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表題作『行方不明。』

中学生→ ヒモ,22歳
山口楓
中学生→ 清掃員,22歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

「これでふたりとも殺人犯だね!」
清掃員として地味ながら堅実に働く楓、女性のヒモとして自堕落な生活を送る亮。かつて幼なじみだったふたりは、誰にも言えない秘密を共有していた。8年ぶりの再会、亮のために人を殺めた楓、激しく求め合いながらの逃避行、次第に明らかになる亮の過去の罪――互いを強く愛するが故にそれぞれが手を汚した、ふたりの殺人犯の行き着く先は救いか、それとも…。ストーリーテラー・kanipanが放つ、衝撃の問題作。

作品情報

作品名
『行方不明。』
著者
kanipan 
媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
arca comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784866696577
4.4

(212)

(133)

萌々

(53)

(19)

中立

(5)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
38
得点
939
評価数
212
平均
4.4 / 5
神率
62.7%

レビュー投稿数38

【病めるときも。健やかなるときも。死がふたりを分つまで】


エロス度★★★★★★★★

おやおやおやおや。8年ぶりの忘れられない者同士の再会・・・罪を犯したふたりの逃避行・・・その最中での盛り上がる愛し合う行為や明かされていく過去がたまりませんね。

ずっと楓を探していた亮のド執着や亮に求められて昂る楓の体がGOOD。

お互いを助けるために罪を犯したふたりの愛や逃避行というスパイスが加わって盛り上がる濡れ場が素晴らしく、楓だけが世界のすべてである亮と罪に苛まれながらも求めてくる亮の手を振り解けない楓の想いが刺さりました。

亮のキャラから滲み出る危うさ、出逢ったことで人生が激変する運命・・・死がふたりを分つまで共に在り続ける愛が素晴らしい。

濡れ場は激しく濃厚な描写で、ストーリー&えろすの共存が最高。
亮のねちっこさや敏感すぎる楓の反応がたまりません。

0

閉ざされた二人の世界

良かった。面白かったです。先がどうなるかわからず一気読みです。
冒頭から、事情は全然わからないもののショッキングな場面と併せて不穏な様相が伝わってきますし、ラブホのベッドで睦み合う二人からも頽廃的で尋常ではない没入感が伝わり、ただごとではなくて。
最初こそ楓を必死に求める亮の、一方的な感情なのかと思っていましたが、ページをめくって話が進んでいくにつれて、決してそうではなくむしろお互いがお互いを必要としているのだと分かります。この、話が進んでいくにつれて情報が少しずつ積み重なっていき、加えて二人の過去のエピソードが明らかにされるストーリー展開。大変胸に迫り、気付いたら寄り添って読んでいまして、なんて個性的な作品なんだろうとすっかり魅了されてしまいました。
冒頭こそ楓の心がどこかに行ってしまっていて、だからこそ亮の一方通行かと勘違いしたのですが、考えてみたら大変なことをしでかした後なわけで、それは気も動転しますし、あの没入するように亮がテンション高めに促すのも、応急措置みたいな面も多分にあったのだなと思います。尤も8年振りに会えたというのも勿論大きいのでしょうけど。
とにかくこの二人については、過去も今も、また出所した後も、何もかもが閉ざされた二人の世界なことがとても気に入っていました。過去エピソードの、廃ビルで二人が心を開いて語り合っていたような、ああいうシチュエーションに大変弱いのです。
気になったのは、これは私の勘違いなのですが、「一緒に自主しよう」を、私は二人で自主するものだと思い込んでいて(要は二人が二人の罪を償うために)、楓だけが罰を受けたことに首を傾げてしまいました。二人とも中に入ったら弁護士のこととか色々不都合だから? それとも実は楓のお父さんは死んでなかったとか。真相は藪の中です。これがどうにかなっていれば「神」でした。

0

逃避行の行方は

以下特大のネタバレが含まれるので未読の方はお気をつけて。

情報の開示の仕方と構成が独特で、最初は頭に「?」が浮かびながら読み進めました。
徐々に明かされていくのですが、珍しい描き方(組み立て方)をされているなぁと思いました。
亮の重い執着愛、可愛くて仲睦まじい亮と楓の学生時代、殺人、共犯、つかのまの逃避行。
正当防衛とはいえ、お互いがお互いを守るために人を殺めてしまっている作品なのでテーマが重いんですが、相反することを書くのだけど可愛いシーンもあって、可愛い印象も残る不思議な作品です。
エロも濃くて可愛くて満足でした。
亮は楓がいないと生きていけないし、楓も亮には自分がいないといけないと思っているので、愛し合ってるけど共依存感もあります。

