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また素晴らしい絵を描かれる作家さんが登場してしまったな……!と思いました。
ストーリーの陰と陽が作画にもあらわれていて、トーンの使い方?(絵に詳しくなくてすみません)で表現される光と影がとても美しかったです。
「記憶を無くした」という突然の告白から始まるストーリーは、侑と牧緒それぞれが背負ってきたトラウマが少しずつ判明していくつもの「なぜ?」が解き明かされていきます。
忘れたい記憶と目の前の温かい人との間で揺らぐ牧緒の表情と心情が見ていて苦しかったけれど、侑が牧緒の全てを受け入れた上で自分からも歩み寄っていくシーンは、素晴らしく美しかったです。
2人の身長差にも萌えました!侑は年上だけどふわふわした所もあって髪を下ろすと幼く見えて可愛いし、牧緒はまつ毛がバッシバシに長くて美人さんで、だけど言葉が悪い所もあって、ギャップ〜!!がたまりませんね。
えちシーンはほとんどないですが、その描写まで全てが美しいです。
タイトルが、またなるほど、といった感じで唸りました。所々黒いインクを落としたような記憶を温かい光で包み込む、最後はぽかぽかした気持ちになれる作品でした。
不思議な出会い方をして名前をつけられない関係性になって中盤まで2人が何を抱えて何に苦しんでいるのかお互いにも見えず、こちらにも分からず、ただただ心地いいから一緒にいるという不安定で曖昧な雰囲気が魅力的でした。
最終的にはすべてが紐解かれ、偶然に思えた不思議な出会いにもちゃんと因果があって、すとんと落ちてくるラストなのがまたよかったです。
温かくて優しくて幸せに感じる愛を知るよりも先に好きな人を苦しめたり縛りつけるような愛や望んでいないのに押し付けられ逃げられない愛を知ってしまった2人が確かにそばにいたいのに愛を伝えてしまったら苦しいものに変わってしまうのではと怯える姿が切なく、でもそれを乗り越えて2人でいることを選べた2人が尊く美しい1冊でした。
寝る前にゆっくり読もうと思ったけど、我慢できずに読み進めていくと、スーッとマンガの中の世界観に吸い込まれました
お互いに過去で暗いまぁ、できれば忘れたいような出来事があったけど、ふたりが結ばれるため、出会うための試練だったんだと思う。
途中、もどかしい〜ってなるけど最後ハピエン
いたしているシーンもあっさり目で、BL初心者寄りの方に向いてると思う
しかも表紙も親に見られても心配なし
だってまきおくんほぼ、ぱっと見女の子に見えるし…
ぜひ読んでみてください!!
表紙絵が美しかったので、手にとりました。読むと作画も表紙と変わらない繊細な美しさで描かれています。そして、髪の毛の間から見える目の表情はとても表現力がある作家さんだと思いました。
ある時期の記憶が無くなっている牧緒と、最初の失恋から人を好きになれなくなったサラリーマンの侑のお話です。
牧緒くんが記憶喪失だし、なんだか不思議ちゃんというキャラクターだったので、理解するのが難しいと思っていましたが、読んでいくと記憶喪失の理由や、記憶が戻る前と後で牧緒くんが取った行動はとても理解出来たので、すんなり受け入れられました。
一方、侑くんは思った以上に理解するのが難しかったです。恋愛にトラウマがあって、本来ならば人懐っこい性格なのに、恋愛に対しては自分の恋愛感情は人とは違うと感じていて、恋愛出来ない人なんです。
二人の過去を振り返りつつ、二人の交流が深くなっていくと、この感情は友情なのか?愛なのか。そしてこの先、性的な事は二人の間でどうなっていくのか?牧緒くんの記憶喪失の理由が分からないまま、どんどん牧緒くんと近づきたくなる侑。牧緒くんと一緒にただ添い寝するだけで満足している気持ち。しかし、自分が恋愛的な感情を抱くとその人を傷つけると思っているので好きな気持ちに自信が持てない侑。このなんとも表現出来ない人に対する好意がタイトルの「不可視の愛」なのかな?と思いながら読みました。
一方牧緒は記憶喪失の時は素直に自分の気持ちを表現して侑に対しても恋愛感情を隠さなかったのですが、いざ侑と触れ合うと過去の記憶が蘇り、触られる事に恐怖を感じるように…
二人の前に侑の元カノが出てくるのですが、侑は彼女に感じていたのは恋愛感情ではなく家族的な友愛だったのでは?と思いながら読みました。でも彼女は恋愛したかったという未練がましい気持ちが侑を傷つけていったんだろうなと。まあ、侑も恋人同士にならなきゃ良かったのでは?とは思いましたが。ただ、化粧もしてない普段着姿で牧緒くんの侑に対する素直な気持ちを聞いて「ありがとう」といった彼女の言葉はようやく侑の幸せを受け入れられたのかなぁと。この場面は少しほっとしました。この場面で化粧をしていない事に意味があったのかは分かりませんが、何となく侑の前では素顔を出せないようなそんな不器用な女性だったのではないかと、思ってしまいました。
侑の気持ちとこの元カノの気持ちというのがなかなか複雑でそこにトラウマを抱えた牧緒が居て。全体的に暗い感じのストーリー展開の中、ゆっくりと心を救済していくストーリーでした。
二人がラストで結ばれるというカタルシスよりも、途中途中でふと見せる優しい笑顔とか、気持ちが解れて行く顔の表情などにとてもキラキラしたものを感じる作品でした。
侑は牧緒と公園で知り合い、会社の帰りに公園のベンチで時々話す。二ヶ月くらいたったとき、牧緒が記憶喪失だということを知る。公園から家に場所を移して交流は続き、少しずつお互いのことを知っていく、というお話。
表紙が美しく購入しました。表紙のみならず本編も、とても繊細な筆致で綺麗な絵柄です。
内容も同じく繊細でした。侑の抱える問題と牧緒の抱える問題。二人とも過去に他人から言われたこと、されたことに傷つき、それらを自分のせいだと思っています。お互いがお互いに惹かれ、会うごとに気持ちが強くなっていくのに、この気持ちを知られたら関係が終わってしまうとか自分にそんな資格はないと押し隠すので、なかなか進展しません。進展しないながら、前述の過去のできごとや、相手への募る思いや、自責の念が描かれるので、きっかけさえあればなあ、と見守っていました。お互いが向き合って一緒に居ることを認め合えれば、共依存の関係に近いくらいに引き合う二人です。
読みづらいのが難点でした。1話は侑視点、2話は牧緒視点、3話は侑視点、4話が混在、5話が牧緒視点、最終話が混在、と視点が変わるせいなのか? (でも他の作品でも視点変わりはよくあるので、それらと何が違うのかはちょっと分かりません。視点変わりのせいではないのかも) モノローグがどちらのものか、時々分からなくなったり、二人の悩みが似通っている部分があるので読みながら混乱しました。
また、サブキャラの位置づけが曖昧で、勿体なかったです。侑の元恋人(侑は幼馴染みと称してますが)、牧緒の父、牧緒の祖母、関わりが濃いようで意外とあっさりというか、二人にとっての思い出は濃いのに、濃さがあまりこっちに伝わらず、作中の登場が少なくて輪郭がぼんやりしている感じでした。
