イラスト入り
自分にはすごくお久しぶりな遠野春日さんです。
半分くらいはシリルが翼竜を得られるか?や試験の過酷さや騎士隊長のリュオンの良い人ぶりでしたね。
最初からそうかな?とは思ってたら、やっぱり〜!リュオンはシリルが気になって気になって仕方なかったんですね。
気がつけば相性が良いのがわかり二人でいるのが過ごしやすく、リュオンが何でもできてスパダリで。
陰にひなたにシリルを守ったり助けたり。
もう早くくっつけ〜!まだ?まだなの?と思いながら読んでました。
美しく気高く気も強いシリルが初めての恋に、リュオンを遠ざけてから気持ちを自覚し辛くて泣いたり。も〜、ここはリュオンがしっかりしないと!
難しい立場のシリルがリュオンなら!と直球でぶつかるのが良いですね。耳を赤く染めたり、リュオンにはたまらない可愛さですね。
一日も早く婚姻して一緒に暮らして欲しいものです。
リュオン、君から捕まえないと!な二人でした。
王弟次男で翼竜騎士長のアルファのリュオンと伯爵三男で翼竜騎士のオメガのシリル。シリルが翼竜を手に入れるために一緒に旅するリュオン。行け好かないと思っていた相手と旅で近付いていた仲。リュオンとシリルがそれぞれの竜に乗っている姿がかっこいい。
遠野春日先生、ビギナーです。
まだ拝読するのは2、3作目なのですが、すっかり虜になってしまいました。
大きな翼を持つ竜が悠々と空を飛ぶ描写や、体を重ねる二人の上品で甘い描写に
最高にときめく…・:*+.
甘くて甘い、翼竜騎士同士、そしてα×αの変則オメガバース物語でした。
αでも、精を注がれ続けるとΩに変換することがある、というビッチング設定あり。
以下、簡単なあらすじと共に感想を。
主人公・αのシリル(受け)は父に疎まれ、野心家の彼に政略結婚の道具として
王族の嫁に出されそうになりますが、その策略を阻止するため、翼竜騎士団に入ることを目指します。
騎士団入団試験合格のため、自分の翼竜を手に入れようと山に入るシリル。
そんなシリルに試験の判定役として同行するのは、騎士団長である国王の甥・年上のリュオン(α・攻め)。
以前からお互いになんとなく意識し合っていた二人ですが、αとしての矜持から
Ωに変換することが許容できないシリルは、二人の間にそれ以上何かが起こることは
ないと思っていたけれど…
翼竜を探す道中でたびたびリュオンの優しさや強さに触れ、
シリルの気持ちに変化が起こり始めー
と続くお話です。
攻め視点での熱い想いと、無理強いはしたくない…と押しすぎず一歩引くリュオンの態度が
なんとも焦ったいのだけど、もうめちゃくちゃに萌えてしまうー…!
そしてαとしての矜持や意地ななんて関係なく、人としてリュオンに惹かれ、
一緒になりたいと願うようになるシリルの気持ちの変化がじっくり描かれていて、
たまらなく甘い気持ちになります(*´˘`*)
春牛先生の美麗なイラストも、お話を盛り上げる素敵なスパイスになっていました。
表紙のシリルが美しすぎる…!
美人なのに不思議と女性っぽくはなく、”美しい男性”らしさが残っているのもすごい(語彙力…;)。
シリルの実の父親だと思われる吟遊詩人の、密かな登場にも心躍りました。
結婚式で、シリルはその存在に気付いたのかな?
そして、その後の二人の生活は?ビッチングは起きたのかな?
作品の中で描かれない上記の点は、人によってはもしかしたら「物足りない」と
感じるところかも。
ただ自分は余白のある物語の終わり方に想像を掻き立てられ、
余韻の残る素敵なラストだと感じました。
シリルがオメガ化するかどうか、なんてことはリュオンにとっては瑣末なことで、
αのままで二人きりでの人生も、Ω化したシリルと子供を迎えることも、
どちらの人生でも愛と幸せに満ちているんだろうなあ…と。
羽ばたく翼竜に乗って大空を自由に駆ける二人の描写、スパダリ攻めの真摯な愛と、
萌え要素たっぷり、酔いしれるオメガバースファンタジーでした✨うっとり…
遠野先生の他作品、シリーズものも色々あるようなので、
これからたくさん読んでいきたい…!
アルファどうしが行為を繰り返すとアルファからオメガに転化する「ビッチング」現象が存在するオメガバースファンタジーBL。
不老の美貌を持つオメガのように容姿端麗なシリルは、ビッチング現象を期待されて政略結婚に利用されそうになりますが、「アルファとして生まれたからにはアルファとして生きたい」と高いプライドを持つ彼は、望まぬ婚姻を退けるため、エリートと言われる翼竜騎士になろうとします。
もうひとりの主役である翼竜騎士の先輩リュオンは、そんなシリルに以前から同情し、いつの間にか淡い恋愛感情を抱くようになっていました。
前半はシリルが翼竜騎士になるために翼竜を捕まえに登山するお話なのですが、シリルの翼竜捕獲の見届け役として同行するのがこのリュオンです。好意を匂わせつつも常にシリルの意志を尊重し、決してがっつかないリュオンの紳士さに好感が持てます。高い矜持を持ちつつも、シリルも決していらない意地は張らない性格の人なので、ストレスがありません。お互いにお互いが好きなのかなと知りつつ駆け引きじみたことをする、しっとりとした恋愛が微笑ましいお話でした。
アルファ同士がえちすると、受けのほうがオメガにへ転換してしまうビッチングのある世界観のオメガバ。
野心家の父(血は繋がっていない)のせいで、政略結婚の道具として宛てがわされそうになっていた美人なアルファのシリル。
嫌悪感しかなく、そのために翼竜騎士団の一員となることを目指します。
が、その試験の判定役に、国王陛下の甥である騎士長のリュオンが同行することになりました。
最初はリュオンに対して素直になれず、態度があまりよろしくなかったシリルだったが、一緒に過ごすうちに少しずつ気持ちに変化が起こり、、、♡
とにかくリュオンが以前より、ずっっとシリルのことをLoveすぎるのがとてもよかったです。
そしてなによりシリルのことを想って、一歩引いたり、陰日向になって護ったり、、、
セコム系スパダリじゃん…♡と、読みながらほくそ笑みました。
また、シリルは美人で華奢で、今までの生き方もあってちょっぴり人との付き合い方が不器用なツン系かと思いましたが、意外と素直で(リュオン相手だから??)、リュオンのとの恋に関して葛藤しつつも、最終的に頑張り屋さんでリュオンとの恋に素直に向き合った姿に、好感が持てました。
また、最後に出てきた吟遊詩人、、、
あれは作中にリュオンが竜を託されたシリルの父だったのか、はたまたまったくの赤の他人だったのか、、、
ちょっぴり気になるハピエンなラストでした。
次回作などへの伏線なのかな、、、??
攻めの超溺愛、格差、王道BL好きな方にはオススメの1冊です!