ラスト、これは…楓だけ自首したんですかね?
お父さんのことはバレてないから告白しなかったのかな。
ハピエンなんだけど、闇を1つ抱えたままなのがほの暗くて、なんとも言えない後味を感じさせてくれました。
読み終えてみると『行方不明。』というタイトルに色んな意味がかかっていて秀逸だなと思いました。

同人誌が出ているそうで、読みたかったな〜と思っていたら、電子配信してくださっていたのでこれから拝見してきます。
ご興味ある方は併せてどうぞ。

シーモア→白抜き

1

攻めの仄暗いド執着がとても良い

春のkanipan祭りで『ないしょのマリーちゃん 新装版』と『スイートハプニング』を楽しく拝読しました。しばらく積んでいたこちらも拝読したのでレビューします。電子で208ページ。

内容的に前知識なしで読んだ方が良さそうと思い、ほぼネタバレなしで読みましたが正解でした。これから読まれる方にもネタバレ抜きでお読みになることをお勧めします。あまり決定的なネタバレはしないようレビューしてみます。


ストーリーは、亮と楓が8年ぶりに再会したところから始まります。仄暗い雰囲気で二人に何が起きたのか少しずつ明かされていくので、ちょっとミステリーっぽさもあって、読む手が止まらなくなりました。

二人の関係性も少しずつ説明されていきますが、特に亮が楓に強い執着を抱いており、過去二人に何があったのか、その点も非常に興味をそそられます。

二人が逃避行中に、まるで現実逃避するように何度も性行為をするのですが、この濡れ場が大変エロティックな描写でゾクゾクさせられました。

中盤からは8年前の二人の中学時代が描かれます。『スイートハプニング』でも思いましたが、先生の描く10代って、すごく可愛らしくて大好きです。特に楓がカワユイ!
可愛いですが二人とも不憫…。亮がある出来事の後、楓に抱きしめられるシーンの表情がとても印象的です。恋を自覚したのかな。でもその直後に…切ない…。

殺人犯を描くという内容だけに、最後どう着地するのか、ドキドキしていたのですが、爽やかなラストで良かったです。ちょっと甘い展開かなとは思いますが、あまり重苦しすぎるのもつらいので…。

執着攻めが好きなので、亮の闇を感じさせるド執着がとても良かったです。
ただ亮を養っていた女性がちょっと気の毒すぎる感じも受けました。
とはいえ二人の関係性にはとても萌えを感じて、大変面白かったです。

番外編2編も拝読しましたが、どちらもとても良かったです。本編を楽しまれた方にお勧めします。

春のkanipan祭りの『愛の実験 新装版』も読んでみようかと思います♪

シーモア 白抜き修正(かなり白くて形がわかりにくく、これどうなってる?と悩むコマもある残念な修正(泣)。他の方のレビューによると紙本が良修正だそうですね!買いなおすか…w)

2

読み返して、涙

kanipan先生の新刊が出たので読み返し。
同級生だった亮と楓。
拗れた過去がなければ新刊の二人のように
爽やかな青春時代を得て甘い恋人同士になれていたのかなと思うと泣ける。
とくに亮の爛れ方が不憫
最初読んだ時は楓への狂った執着愛に恐怖さえ覚えたのだけれど。
逃避行、現実逃避の溺れる日々
かわいそうで壊れてる亮、その亮を救いたい楓。
不安と焦燥の中にぎゅっと凝縮された切なさを感じる。
ふたりの刹那的な感情がヒリヒリします。
ラストで何度でも泣いて書き下ろしで何度でも笑う。

番外編も一気読み。は~~たまらないわ本当に。
甘い&エロい&不穏
最高でした。
穏やかになった亮を見たいようなそうでもないような気がします。

言葉責めがすぎて最高!☆電子白抜き

書籍の表紙神がかってます
それ以外は番外編含め全部楓が困り顔w

1

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