものの、お金を渡したり代わりに呼び出したりとあまり好ましい人物だとは思えず…
一方、そんな圭吾に想いを寄せる朔が本当に一途で健気でたまりませんでした。
兄に冗談で言われたことを忘れられず、今でも黒タイツを履いては未練でいっぱいの圭吾。
身代わりのように朔と一緒にいても、やはり朔のことを見ているようで見ていないんですよね。
いつか本の表紙を撮ってほしいと圭吾に言われた言葉を、ずっと宝物のように大切にしている朔がいじらしくも虚しい。
誰も得をしない関係性を読みながら、もう圭吾から離れなよー…と何度も思いました。
けれど、「兄のことが好きな圭吾のことが嫌い」でも好きになってしまったのだから仕方がなかったのでしょうね。

朔が離れていくエピソードにやや疑問が浮かびましたが、あのままあっさりとくっついてしまうと兄から弟の朔へシフトしただけにも見えますし、同じ場所で停滞していた圭吾が自分から動く展開はありだったのかなとも。
圭吾が前に進めて良かったねではなく、朔が報われて本当に良かった。
終始攻めに心を持っていかれた作品でした。

ところで、最後まで圭吾が1人で何の仕事をしていたのかが分からないままなのが気になる。

0

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